大阪大学大学院基礎工学研究科の佐藤宏介教授、岩井大輔准教授らの研究グループは、手の3DCGモデルを室内にプロジェクションマッピングし、その像をタブレット端末へのタッチ操作によって動かすことで、日常的な場面に応用できる身体拡張技術「ExtendedHand」を開発した。
従来の身体拡張技術の多くは、専用のカメラやグローブを用いてゲーム内のキャラクターの手足を自分の体の動きに合わせて操作するなど、バーチャルでの拡張に限られたものだったが、今回開発した技術では手のモデルを室内に投影し、一般のタブレット端末による操作を可能としたことで、実空間においても身体拡張を体験することが容易になった。
本技術により、遠くのものに手が届くことによる新たなコミュニケーション支援や、本来手が届かない位置にあるセンサー搭載の家電や室内環境でも手の投影像で制御できるなど、IoT(様々なものがインターネットに接続すること)が流行していく社会での活躍が期待される。
同研究成果は、3月2日(水)から4日(金)にかけて開催される「情報処理学会シンポジウム インタラクション2016」(東京・科学技術館)に採択され、3月4日(金)にデモストレーションを行う。
また、本技術を利用したWindowsタブレット向けアプリを、ExtendedHandの専用ホームページからダウンロードして試用することができる。
■発表概要
情報処理学会 インタラクション2016 インタラクティブ発表部門(ブース:3C57,タイトル:タブレット駆動型身体拡張インタフェース ~スタンドアローン型ExtendedHand~)
www.interaction-ipsj.org/2016/program/interactive
■ExtendedHandホームページ(ここよりアプリをダウンロード可能)
www.extendedhand.net/