京都クロスメディア・クリエイティブセンター(KCC)が12月5日(土)、京都精華大学にてデジタル作画をテーマにしたセミナー兼シンポジウムを開催する。
アニメ制作・アニメ表現のデジタル化が進み、「フル3Dアニメ」の方向にシフトしている海外に対し、日本では「2Dアニメ」、「2Dと3Dのハイブリットアニメ」、「セルルック3Dアニメ」、「フル3Dアニメ」と分化し、世界では類を見ない多種多様なテーマと新しいアニメ表現で数々の作品が生まれている。特に伝統的なセルアニメの表現様式を継承発展させてきた日本のアニメ作品は内外で人気も高く、世界マーケットで差別化できる強みでもある。しかしながら、アニメ業界の労働環境の問題も含めアニメ産業の将来に対し危機感が高まっているのも事実だ。
こうした日本のアニメ産業の可能性と課題を背景に、第1部では、デジタル作画ワークフローをいち早く確立したスタジオコロリドより講師を迎えセミナーを行い、第2部ではアニメ制作や教育に関わる方々、ツール開発・販売、アニメ業界、行政関係の方々によるアニメ制作環境やアニメ産業に関する現状や展望、さらには多角的な観点で「アニメ発祥の地でもある京都が東京に続く、第2のアニメ制作・アニメ産業拠点」となるための提案や意見交換を行う公開研究部会を開催する。
■日時
平成27年12月5日(土) 14:30~19:30
■参加に関して
費用:無料(交流会のみ 1500円)定員:1部200名 ※会員以外の方も入場可
:2部200名 ※会員以外の方も入場可
:交流会30名
■概要(時間/内容/会場)
【受付開始】13:30~・第1部 (14:30~16:00)
タイトル:「スタジオコロリド作品におけるデジタル作画セミナー」
講 師: 新井陽次郎氏(「台風のノルダ」監督)
栗崎健太朗氏(スタジオコロリド デジタル作画マネージャー)
内 容:スタジオコロリドにおけるデジタル作画への取り組みについて、実際の公開作品「台風のノルダ」を実例に講話。会場内に液晶タブレット体験コーナーも。
※液晶タブレット体験は事前申し込みの方優先
スタジオコロリド
アニメ制作体制を見直し、アニメーターの労働環境を改善することを目的にスタジオカラーから独立した宇田英男氏が2011年に設立したアニメスタジオ。個人作家として国内外でその実力を認められていた京都精華大学出身の石田祐康さんを迎え、短編ながらオリジナルアニメ作品で劇場デビューを実現すると同時に、若い石田監督の下、デジタル作画のワークフローを構築。
・第2部 (16:15~17:45)
タイトル:公開研究部会 「京都発信、セルアニメ新時代!~京都におけるアニメ人材育成・業界変革・産業振興~ 」
内 容:アニメ制作のデジタル化の流れ、京都のアニメスタジオ、京都府・京都市によるアニメ産業支援、アニメーションを学ぶ学校、学生が多くいる環境など、多角的な観点で「京都」が東京に続く、第2のアニメ制作・アニメ産業拠点になりうるための展望や課題を有識者と共に考える。
参加者:京都精華大学アニメーション学科 坂本拓馬氏
京都精華大学アニメーション学科 大橋雅央氏
株式会社スタジオコロリド 代表取締役 宇田英男氏
株式会社ライデンフィルム 京都スタジオ室長 坂本一也氏
株式会社ワコム チャネルマーケティング 轟木保弘氏
株式会社セルシス 代表取締役社長 野﨑愼也氏
アニメ制作団体グラフィックパーク 代表 秋吉亮氏
他
ファシリテーター:真狩祐志氏(ジャーナリスト)
交流会 (18:00~19:30)
【会場】
第1・2部:京都精華大学 黎明館(定員 各200名)
交通アクセス/キャンパスマップ
交流会:REATA(カフェ)(定員 30名)
■講師情報
・新井陽次郎氏(「台風のノルダ」監督)1989年1月16日、埼玉県生まれ。2008年にスタジオジブリ入社。 ジブリ美術館短編『たからさがし』や『パン種とタマゴ姫』『借り暮らしのアリエッティ』『コクリコ坂から』『風立ちぬ』に参加。 2012年にスタジオコロリドに移り『陽なたのアオシグレ』でキャラクターデザイン、その他PV等で監督を務める。監督最新作は劇場用短編映画『台風のノルダ』。
■講師情報
・栗崎健太朗氏(スタジオコロリド デジタル作画マネージャー)
■講師情報
・真狩祐志氏(ジャーナリスト)ジャーナリスト。CG WORLD、GAME Watch、おたぽる等に執筆。アニメ/CG業界・高度人材育成セミナー「クリエイティブと作品をとりまく環境の変化」(2008年)、ASIAGRAPH2009「2000年代の個人制作アニメーションと環境変化」、東京国際アニメフェア2010「個人発アニメーションの15年史」など司会・企画。
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※CrossKYOTO会員の方で当セミナーに参加希望の方も上記より申し込みのこと。