ゲームプログラマのおかず氏は7月18日(金)、Unreal Engine向けの軽量な物理プラグイン「Kawaii Physics v1.19.1」をGitHubFabでリリースした。GitHubではオープンソース(MITライセンス)、FabではFab Standard Licenseで提供される。本バージョンではUE5.6がサポートされ、物理シミュレーションがワールド/基準ボーン座標系に対応したほか、Wind Direction NoiseやSkeletal Component Move Scaleの追加などが実装された。サンプルプロジェクトも再構築され、新しいキャラクターモデルとセットアップ済みABPが提供される。

UE5の物理プラグイン「Kawaii Physics」を v1.19.1 にアップデートしました!UE5.6対応、入ってます!

■ サンプルを一新!


作りが古かったり、構成が分かりづらかったので!


また、株式会社TA様のご協力により、新しいキャラクタモデルとTA様による「セットアップ済みのABP」が追加されました!設定する際の参考にどうぞ!


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■ Simulation Space 


UE標準のRigidBodyのように、ワールド/ 基準ボーン座標系での物理シミュレーションが可能に! 


これで、GameAnimationSampleのように1フレームでルートボーンが180度回転する際に発生する不具合を解決できます!また、Actorが移動・回転した際の物理挙動が改善する可能性があります。 


ただし、World設定にすると従来の設定とは同じ挙動にならない可能性があります。また、負荷が若干上がります(ロースペック環境以外では無視できるレベル) 

■ Wind Direction Noise 


WindDirectionalSourceから受ける風の方向に対してノイズを入れる設定を追加しました!


これにより、カメラの向きが風方向と一致 または 対向している場合に風の影響がないように見える問題を解決できます。  



風により揺れる表現に関しては、今後も色々機能を入れていく予定です 

■ Skeletal Component Move Scale SkeletalMeshComponentの移動量の反映度合いを調整する設定を追加しました!移動床やエレベータなどによりActorが移動する際の物理挙動の調整にご利用ください!

試験的にですが、DeepWikiというドキュメントの自動生成サービスを使い始めてみました! https://deepwiki.com/pafuhana1213/KawaiiPhysics



英語ではありますが、精度が結構良かったり、毎週自動的に更新されるので便利!ぜひご活用をー!

本バージョンからは、プラグインの開発継続を目的として、GitHub Sponsorsを介したスポンサード(1~10ドルまたは自由な金額)、あるいはFabからの購入(2,925円または10,243円)のオプションが用意されている。

  • ▲Fab版
  • ▲GitHub Sponsors

■Kawaii Physics(GitHub)
https://github.com/pafuhana1213/KawaiiPhysics

■Become a sponsor to pafuhana1213(GitHub Sponsors)
https://github.com/sponsors/pafuhana1213

■Kawaii Physics - Simple, Cute, and Dynamic Bone Physics(Fab)
https://www.fab.com/ja/listings/f870c07e-0a02-4a78-a888-e52a22794572

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