基本原則から拡張原則へ
1年間にわたり、ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオで提唱された「12 の基本原則」について解説を行なってきました。この基本原則は、もともと手描きのアニメーターたちの間で自然発生的に生まれ、改善と淘汰を繰り返しつつ長い時間をかけて熟成された、まさにアニメーションの基本中の基本とも言える原則です。筆者も、実際にそれぞれの原則を題材にアニメーションを制作してみて、アニメーションで重要なほぼ全ての要素がこの 12 個の原則に収まっていることに驚きを覚えました。
しかし、この連載の読者には学生の方も多く、基本原則の名前は知ってはいるけれど具体的にどうやってその原則を自分のアニメーションに盛り込めば良いのか、特に CG アニメーションにどう応用すればいいのかわからないという人も多いと思います。そこで今回から「12 の基本原則」を拡張させ、CG アニメーション制作において原則をどのように応用するのか、「12 の拡張原則」というタイトルの下、アニメーションスタイル流の原則を1年にわたって提唱していくことにしました。「12 の基本原則」では具体的に触れられなかった、アニメーションを作っていく際のディテール部分、もっと言えば現場レベルで実際に使われているアニメーション制作の技術を、ここで解説していきたいと思います。
今回は、新企画恒例の「慌てて登場」です。次回から実際に「12 の拡張原則」について詳しく触れていきます。
TEXT_森江康太(トランジスタ・スタジオ/ディレクター)
書籍「アニメーションスタイル+」著者。MV「Express」等の作品で監督としても活動している。
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CGWORLD 2014 年4月号 vol.188