記事の目次

    兼業や副業を許可する企業が増え、働き方を見直す節目を迎えてしばらく経ちます。セミナーや専門学校の講師をしたり、個人的に動画配信をはじめたりと、社外で活躍の場をもつ人も増えてきたのではないのでしょうか。今回は「兼業・副業・個人活動」の現状をリサーチします!

    ※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 266(2020年10月号)からの転載となります。

    TEXT_UNIKO
    Illustration_カヤヒロヤ

    求職側

    Q1.兼業・副業・個人活動していますか?


    回答が綺麗に半分に分かれました! 兼業・副業・個人活動している方に理由を聞いたところ、141人中51人が「個人活動の幅を広げるため」、41人が「経験・スキルアップ・キャリア形成のため」と回答するなど、自己実現に向けた取り組みであるとの回答が圧倒的多数でした。

    Q2.兼業・副業・個人活動の内容は?

    ※複数回答可(当てはまるもの全て)


    ダントツの1位は「コンテンツ制作(業務委託など)」で、回答の51%を占めました。続いて「セミナー講師・学校講師」の14%、そして「動画配信・ブログ」、「投資・不動産収入」がどちらも6%となっています。スキルを活かして活動されている方が多いようです。

    Q3.副業・兼業・個人活動をしてみたい?


    副業・兼業・個人活動をしていない方の87%が「副業・兼業・個人活動をしてみたい」と回答。また、現在活動をしていない理由を聞いてみたところ、「取引先や勤務先で禁止されている」との回答が最多でした。そればかりは仕方がない......。

    Q4.兼業・副業・個人活動についてどう考えてる?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    141人中72人が「人生設計をする上で副収入を得るのは合理的」と回答、38人が「働き方改革の一環として企業は奨励・推進すべき」との考えをもっているようです。ちなみに、厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を知っている人は全体の28%でした。

    企業側

    Q1.兼業・副業・個人活動を許可している?


    54%が「条件付きで許可」、25%が「全面的に許可」と回答。従業員の兼業・副業・個人活動に対してポジティブであると言えそうです。また、厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を知っていると回答した企業は64%。CG業界での認知度はやや低めです。

    ※2019年9月 エン・ジャパンが実施したアンケートによると、中小企業における「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の認知度は73%。

    Q2.兼業・副業・個人活動を許可している内容は?

    (収入を得ているものに限る)
    ※複数回答可(当てはまるもの全て)


    許可していると回答した企業のうち「全面的に許可」との回答が最も多く、「セミナー・学校講師」や「出版・寄稿」等のアカデミックな活動、「投資・不動産収入」等の資産運用と続いています。また、それら企業の71%が従業員のモチベ―ションUPにつながっていると回答。

    Q3.兼業・副業・個人活動を許可していない理由は?

    ※複数回答可(最大3つまで)


    許可していない企業の理由は、「本業への影響・支障が出るため」との回答が最多で、「情報漏洩のリスク」、「労働時間の管理と把握が困難」と続きました。許可している企業の多くが「従業員のモチベーションがUPした」と回答していることから、実施前の悲観的な見解が窺えます。

    Q4.副業・兼業・個人活動に対する今後の意向は?


    現在許可していない企業のうち、容認する意向を示している企業では「離職を招くくらいなら容認する」との理由が目に付きました。一方、容認の意向がない企業は「企業にとってプラスの要素がない」との理由を掲げています。ちなみに「奨励・推進していきたい」との回答は0。

    リモートワーク~新型コロナに伴う変化と実情~

    次回のテーマは「リモートワーク~新型コロナに伴う変化と実情~」です! 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、リモートワークを導入した企業も多いのではないでしょうか。次回のCGWORLDリサーチでは、2020年の2月~8月にリモートワークを経験した方と企業を対象にアンケート。リモートワークの現状と今後にせまります!



    アンケート方法について
    ※本記事は下記の要領にて実施したアンケートの結果に基づいて構成しています。

    調査方法:Webアンケート
    調査期間:2020年7月22日(水)~8月11日(火)
    調査対象:〈求職側〉CGWORLDメールマガジン登録者/〈採用側〉「CGプロダクション年鑑」
    有効回答数:〈求職者〉141人/〈企業側〉67社