PlayCanvas社は6月3日(水)、オープンソースの3DGS(3D Gaussian Splatting)用ツール群「SuperSplat」プラットフォームと「PlayCanvas Engine」のアップデートをリリースした。新たにWebGPUベースのレンダラが実装されたほか、巨大なシーンを瞬時に読み込む自動ストリーミング機能が追加されている。

Major upgrades just landed in SuperSplat, the free and open source platform for 3D Gaussian splatting. Here is a 24-MILLION-Gaussian scan streaming live to a web browser. Near instant load time. Solid 60 fps. How? A new compute-based WebGPU renderer + automatic LOD streaming.


無料のオープンソース3DGSプラットフォーム「SuperSplat」に大規模なアップデートが到着しました! こちらは、2,400万ものガウシアンを含むスキャンデータをWebブラウザにライブストリーミングしている様子です。ほぼ瞬時の読み込み時間と、安定した60fpsを実現しています。なぜこのようなことが可能なのか? それは、新しいコンピュートベースのWebGPUレンダラと自動LODストリーミングの組み合わせによるものです。


WebGPUレンダラによる描画パフォーマンスの向上

  • ▲WebGPUとWebGL 2の速度比較。デスクトップでは最大5.7倍
  • ▲モバイルでは約2倍高速化

How fast is the new compute-based WebGPU renderer vs WebGL 2?
Desktop: up to 5.7× faster on big scenes
Mobile: ~2× faster
WebGPU now reaches ~85% of users; everyone else falls back to WebGL 2, rendering identically. Ships in PlayCanvas Engine 2.19.0.


新しいコンピュートベースのWebGPUレンダラは、従来のWebGL 2と比較してどれくらい高速なのでしょうか?
デスクトップ: 大規模なシーンで最大5.7倍高速化
モバイル: 約2倍高速化
現在、WebGPUは約85%のユーザー環境をカバーしています。非対応の環境のユーザーに対しては自動的にWebGL 2へフォールバックし、全く同じようにレンダリングされます。この機能は PlayCanvas Engine 2.19.0 に搭載されています。


PlayCanvas Engine 2.19.0およびSuperSplat 2.27.4は、コンピュートシェーダ(GPUの汎用演算機能)ベースのWebGPUレンダラを新搭載。従来のWebGL 2環境ではスプラットの並び替え処理をCPUのワーカースレッドで実行していたが、これをコンピュートシェーダの活用に切り替えることで、不可視領域のスプラットを除外するカリング処理から、高速なGPU基数ソートまで、負荷の高い処理を直接GPU上で完結させることができる。

最終的なラスタライズ処理も併せて軽量化され、Apple M4 Max環境で最大5.7倍、iPhone 13 Pro Max環境でも約2倍のフレームレート向上を実現。なお、WebGPU非対応の環境では自動的にWebGL 2レンダラへフォールバックされることから、互換性についての懸念はない。

また、SuperSplatでは、アップロードされたデータが自動的にストリーミング形式に変換されるため、追加操作なしでアップロード直後からほぼ瞬間的な読み込みと高いフレームレートが提供される。

Streamed SOGフォーマットとLODの動的制御

▲SOGフォーマットリリース時のデモ(2025/9)

ストリーミングには独自フォーマット「Streamed SOG」が利用されている。これは超高圧縮フォーマットであるSOG(Spatially Ordered Gaussians)を拡張したもので、データを小さなチャンクとして配信する。ビューアはまず、最もデータ量の少ないLODを読み込み、即座に画面全体を安定して描画する。その後、閲覧しているデバイスの処理能力に応じたガウシアンの予算に合わせて、高精細なLODを段階的にストリーミングし、映像をシャープにしていく。これにより、数千万個のガウシアンを含む巨大なシーンであっても、モバイル端末のメモリを圧迫せずに最適な品質で表示できる。

多機能な変換・最適化CLIツール「SplatTransform」の活用

▲SplatTransform 2.0のデモ

ストリーミング用データの生成には、オープンソースのCLIツール「SplatTransform」を用いる。本ツールは、PLY形式などの元データから段階的なLODを生成し、ストリーミング用の細かいチャンクに分割する役割を担う。さらに、ガウシアンの結合、空間的局所性を高めるためのモートン順序(Morton Order、Z階数曲線)による並び替え、視点による色の変化を表現する球面調和関数(Spherical Harmonics)の帯域フィルタリングなど、高度なデータ処理を多数サポート。また、当たり判定用のボクセルデータの生成やコリジョンメッシュの出力も可能だ。

■New in SuperSplat: WebGPU and Streaming Bring Huge Performance Wins(PlayCanvas Blog)
https://blog.playcanvas.com/new-in-supersplat-webgpu-and-streaming-bring-huge-performance-wins/

ライセンスについて

PlayCanvas社が提供するコアエンジン「PlayCanvas Engine」、ブラウザベースのエディタ「SuperSplat」、ビューアアプリの「SuperSplat Viewer」、最適化ツール「SplatTransform」のソースコードはGitHubで公開され、MITライセンスの下で利用できる。

■PlayCanvas Engine(GitHub)
https://github.com/playcanvas/engine

■SuperSplat(GitHub)
https://github.com/playcanvas/supersplat

■SuperSplat Viewer(GitHub)
https://github.com/playcanvas/supersplat-viewer

■SplatTransform - 3D Gaussian Splat Converter(GitHub)
https://github.com/playcanvas/splat-transform

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