ピクシブ株式会社は、作成した3Dキャラクター(人型アバター)のモデルデータをアップロードし、各種VR/ARプラットフォームや3Dコンテンツで共通のアバターとして利用できる投稿プラットフォーム「VRoid Hub(ブイロイド・ハブ)」の提供を、2018年12月に開始する。また、各種VR/ARプラットフォームや3Dコンテンツ上からVRoid Hub上の3Dキャラクターを利用可能にするためのソフトウェア開発キット「VRoid SDK」の提供も、同時に開始する。

また、VRoid Hubは、SHOWROOM株式会社が提供するライブ動画ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」、株式会社CyberZが提供するゲーム動画配信プラットフォーム「OPENREC.tv」、株式会社17Media Japanが提供するライブ配信アプリ「17 Live」、株式会社ミラティブが提供するスマホゲーム配信アプリ「Mirrativ」、ゲーム制作者NABY氏が提供するバーチャルワールド作成ゲーム「Vワールド」との連携を予定している。各サービスへのVRoid SDK導入により、ユーザーがVRoid Hubに投稿された3Dキャラクターを使ってコンテンツを楽しむことができるようになる。
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■VRoid Hubの特徴

VRoid Hubは、作成した3Dキャラクターを投稿して、他のユーザーと共有できるプラットフォーム。pixiv IDによる会員登録を行うことで、誰でも無料で使うことができる。VRoid Hubでは、投稿した3Dキャラクターのプロフィールを他のユーザーと共有したり、モデルデータを配布することができる。また、VRoid Hubに投稿された3Dキャラクターは、VRoid Hubと連携した各種VR/ARプラットフォームや3Dゲームなどのコンテンツ上で、アバターとして利用することもできる。提供開始時点では、VRoid Hubは日本語または英語で利用できる。

(1)VRM形式で作成された3Dキャラクターを投稿・公開できる
VRoid Hubへは、ピクシブが提供する3Dキャラクターメイカー「VRoid Studio」や各種3Dモデリングツールで作成した、VRM形式(※1)のモデルデータを投稿することができる。投稿は、VRoid StudioやWebブラウザ上から行うことが可能だ。VRoid Hubで3Dキャラクターを公開すると、3Dキャラクターごとに個別のプロフィールページが作成される。プロフィールページでは、3Dキャラクターの名前やプロフィール、各種SNSなどの情報を閲覧できるほか、作者が許可している場合にはモデルデータのダウンロードも可能だ。VRoid Hub上のモデルデータは、VRM形式のモデルデータの読み込みに対応したVR/ARプラットフォームや、Unityで制作されたゲームなど、さまざまな3Dコンテンツで利用できる。

※1 VRM形式:オープンソースで提供されている3Dアバター向け汎用ファイルフォーマット。VRM形式のモデルデータは、UniVRM Assetを介することで、Unity上でMecanim Humanoid型のモデルデータとして利用することが可能。VRMについて詳しくはこちら

(2)3Dキャラクターに対して、作者が利用条件を設定可能
VRoid Hubに投稿された3Dキャラクターのモデルデータの著作権は作者に属するが、作者は他のユーザーに対して、作者が設定した利用条件のもとでモデルデータの利用を許可することができる。VRoid Hubのユーザーは、「アバターとしての利用は誰でも可能だが、暴力行為を行わせることは禁止」、「モデルデータの改変は可能だが、改変したモデルデータの再配布は禁止」等、作者が設定した利用条件(※2」)に従い、モデルデータを利用できる。

※2 VRMに定義されている「アバターの人格に関する許諾範囲」「再配布・改変に関する許諾範囲」に相当する利用条件を設定可能。

(3)投稿した3DキャラクターをVRoid SDKが導入された各種VR/ARプラットフォームや3Dコンテンツ内で簡単に利用できる
VRoid SDKが導入された各種VR/ARプラットフォームや3Dコンテンツでは、VRoid Hubに投稿した3Dキャラクターを、ダウンロード不要ですぐに利用することが可能だ。pixiv IDでログインすることで、VRoid Hub上の3Dキャラクターをサービス内に読み込み、アバターや登場キャラクターとして利用することができる。3Dキャラクターを1人作成してVRoid Hubに投稿すれば、プラットフォームに依存せず、さまざまなサービスで共通の3Dキャラクターを利用できるようになる。

■VRoid SDKの特徴

VRoid SDKは、VRoid Hubに投稿された3Dキャラクターのモデルデータを各種VR/ARプラットフォームや3Dコンテンツ上から利用できる機能を提供する、ソフトウェア開発者向けキット。これまで、ユーザーが自身を表すアバターを作成して利用するサービスでは、各サービス固有のアバター管理システムを構築する必要があった。VRoid SDKを導入することで、ユーザーはVRoid Hub上で公開されている3Dキャラクターをサービス内で利用できるようになるため、サービスごとに独自のアバター管理システムを持つ必要がなくなる。

ピクシブが提供する無料キャラクターメイカー「VRoid Studio」は、誰でも直感的な操作で3Dキャラクターを作成してVRoid Hubへ簡単に投稿することができる。開発者は、3Dキャラクターを利用する各種サービスにおいて、VRoid HubとVRoid Studioを併せて活用することで、手軽に理想のキャラクターをつくったりカスタマイズしてサービスを楽しむ体験をユーザーに提供することができる。

■ライブ配信プラットフォームやバーチャルワールドなど、各種VR/ARコンテンツや3Dゲーム等と連携予定

VRoid Hubは現在、以下のサービスとの連携を予定している。

・ライブ動画ストリーミングプラットフォーム「SHOWROOM」
https://www.showroom-live.com/
・ゲーム動画配信プラットフォーム「OPENREC.tv」
https://www.openrec.tv/
・ライブ配信アプリ「17 Live」
https://17media.jp/
・スマホゲーム配信アプリ「Mirrativ」
https://www.mirrativ.com/
・バーチャルワールド作成ゲーム「Vワールド」
https://naby.booth.pm/items/990663