>   >  Villard スカルプティング・ラウンジ:Vol.15 Dragon phantom beast[ドラゴン 幻獣]~Concept Model(2/2)
Vol.15 Dragon phantom beast[ドラゴン 幻獣]~Concept Model(2/2)

Vol.15 Dragon phantom beast[ドラゴン 幻獣]~Concept Model(2/2)

ZBrushマスターとして独特の存在感を放つVillard・岡田恵太が、ZBrushを用いた勢いのある造形テクニックを毎月紹介していく本連載。前回に続き、岡田氏の作品でお馴染みのテーマであるドラゴンを、2回に分けてより詳細に制作していく。

TEXT_岡田恵太 / Keita Okada(Villard Inc.
EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura(CGWORLD)



ドラゴンの体をブラッシュアップする

前回頭部を作成したドラゴンのモデルに対し、体のブラッシュアップを行います。基本的な造形や骨格は前回作成していましたので今回はアルファをメインに使い、雰囲気を出していきます。

主要な制作アプリケーション
・ZBrush 2019
・KeyShot 8

STEP 01:体をパーツ分けする

まずは体の解像度を確保するためにパーツに分けます。体は面積が大きく1つのSubToolにすると解像度が足りなくなるので腕、首などのように大きくパーツ分けします。


  • 【1】上半身で分けています

  • 【2】腕を分けました


  • 【3】尻尾を分けます

  • 【4】翼を分けます

STEP 02:凹凸のディテールを追加する

足や首周辺の筋肉の凹凸を加筆していきます。アルファでは基本的に細かな凹凸を表現するため、できる限りアルファを使う前に大きなディテールは入れておくようにします。


  • 【1】全体の凹凸のバランスを確認します

  • 【2】アナトミーを意識して筋肉を掘ります


  • 【3】皮膚のボリュームなども意識して進めます

STEP 03:アルファを使い細かいディテールを加える

凹凸を入れたら、次にアルファを使ってより細かい造形を加えていきます。上の棘が生えている部分から下側にいくにつれ細かくなるようにします。コンセプトモデルといえど、全ての場所に同じアルファを乗せるのではなく、部位によってディテールが変化するよう意識します。遠くから見て凹凸と細かなディテールがちゃんとそれぞれ成立しているように作成していきます。大きな形状の中に細かなディテールがあるイメージです。


  • 【1】アルファでディテールを乗せます

  • 【2】腕にも入れていきます


  • 【3】アルファのディテールにもメリハリを意識します

  • 【4】翼の流れに沿ってディテールを入れます


  • 【5】下からも確認します

  • 【6】翼に鱗のディテールを足していきます


【7】下半身含め全体にアルファでディテールを入れました


【8】斜めからも確認します

STEP 04:ポーズをつける

造形の際にサブディビジョンレベルをもたせておけば、最後にポーズをつける際に低ポリゴンで扱えるので非常に便利です。習慣づけにしておくと良いと思います。


  • 【1】サブディビジョンレベルが低い状態です

  • 【2】ポーズをつけました

STEP 05:ライトボックスを活用する

アルファはライトボックスに入れておくと簡単に引き出せて便利です。下の画像のように、ライブラリの中を整理しておくとわかりやすくなります。


アルファの一部

完成



KeyShotでレンダリングして完成です。筆者の好きなモチーフであるドラゴンの造形を2回に分けて紹介しました。やはりドラゴンは荒々しくてとても好きなモチーフです。次回はバハムートのようなイメージで作成してみたいと思います!

Profile.

  • 岡田恵太/Keita Okada(Villard Inc.)
    デジタルスカルプター、3Dコンセプトアーティスト。1991年7月生まれ、広島県出身。2012年大阪の専門学校を卒業後、大阪のゲーム会社に就職。2013年に退職し上京した後、1年ほど建設現場の作業員(荷揚げ屋)などをしながらZBrushを独学で習得し東京のゲーム会社へ就職。2015年からフリーランスとなり、PS4用ゲームのDLC『Bloodborne The Old Hunters』をはじめ主にクリーチャーなどのコンセプトモデルを手がける。2017年3月、新会社「Villard」を設立
    www.artstation.com/artist/yuzuki
    www.villard.co.jp


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