ByteDance社(日本法人:Pico Technology Japan株式会社)は3月2日(月)、XR用次世代OS「PICO OS 6」を開発者向けに正式発表した。現実空間と仮想空間をシームレスに統合する新しい空間OSとして、2026年後半にグローバル発表を目指す同社次世代フラッグシップハードウェア「Project Swan」に向けた専用アプリケーションの先行開発が可能となる。各種開発ツールは公式サイトにて無償で提供されているほか、空間コンピューティング体験の向上を目的とした早期体験プログラム(PICO Global Early Access Program)のテスト参加者も募集中。
空間コンピューティングの当たり前が、変わる。
— PICO XR Japan【公式】 (@PICO_Japan) March 2, 2026
本日、次世代OS「PICO OS 6」を正式発表。
アプリ単位のレンダリングから、OSレベルの統合レンダリングへ。
2D、3D、現実空間がひとつのシームレスな体験になる。
開発者の皆さま、本日より開発ツールを先行公開中 https://t.co/P5iYUkyIIE… pic.twitter.com/prdvn2JhKj
「PICO OS 6」は、従来のアプリ単位での画像描画処理を根本から見直し、システム全体で統合して処理を行う専用の空間描画エンジン「PICO Spatial Engine」を採用。これにより、複数の2D平面アプリや3Dオブジェクトを現実の風景越しに表示するパススルー映像を、高い応答性と安定性で描画できるようになったという。
また、マルチタスク機能が大幅に強化され、物理的なデスクの上にWebブラウザや文書を配置しつつ、仮想空間上のアバターを通じて同僚と3Dモデルを共同編集するといった高度な作業が可能。操作方法も、視線と指先だけで空間を直感的に操作できる技術(Pinch&Look)をはじめ、ハンドトラッキング、XRコントローラ、キーボードやマウスなど、用途に応じて切り替えることができる。
開発環境はオープンエコシステムを採用。空間アプリをはじめ、WebXRやAndroid向けアプリ、PC VRストリーミングなどをシステムの対等な柱として幅広くサポートする。実機がなくてもパソコン上で動作確認ができる模擬環境「PICO Emulator」なども先行公開され、開発者の参入障壁を下げる工夫が凝らされている。
PICO OS 6 is the all-new XR operating system, designed exclusively for Project Swan.
Introduce PICO Spatial Engine, a unified rendering architecture. It delivers spatial multitasking. Run multiple 3D apps, 2D apps, with your virtual and physical environments simultaneously. It's only possible with a unified rendering architecture.
Navigate with your eyes and hands, pick up controllers, or type on a keyboard. No modes to switch; the system instantly adapts to you.
Built for openness. We’re embracing native support for Spatial apps, OpenXR, WebXR, Web apps, Android apps, and PC VR. And previous immersive games on previous PICO OS are compatible on the new system.
You can start building for PICO OS 6 starting today. All the SDKs and tools are available right now: https://developer.picoxr.comPICO OS 6は、「Project Swan」専用に設計された、全く新しいXRオペレーティングシステムです。
統合レンダリングアーキテクチャである「PICO Spatial Engine」を導入し、空間マルチタスクを実現しました。仮想環境と現実環境の中で、複数の3Dアプリや2Dアプリを同時に実行できます。これは、統合レンダリングアーキテクチャによってのみ可能となる機能です。
視線や手を使ったナビゲート、コントローラの操作、キーボードでのタイピングなど、モードを切り替える必要はありません。システムがあなたに瞬時に適応します。
オープン性を追求した設計により、Spatialアプリ、OpenXR、WebXR、Webアプリ、Androidアプリ、PC VRのネイティブサポートを採用しています。また、従来のPICO OSで提供されていた没入型ゲームも、新しいシステムとの互換性を備えています。
PICO OS 6向けの開発は、本日から開始できます。全てのSDKとツールは、今すぐこちらからご利用いただけます: https://developer.picoxr.com
次世代ハードウェア「Project Swan」
同社は「PICO OS 6」の真価を最大限に引き出すため、次世代ハードウェア「Project Swan」を開発中であることも併せて明かした。この端末には、一般的な高性能スマホの約9倍に相当する、1インチあたり約4,000 PPIの超高精細なMicroOLEDディスプレイが搭載される。人間の視力に直結する角度あたりの画素数(PPD)も中心部で45を超える。
Project Swanは処理能力を飛躍させるため、複数の計算チップを組み合わせたデュアルチップ構造を採用している。空間を正確に認識・記憶する環境理解エンジンを搭載し、独自開発のMR専用チップ「PICO Silicon」が各種センサーからの情報をわずか12ミリ秒のレイテンシで処理することで、現実空間を正確にモデリングする。これに最上位のSoCを組み合わせることで、現行機種と比較してCPUおよびGPU性能を2倍以上に引き上げている。
Project Swan is PICO's next flagship product, coming globally in 2026.
It features a powerful dual-chip design. The main SoC delivers a 133% increase in CPU performance and an 127% increase in GPU performance over today's XR2 Gen2.
We are also introducing PICO Silicon, our own custom silicon for mixed reality. It integrates multiple in-house–designed computing units, co-optimized for real-time perception, spatial computing, and imaging. It enables ultra-high image quality, precise positioning, and stable head and eye tracking. It drives the system’s end-to-end latency down to 12 milliseconds.
The dual chip drive dual 4K visuals with unparalleled clarity. We customize a new generation of MicroOLED displays with an average PPD of 40 and center sweet spot exceeding 45.
You can learn more about Project Swan here: https://developer.picoxr.comProject Swanは、2026年にグローバル展開を予定している、PICOの次世代フラッグシップ製品です。
強力なデュアルチップ設計を採用しています。メインとなるSoCは、現行の「XR2 Gen 2」と比較して、CPU性能で133%、GPU性能で127%の向上を実現しています。
また、MR向けに自社開発したカスタムシリコン「PICO Silicon」を新たに導入します。リアルタイムの知覚、空間コンピューティング、および画像処理に向けて最適化された、自社設計の複数のコンピューティングユニットを統合しています。これにより、超高画質、正確な位置の把握、安定した頭部と視線の追跡(ヘッド&アイトラッキング)を可能にし、システム全体のエンドツーエンドの遅延をわずか12ミリ秒にまで短縮します。
このデュアルチップが、かつてない鮮明さを持つデュアル4K映像を駆動します。平均PPD 40、中心部のスイートスポットで45を超える、新世代のMicroOLEDディスプレイを独自にカスタマイズしました。
Project Swanの詳細については、こちらをご覧ください: https://developer.picoxr.com
■Project Swan / PICO OS 6(PICO Developer)
https://developer.picoxr.com/ja/pico-os-6/
■PICO公式サイト
https://www.picoxr.com/jp/
■PICO Global Early Access Program 申し込みフォーム(提出期限:3/16)
https://bytedance.sg.larkoffice.com/share/base/form/shrlgiklRvCrjKM8bHKcmLEisSI
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