記事の目次

    今回のテーマは「エンタメ産業のエンジニア」です。ノンゲーム分野でのゲームエンジン活用の幅が広がり、エンターテインメント産業でのエンジニア採用枠が増えつつあるのではないでしょうか。その実態を調査してみました!

    ※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 264(2020年8月号)からの転載となります。

    TEXT_UNIKO
    Illustration_カヤヒロヤ

    求職側

    Q1.エンジニアとしてのキャリアは?

    (※エンタメ業界以外も含む)


    現在エンタメ産業で活躍しているエンジニアのうち、「エンジニア(エンタメ産業以外も含む)としてのキャリアが10年以上」との回答が44%を占めました。一方、「1年未満」が28%と続いており、キャリアをスタートしたばかりのエンジニアは比較的多いようです。

    Q2.エンジニアとして手がけているジャンルは?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    ゲーム業界で活躍しているエンジニアが最も多くなっています。また映像業界において、自社ツールの開発やノンゲーム分野でのゲームエンジン活用の幅が広がりつつある背景から、ゲーム業界以外でもエンジニアが活躍する場面が増えているようです。

    Q3.主に手がけているエンジニア業務は?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    現在、主に手がけているエンジニアの業務としては、「ゲームエンジンの開発」との回答が13人と最も多く、次に「システム管理」との回答が10人と続きました。セキュリティ強化や社内インフラの整備、広がるリモートワークの波。今後のエンジニア業務の広がりに注目です。

    Q4.異業種からエンタメ業界に転職されましたか?


    「IT業界からエンタメ産業に転職」したエンジニアが最多の40%という結果を得ました。また、「はじめからエンタメ産業でのみ活躍」しているエンジニアも36%と上位を占めています。クリエイターと比べると、業界をまたいで活躍する機会が多いのがエンジニアの強みですね。

    採用側

    Q1.在職するエンジニアの主な業務は?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    在職しているエンジニアの主な業務として最も多いのは、「システム管理」との回答を得ました。続いて多いのが、「ゲームエンジンでの開発」、「ワークフロー開発」を担当するエンジニアとなっています。エンジニアの役回りが幅広く、需要の高い職種であることを実感します。

    Q2.今後、エンジニアを増員する計画はありますか?


    気になるエンジニアの採用状況は「検討中」が最多の36%です。「増員予定なし」が33%と続いており、現状では深刻な人員不足という状況ではないようです。とはいえ、29%は積極採用をしているとのこと。今後募集が増える可能性は十分ありそうです。

    Q3.エンジニアを採用する背景は?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    「現在積極採用は行なっていない」との回答が最多となりましたが、積極的に採用している企業の多くは「制作/開発の大規模化」に伴いエンジニアを募集しているとの背景があるようです。「リアルタイムCG案件の増加」や「研究開発」にも需要の伸びしろがありそうです。

    Q4.エンジニアを採用する際に求める経験・スキルは?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    エンジニア採用時に求められるスキルとして「ゲームエンジン(Unity/UE4)での開発経験」が最も多くなっています。ゲーム・ノンゲーム問わず、ゲームエンジンを使用した開発が活発になっている背景が読みとれます。

    次回のテーマは「早期離職の現状と背景」!

    次回のテーマは「早期離職の現状と背景」です! 企業にとっても採用された側にとってもなるべく避けたい「早期離職」。なぜ早期離職を決意するのか、早期離職を防ぐために採るべき対策は? なかなか本音を聞きづらい早期離職の実状をCGWORLDが調査します!



    アンケート方法について
    ※本記事は下記の要領にて実施したアンケートの結果に基づいて構成しています。

    調査方法:Webアンケート
    調査期間:2020年6月12日(金)~6月17日(水)
    調査対象:〈求職者〉CGWORLDメールマガジン登録者ほか、〈採用側〉「CGプロダクション年鑑」掲載企業ほか
    有効回答数:〈求職者〉25/〈採用側〉55