アクセンチュア株式会社は、東急不動産株式会社とデジタルツインを起点とした不動産事業モデルの変革に向けて協働することを発表した。
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■概要

両社は、東急不動産が今後販売する物件を世界最高峰のCGI技術でデジタルツイン化する。精緻なCGI技術を活かして、すべての住戸内からの景観の見え方や日照、素材の質感に至るまでリアルに表現し、従来のモデルルーム機能に留まらない、かつてない体験の提供を目指すという。

今後、物理的なモデルルームからデジタルツインに順次移行することにより、標準的なモデルルームの建設、運営および撤去による環境負荷を低減させ、サステナビリティ推進への貢献を図る。さらにアクセンチュアは東急不動産と協働し、高精度で再現されたデジタル空間上で家具・家電の売買やリフォームなど継続的な顧客接点を生み出し、物件販売に留まらない、住まいのライフサイクル全体を通じた新しい共創型の事業開発へ挑戦するという。

世界最高峰のCGI技術でデジタルツイン化された東急不動産のマンションのデモ 提供:アクセンチュア

2022年度は、都内4カ所の東急不動産の新築マンションをデジタルツイン化する。構築にあたっては、最高峰のCGI映像制作技術を持つクリエイターやエンジニアから成るチームを抱えるアクセンチュアソング(Accenture Song)が主導する。同チームは壮大な世界観をCGIで表現した人気海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のビジュアル・エフェクツのほか、大手自動車メーカーで、デジタルツインを基に、新車のコンフィギュレーションサービスやテレビCM、カタログなど、広告素材の99%をCGに置き換えるなどの実績がある。

東急不動産株式会社 取締役 常務執行役員 亀島成幸氏は、次のように述べている。

「東急不動産は、東急不動産ホールディングスが掲げる長期ビジョン『GROUP VISION 2030』に基づき、DXを通した『顧客接点の高度化による感動体験の創出』を推進しており、デジタルコンテンツを活用したCX(カスタマーエクスペリエンス)向上に向けた取り組みを行っております。今年1月には、新築分譲マンション『BRANZ(ブランズ)』の販売において、アクセンチュアが提供する高精度でシミュレーションを行うデジタルツインや、3Dストリーミングサービスを活用し、物件をオンライン上で見学できるアプリケーションを開発・導入しました。高精度なバーチャルモデルルームを導入することで、これまでモデルルームの訪問が難しかったお客様を含め、すべてのお客様に最適化された、没入感のある環境で物件をご案内できるようになります。ここで得た知見を踏まえてアクセンチュアとの協働範囲を拡大し、マンションの販売に留まらず、入居以降まで継続的な顧客接点も生み出し、住まいのライフサイクルを通じた新しい共創型の事業開発へ挑戦していきます」。

アクセンチュア株式会社 執行役員 Accenture Song本部 統括本部長 黒川順一郎氏は、次のように述べている。

「デジタルツインはメタバースの基礎となる技術であり、顧客との関わり方や製品そのものの在り方さえも再定義する力を秘めています。メタバースが浸透することで、リアルとバーチャルを分けずに一貫した体験を届けることが企業に求められます。不動産事業に積極的にデジタルを活用しようとする東急不動産と、アクセンチュア ソングが持つCGI技術やビジネス変革力を組み合わせることで、不動産業界に変革をもたらし、東急不動産と顧客との価値ある関係構築とビジネス成長を支えていきます」。