株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は、深層学習技術の実世界への応用を目指し、PFN Creative Projectとして、2019年1月25日公開のオリジナル劇場長編アニメーション映画『あした世界が終わるとしても』の製作委員会に参画している。同作品の制作にあたり、PFNは深層学習技術を活用したソフトウェアDesignChainer(デザイン・チェイナー)とMotionChainer(モーション・チェイナー)を開発し、技術提供した。
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■DesignChainerについて

デザインワークには様々な手法があり、抽象化もその1つ。DesignChainerは、深層学習により入力画像を再解釈し、抽象化する。抽象的なベクトルや特徴量を抽出し、さらにそれを人間が操作、変更することで、抽象化の度合を変化させ、入力画像と異なる表現に再構成することが可能だ。今回、作品に登場するキャラクター「アルマティック」のデザインに活用されている。

■MotionChainerについて

大勢の人々の動き(モーション)を生成する仕組み、群衆システム。アニメーションの中で、群衆が動くシーンを作成するには、これまで膨大な工数が必要だった。MotionChainerは、深層学習を用いることにより、1人1人の人物の動きをプログラムに記述しなくても自然な群衆の動きを自動生成することが可能だ。このシステムを使うことで、1000体超の人物のモーションを簡単に生成することができる。

『あした世界が終わるとしても』本予告90秒
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