株式会社ワコムは、米Magic Leap社(以下、マジック・リープ社)と空間コンピューティング(Spatial Computing)を活用したMR環境において、製品デザインや、コンテンツ制作を、複数人数で連携して行うことを可能にするシステムソリューション開発で協業することを発表した。これを受けて、マジック・リープ社が2018年10月9日~10日に米国ロサンゼルスで初開催したL.E.A.Pカンファレンス においてプロトタイプが公開された。
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■概要

今回のプロトタイプでは、マジック・リープ社が開発した「スペースブリッジ(Spacebridge)」というアプリケーションを使い、同社のMagic Leap OneとワコムのIntuos Proを連携させ、MR環境でのデザインや制作、編集などを複数人数で行うことができる。Magic Leap Oneのヘッドセットによって表示されるMR画像は、制作したオブジェクトが実際の空間(Space)に浮かびあがり、アングルや縮尺を自在に変えながら、立体の画像を見ながらデザインや編集ができる。両社の行ったデモでは、4人のメンバーが同じMR画面を共有しながらデザインしたり、離れた場所にいるメンバー同士で共有した画面上でブレインストーミングしながら作業を進める様子などが例として紹介された。従来よりも、よりダイナミックでリアリスティック、そしてインタラクティブ(双方向)に使用することが可能なのが、このプロトタイプの特長だ。両社は、今回のL.E.A.Pカンファレンスに参加したデザインやエンターテインメント業界のエキスパートからのプロトタイプへのフィードバックを受けて、クリエイティブ用途向けの3Dアプリケーションのエコシステムの発展を推進していく。

マジック・リープ社のCEOロニー・アボビッツ氏のコメント
「マジック・リープとワコムはともに、直感的かつ自然にコンピューターを使いこなせる世界を提供するというパッションを共有しています。両社が共同で開発したこのプロトタイプは、新時代のクリエイティブ制作環境の発展に貢献するものになるでしょう」
ワコム代表取締役社長兼CEO井出信孝のコメント
「ワコムとマジック・リープは、協力して近未来の新しいデザインワークフローを形にしていきます。両社は、精緻なペン入力や空間をキャンバスとして自在に使いこなすコンピューティングの技術を活用して、クリエイティブ制作における新しいユニークなソリューションを提供し、クリエイターやアニメーション、工業デザイン、ゲーム開発等のプロフェッショナルに向けて、全く新しいデザイン環境を実現してまいります」
ワコムEVP(クリエイティブ事業担当)ファイク・カラオグルのコメント
「ワコムとマジック・リープは、アーティストやデザイナー向けの革新的製品やサービスを提供し、常にテクノロジーカーブの先頭を走ってきました。これからも、クリエイティブプロフェッショナルにとって、なくてはならない存在であり続けたいと願っています」