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少数精鋭の制作集団キャラバンズ。CG業界では珍しい、ゲームグラフィックス制作に特化する開発会社だ。近年、汎用ゲームエンジン上でのプロジェクトが増加するにつれて、制作スタイルも大きく変化してきたという。こうしたゲーム開発シーンでポータブルSSD「Samsung Portable SSD T3」(以下、T3)と新製品「Samsung Portable SSD T5」(以下、T5)はどのように貢献できるのか。ゲーム開発のトレンドを踏まえて、ポータブルSSDの活用法を聞いた。


TEXT_小野憲史

データ転送だけで1週間!?

「クライアント側スタッフだけだと、見積もりや納期が甘くなりがちになる。かと言ってビジネスライクになり過ぎるとクオリティが犠牲になってしまう。だからこそ弊社のような、フットワークが軽くゲームグラフィックスに特化した専門集団の強みが活きてくるのだと思います。実際、企画段階から携わり、ビジュアルの方向性からワークフローの選定まで様々な提案をさせていただいております」。キャラバンズでシニアデジタルアーティストを務める齋藤光司氏は、同社の強みをこのように語った。2013年に創業、スタッフ数が約20名という、少数精鋭の制作集団だ。

  • キャラバンズ
    デザインワークを通して「感動体験」を届けるクリエイティブスタジオ。2D/3DCG、ドット、演出等ゲームグラフィックス受託制作及びオリジナルコンテンツ企画、制作、販売を行う。
    www.charabans.co.jp

わずか4年の社歴ながら、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(SW)、『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』(PS4)など、その実績は華々しい。「商品性を理解した上でのゼロからのデザイン提案とそれを実現する点を評価いただいているのだと思います」(齋藤氏)。その地力を活かして、近年ではオリジナルIPの創造にも力を入れている。

もっとも、汎用ゲームエンジンでの開発が増加するにつれて、業務のやり方も変わってきた。仕様書に加えて、Unreal Engine 4(以下、UE4)上で構築された開発環境を丸ごとクライアント側から提供してもらう例が増えているという。これは同じ環境で開発することで意思疎通もしっかりでき、結果エンドユーザーに感動するグラフィックを届けられるという思いからだ。UE4のプロジェクトデータはサイズが1TBを越えることもしばしばで、ネットワーク経由でのデータ転送を試みた際は、転送完了まで1週間以上かかることもあったという。所要時間を短縮するために現状では外付けHDDを介し物理的に運び出す手法を取ることもあるが、振動に弱いなどのHDDの特性も相まって、巨大なデータの転送は大きな課題が残る。

「T3はこうした現状を大きく変える可能性がありますね。高速、軽量、耐衝撃性というSSDのメリットはもちろん、データがハードウェア暗号化され、読み書き速度を落とさずに高いセキュリティを担保してくれます。取り扱うデータ全てが機密情報というゲーム業界でも安心できると思います」と同社で情報システムを担当する小畑英樹氏は評価した。「今まで何のセキュリティもついていない外付けHDDにデータを入れることに難色を示していたシステム管理者の皆さんも、これなら首を縦に振ってくれるかもしれませんね」(小畑氏)。

特に小畑氏が注目したのが、セキュリティ面の柔軟性だ。T3は付属のアプリケーションから暗号化を任意に切り替えることができ、通常のUSBメモリなどと同様に扱える。つまりクライアント側に新たにソフトをインストールさせられない環境でもデータをコピーでき、その後手元のPCで暗号化を施せるというわけだ。「実際の業務でも使うシーンは多々ありそうです」(小畑氏)。

容量単価を比較すれば、SSDはHDDの10倍近い価格差がある。そのため、全てをSSDで揃えるのは、まだ現実的ではない。こうした中、ポータブルSSDの「高速性・安全性・堅牢性」という特性を活かし、用途を絞って導入するのは理に適った判断であるといえよう。ポータブルSSDを介したデータ転送のニーズは、ますます増えていきそうだ。

Topic 01 デザイン提案時での活用

ゲームを実際に遊ぶ一人ひとりに対して、最高の感動体験を提供するには、どのような選択がベストか......。このように「エンドユーザー中心主義」でゲーム制作を進めるのがキャラバンスのモットーだ。対クライアントとのやりとりでコミュニケーションロスを減らすことも、そのひとつとなる。そのためには単なるイメージイラストよりも、3Dキャラクターの方が説得力が高く、アニメーションなどが付いていれば、なお効果的だ。こうした考えから、同社ではデザイン提案時に大量のサンプルデータを外付けHDDにコピーし、クライアントにその場でプレビューを見せることが多いという。協力会社に業務を発注する場合も同様で、これらのデータがサンプルとして送付される。「ただし、従来のHDDでは衝撃に弱く、スタッフが直接持ち運びする必要がありました。また、セキュリティ面に乏しいため、開発環境などをコピーすることは厳禁でした」(齋藤氏)。ポータブルSSDの活用は、こうした問題を一気に解決する可能性を秘めていると言えそうだ。


Topic 02 UE4プロジェクトデータの転送速度検証

キャラバンズで1.35TBと365GBのUE4プロジェクトデータを用いて内蔵HDD、外付けHDD、ポータブルSSD(T3、新製品T5)の転送速度を比較検証してもらった。内蔵HDDからの転送では外付けHDD、T3どちらもあまり差が出ないが、T3からT5への転送なら2~3倍の速度差が出ている。「UE4のプロジェクトデータは数万~数十万のファイル数で構成され、大量かつランダムの読み書きが発生します。こうした苛酷な状況ではHDDがボトルネックになりSSDを片方で使用したとしても速度はそこまで変わらな いようです。SSD同士なら高速転送が可能でした」(小畑氏)。もっとも動画ファイルのような単一データなら、HDDからSSDへのコピーでも速度差が見られるという。ポータブルSSDの性能をフルに発揮するには、環境や用途に注意することが必要だと言える。今後、内蔵HDDをさらに高性能なSSDに置き換えた場合に、どのような改善が見込めるのか追加で検証を行なっていくという。


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