FOVE Inc.は、視線追跡VRヘッドセット「FOVE」の最新デザインを2016年7月に、南カリフォルニアのイベントにて発表した。軽量ヘッドセットでありつつ、仮想現実(VR)の世界に視線追跡技術を導入した本製品の最新デザインをサンディエゴで開催されたComic-Con、およびカリフォルニアで開催されたSIGGRAPH 2016にて展示ブースを設け発表した。
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■「FOVE」の最新デザインについて

ユーザーフィードバックを参考にしつつ内部検討を進め、最新デザインでは従来デザインに含まれていた本体側面パーツが取り除かれた。これにより無駄のないシンプルかつ流線型という「FOVE」のデザイン性を保ちつつ、本体サイズや重量の大幅な削減、及び生産効率と装着性の向上が図られている。FOVE Inc.は2015年度のDigital Content Expo Innovative Technologies 2015にてSIGGRAPH Special Prizeを受賞したため、2016年度のSIGGRAPH EMERGING TECHNOLOGIESに招待され、今回の展示に至った。

■CTO、CEO兼共同創業者のコメント

FOVE Inc.のCTOであり共同創業者であるロックラン・ウィルソン氏は「我々は視線追跡技術の改善を続けるだけでなく、ウェアラブル端末としても他社製品に劣らない品質であるよう、検討を重ね製品デザインを進めている」と述べた。

FOVE Inc.のCEOであり共同創業者である小島由香氏は「視線追跡技術はゲームやインタラクティブコンテンツ視聴、またオンラインでのコミュニケーション方法に関しても変化を起こす。FOVEファンや拡大しつつある開発者コミュニティーに新デザインをお見せするのを大変楽しみにしている」と述べた。また、「Comic-ConとSIGGRAPH2016での新デザイン発表は今夏の主要マイルストーンの一つであるが、近いうちにまた新たなお知らせがあるかもしれない」と、小島氏は近日中に「FOVE」から新しい発表がある可能性についても併せて示唆している。

■「FOVE」とは

「FOVE」は従来のヘッドトラッキング・ポジショナルトラッキングのほかに、世界初のアイトラッキングが搭載された、最先端のVRヘッドマウントディスプレイ。

視線を入力デバイスにすることで
・酔いを最小限に抑えた長時間の快適なVR体験で
・注視していない箇所をぼやけさせることによる自然な映像表現で
・アイコンタクトによるVRプレイヤーとの自然なコミュニケーションで
・視線を使った全く新しい直感的なUI操作で
・注視点以外のGPU負荷を抑えるフォービエイテッドレンダリングで
など、未だ課題の多いVR体験に多くのメリットを将来的に提供することが可能になる。