Maxon Computer社は9月10日(火)、3DCGツール「Cinema 4D 2025」をリリースした。従来別ライセンスで提供されていたRedshift GPUがCinema 4Dサブスクリプションに含まれるほか、パーティクルやパイロ、シミュレーション機能が強化。また、アセットブラウザやOCIOによるカラーマネジメント、USD周りなども改善され、使い勝手が向上している。
Redshift GPU
Cinema 4Dの価格および製品構成の改訂に伴い、Redshift GPUがCinema 4Dライセンスに含まれるかたちに変更。さらに、両者の統合が強化され、ビューポートのプレビューやRedshiftマテリアルのインポート・エクスポートが可能になった。
パーティクル
「スプラインに追従(Follow Spline)」モディファイアが追加され、スプラインに沿ってパーティクルがながれるエフェクトを簡単に作成できるようになった。
その他、
・エミッタの形状にポイントが追加
・パーティクル寿命に無限が明示的に追加
・Spinモディファイアの再設計
・サーフェスへの整列(Align to Surface)機能追加
・MathモディファイアにVariance(分散)パラメータが追加
・Look、Spin、Turnモディファイアにアーティストフレンドリーなコントロールが追加
などの変更が施されている。
シミュレーション
nanoVDBを使った新しいエミッションタイプ「希薄なサーフェイス(Sparse Surface)」と「希薄なボリューム(Sparse Volume)」を搭載。ディテールを保ちつつ、ビデオメモリの使用率やキャッシュを圧縮できることから、より大規模なパイロシミュレーションが可能になったという。
その他、
・パイロの新しいプリセットが多数追加され、アセットブラウザから利用可能
・炎や煙にディテールを与えるシュレッディング(Shredding)コントロールの追加
・リジッドボディにパーティクルの速度・回転を継承できるパラメータが追加
・クリーナーへのダイナミクス設定時、クローンごとに摩擦・粘着性・反発を設定可能に
などの変更が施されている。
その他の更新
その他、新しいフィールドドライバータグの追加、OCIOカラー管理、インスタンスとスケルタルアニメーションのUSDエクスポート対応、Substance 3Dマテリアルのプリセット利用、オブジェクトプロファイラーによる計算負荷の可視化など、幅広い変更が施されている。
詳しい更新内容については、下記公式情報を参照してほしい。
■Cinema 4Dの新機能(maxon.net内、日本語による機能解説ページ)
https://www.maxon.net/ja/cinema-4d/features?new=true
■Cinema 4D 2025 新機能(Maxonの日本公式noteより)
https://note.com/maxonjapan/n/n154746f67983
■リリースノート(英語)
https://support.maxon.net/hc/en-us/articles/8658038724124-Cinema-4D-2025-0-September-10-2024
プランと価格
Maxon OneにはCinema 4Dのライセンスが含まれるほか、Cinema 4D単体でのサブスクリプションは、年払いで134,640円(月11,220円相当)、月払いで月19,140円。
CGWORLD関連情報
●TatsuyaM™に聞く、エレガントな3Dモーションデザインのレシピ。【Cinema 4D 配布データあり】
1日1作品のハイペースでSNSにループアニメーションを投稿し続ける、Cinema 4DユーザーのモーションデザイナーTatsuyaM™氏へのインタビュー。
https://cgworld.jp/article/tatsuya.html
●「ZBrush for iPad」リリース! iPadのタッチ機能とApple Pencilに最適化されハイポリゴン作業にも対応、無料版も用意
MaxonがCinema 4D 2025の同時に発表した、iPad用デジタルスカルプト&3Dペイントツール「ZBrush for iPad」の機能概要を紹介。
https://cgworld.jp/flashnews/202409-ZBrush-iPad.html
●Cinema4D+Redshiftで生地の触感を視覚化、UNIQLOのカーディガン&ジャケット紹介映像メイキング ~CGWCC 2023(2)
2023年11月に開催した「CGWORLD 2023 クリエイティブカンファレンス」より、SUNJUNJIE(孫 君杰)氏のセッション「Cinema4D+Redshiftを使ったタクタイルなファブリック表現とモーションデザイン」の内容を紹介。
https://cgworld.jp/article/202402-cgwcc-uniqlo.html