レンダラV-Rayなどの開発・販売で知られるブルガリア共和国のChaos Software社は7月2日(火)、3ds MaxおよびCinema 4D用の建築ビジュアライゼーションレンダラ「Chaos Corona」の最新バージョン、Chaos Corona 12をリリースした。同社リアルタイムレイトレースソリューション「Chaos Vantage」との連携強化、デカールやパターンの強化、3ds Max用の新しいScatter Instance Brushによるプロシージャルなディテール調整などの新機能を備えている。

Chaos Corona 12 is here
Chaos Corona 12 — New features

Chaos Vantageへのシーンエクスポート対応

Chaos社のリアルタイムレイトレーシングソリューション、Chaos Vantageへのシーンエクスポートに対応。CoronaからVantageへ簡単にシーンを渡し、GPUによる高速なフォトリアルレンダリングを数秒で実現できるようになった。

曲面に歪みなく適用できるカーブデカール

丸みを帯びたオブジェクトやカーブしたオブジェクトに対して、ラベルを曲げて歪みなく貼り付けることができる機能を搭載。ラベルは360°曲げることができるほか、オブジェクトの周りにパターンをマッピングすることもできる。

Corona Patternの改良

モデルのサーフェスの形状に沿ってジオメトリをタイリングできる「Corona Pattern」が強化。ジオメトリックオブジェクトでクロップボックスの形状を定義できるようになり、スナップツールなどを使って完璧なパターン、リアルなマテリアル感を得られるようになった。

新しいスキャタ・インスタンス・ブラシによるクリエイティブなディテール調整

Corona for 3ds Maxに新しいスキャタ・インスタンス・ブラシ(Scatter Instance Brush)が搭載。ブラシを使用して、プロシージャルなスキャタのインスタンスを塗りつぶしたり間引いたりしながら、散乱物の描写をクリエイティブにコントロールできる。

バーチャルフレームバッファ(VFB)の刷新

Corona Virtual Frame Buffer(VFB)が刷新され、ワークフローが効率化。1度のレンダリングで複数のLightMixセットアップを保存できるようになり、異なる解像度やアスペクト比の画像の比較も簡単になった。Corona EXR(CXR形式)ファイルをロードしての直接編集にも対応する。

昼から夜へのフェードインが改良されたCorona Sky

Corona Skyが地平線より低い太陽の角度をサポート。昼から夜へのフェードインが自然になり、よりリアルで没入感のある静止画やアニメーションを作成できるようになった。

その他、全更新内容はこちら。
https://www.chaos.com/corona/whats-new

CGWORLD関連情報

●Chaos Cosmosに新モデル&マテリアル650個が追加! V-Ray、Coronaユーザーは無料で利用可能

3Dコンテンツライブラリ「Chaos Cosmos」がアップデート(Cosmos Update 11)、新モデルやマテリアルが650個追加された。V-RayやCoronaなどのユーザーは、ホストアプリケーション上のChaos Cosmos Browserから無料で利用できる。
https://cgworld.jp/flashnews/202406-ChaosCosmos.html