EIZO株式会社は、カラーマネジメントモニタColorEdge「CG2700X」、「CG2700S」に、映像制作市場向けの新機能「Pixel Inspection」を追加した。

同機能は9月7日(木)に公開された最新ファームウェアを、ユーザーが「CG2700X」、「CG2700S」に適用することで利用可能となる。

■新機能「Pixel Inspection」とは?

新機能「Pixel Inspection」は、指定した座標の入力データの色情報を数値で表示するというもの。設定ミスがあった場合、この色情報をもとに設定ミスの要因を絞り込むことができる。

具体的な手順としては、「Pixel Inspection」を実行し、画面上で座標を指定する。指定された座標の色情報が数値で表示されるので、その数値が想定通りであった場合は適切な制作環境を構築できていると判別できる。

一方、数値が想定と異なっていた場合、取得した色情報と想定していた色情報との差異から、ツールの接続ミスや設定ミスの要因を効率的に絞り込める

同機能はモニター前面のスイッチ操作で実行できるため、作業しながらでも簡単に色情報の取得が可能だ。

「Pixel Inspection」導入のメリット
・スイッチ操作で簡単に色情報を取得
・色情報から適切な制作環境を構築できているかを判断できる
・設定ミスによる手戻りを防ぐことができる

■ファームウェアのダウンロードページ

「Pixel Inspection」は、以下のURLより最新ファームウェアをダウンロードすることで利用可能だ。

「CG2700X」のファームウェアダウンロードページ
www.eizo.co.jp/support/db/products/software/CG2700X#tab02
「CG2700S」のファームウェアダウンロードページ
www.eizo.co.jp/support/db/products/software/CG2700S#tab02 

■開発の背景

映像制作のワークフローでは、モニターのみならず、ビデオ再生機器、コンバータ、制作ソフトウェアなど複数のツールを使用して映像のプレビューが行われる。また、複数のクリエイターが分業することも多く、離れたクリエイター同士で同じ制作環境を構築する必要がある。

こうした中、誤った制作環境で本来意図しない色表示のまま制作を進行すると、制作の手戻りリスクを高め、スケジュールの遅延につながる恐れがある。

そこでシステム管理者は、全てのツールが正しく接続・設定されていることを確認し、常にクリエイターが正しい色表示で制作を進められるように制作環境のカラーワークフローを管理する必要がある。しかし、制作環境の設定にミスがあった場合、原因の特定に手間取ることが多くあった。

この設定ミスの原因特定をサポートするのが、新機能「Pixel Inspection」である。

■製品情報

ColorEdge「CG2700X」

サイズ:26.9型(68.4cm)
推奨解像度:3840✕2160(アスペクト比16:9)
EIZOダイレクト価格:363,000円(税込)
www.eizo.co.jp/products/ce/cg2700x/

ColorEdge「CG2700S」

サイズ:27.0型(68.5cm)
推奨解像度:2560✕1440(アスペクト比16:9)
EIZOダイレクト価格:242,000円(税込)
www.eizo.co.jp/products/ce/cg2700s/