記事の目次

    ※本記事は、CGWORLD vol.315掲載の「アドバイザリーボード 今月の視点」に情報を追加して再編集したものです

    CGWORLD vol.315(2024年11月号)

    <特集>デジタルハリウッドの30年

    判型:A4ワイド
    総ページ数:112
    発売日:2024年10月10日
    価格:1,540 円(税込)

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    伊藤より子さんにインタビューをしました!

    CGWORLD編集長・アニメーション&海外映像担当:若杉 遼

    今月の連載「編集長が聞く」では、以前からも親交のある伊藤より子さんに改めてお話を伺いました! 特にショートフィルムに関する話題で、学生時代にショートフィルムの制作をするべきなのかどうかという話は、美大や専門学校ではかなり大きな課題になっていると思います。より子さんのご意見が伺えて勉強になりました!

    ▲編集長が聞く~作り手たちの物語~ 第18話:CAF Chairの伊藤より子さんに聞くSIGGRAPH Asia 2024の物語

    中国製ゲーム『黒神話:悟空』そのクオリティに注目!

    ゲーム開発技術&海外ゲーム担当:榊原 寛

    8月に中国製の『黒神話:悟空』(PS5/Xbox Series X/S、ほか)が発売されました。フォトグラメトリーを十分活用したと思われる自然物などハイクオリティアセット、リッチな水シェーダやエフェクト、豊かでスムーズなアニメーションなど。トップクオリティのタイトルを処女作でリリースしたスタジオ「游戯科学(Game Science)」の並大抵でない追及の姿勢が窺えます。日本のクリエイターの皆様にも刺激になりそうですね!

    ポートフォリオには映像作品も入れてみて

    CGアート全般&実写VFX担当:Khaki

    当社も去年から求人を増やしており、応募してくださ学生さんも増えてきました。CGスキルが大変優れた学生の方が多く驚いています。ただ、一方で弊社のような小規模映像スタジオの場合は映像自体をつくり上げることができるジェネラリストが求められているので、ポートフォリオなどにもっとしっかりした演出が入った映像作品があると良いのにな、とは感じています。学生期間で技術を学びつつ映像作品を多くつくるのは大変だと思いますが、映像会社への就職活動ではアピールになると思うので、ぜひがんばってみてほしいです。

    クラウドを利用した番組制作が本格化

    ゲームエンジン(映像・VR)&VIZ担当:スタジオブロス&モデリングブロス

    11/13(水)~15(金)に幕張メッセでInter BEE 2024(国際放送機器展)が開催されます。AWS ブースでは当社がシステム・コンテンツ協力をしているマルチカメラ版クラウド・リモート・バーチャルプロダクション映像をご覧いただけます。バーチャル映像、カメラスイッチングなど映像処理をAWS クラウド上に展開するので、収録カメラ、管理 PC、ネットワークトランスポータを準備すれば、迅速に番組制作スタジオ環境をセットアップすることが可能です。放送業界ではパリオリンピックからクラウド利用が本格化していますが、クラウドコンピューティングパワーを基盤とする未来の番組制作現場をぜひ会場でご覧ください。

    エンジニアリングとAI技術、開発・研究していきます

    3DCGを活用した新領域&ビジネス担当:岸本浩一

    CafeGroupは「Cafe Engineering」「Cafe AI」の2つの新組織を設立しました。「Cafe Engineering」はシステム開発を専門とし、「Cafe AI」ではAIの開発・研究・アドバイスを提供します。高品質な3DCG制作ノウハウに、エンジニアリングとAI技術を組み合わせ、強力なシナジーを創出します。「Cafe AI」では30以上のメディア・学術誌から最新AI情報を提供する「AI Research Report」を展開中です。

    動画生成AIの知見と3DCGの今後はどうなるか?

    レンダラ・ハードウェア担当:澤田友明

    Soraのプレリリースで衝撃を受けてから半年、正式リリースを待っている間にAdobe firefly Video Modelなどの動画生成AIや、Flux、Image FXなどの新しいモデル、vid2vidなどの制御方法がアップデートされ、創出される映像はいわゆる既存の3DCGでは再現不可能な次元にまで達しつつあります。

    現在、これらの知見は3DCGの専門領域ではなく、あらゆる分野の映像系イノベーターに集約しています。そういう意味ではイメージをつくり出すことが3DCGという職人ギルドから放たれて、本来のクリエイターの手に戻ったということなのかもしれません。これらが既存の3DCGとどこかで交わるのか、全く新しいながれになるのか今はまだわからないところです。