サイバーエージェントは、 本気でメタバース時代のクリエイターに投資する
サイバーエージェントが、広告事業のAI・CG領域でグループ会社も横断して積極採用を進めている。いちクリエイターとしては、とにかくフォトグラメトリーやLEDウォール、リアルタイム合成スタジオ等の先端設備に魅力を感じる同社だが、多彩な人材が揃っていて切磋琢磨でき、制作に集中して取り組めるオフィス環境もまた、大きな魅力だ。今回は、その人材にフィーチャーして紹介していこう。
INFORMATION カンファレンス登壇決定!
すべてのクリエイターの心が動く5日間。
「CGWORLD 2022 クリエイティブカンファレンス」は、ゲーム・映像・アニメ・インタラクティブアートなど、CGに携わるすべての方に送る国内最大級のカンファレンスイベントです。
本記事で制作実績例として出てくる“三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス」『SUPER MODEL ROOM』デジタルツイン冨永愛”のメイキングや解説が、「CGWORLD 2022 クリエイティブカンファレンス」11/9(水)18:30 – 19:30 の番組にて視聴いただけます。
アーカイブもありますので、是非ご覧ください!
https://cgworld.jp/special/cgwcc2022/schedule/cyberagent/
サイバーエージェントの目指すもの
「新しいクリエイティブのつくり方をつくる」という言葉がよく使われる。インターネット広告においては、100人に対して100通り以上の広告を見せ、その効果を検証し、改善につなげることが重要といえるだろう。
「複数のクリエイティブを制作し、検証を重ね、改善につなげること」と、CG技術は相性が良く、インターネット広告における新たな価値を見出すことができる。しかし、それだけに留まらないのがサイバーエージェントにおけるCG技術の活用だ。サイバーエージェントはCG技術とバーチャルプロダクション、AI、メタバースやxRなど異なるテクノロジーを融合させることでさらなる高みを目指し研究開発に取り組んでいる。
成長分野 “AICG広告事業” とは?
今回採用の軸となるのは、AICG広告事業で取り組む、5つの事業だ。
(1)「バーチャル撮影事業」……バーチャル撮影技術や、AI・3DCG技術、フォトグラメトリースキャン、モーションキャプチャ技術などを活用した広告クリエイティブ・コンテンツの企画制作
(2)「デジタルツインレーベル事業」……フォトグラメトリー技術を用いたリアルで高品質な3Dモデルの制作とキャスティング
(3)「Future Event/Live事業」……バーチャル撮影技術や、AR・VR・MRなどのxR技術、AI・3DCG技術などを活用したオンラインイベント・ライブ企画運営制作
(4)「スポーツDX事業」……スポーツ業界の観戦体験拡張目的としたデジタル・トランスフォーメーション(DX)をアプリ開発などで推進
(5)「メタバース店舗事業」……メタバース空間における新しい「未来のショッピング」の形をつくるバーチャル店舗の企画制作
これらすべて、これから大きく伸びることが期待されている成長分野だ。サイバーエージェントでは、こうした領域において、既存事業および新規事業の拡大や、その基盤となるツールやインフラ開発といったR&D業務等への強化を見据え、クリエイティブの体制を強化していくという。
AICG広告事業領域においては、子会社化されている事業もあるが、基本的に待遇は全て一律で変わらない。今回、サイバーエージェントと株式会社CyberHuman Productions(以下、CHP)に所属する5名のクリエイターがインタビューに答えてくれたが、所属は別ながら案件ごとに一緒に働くことも多く、有機的にグループ企業内で連携して共同作業でプロジェクトを進行させていく、とのことだった。最先端の設備も大きな魅力だが、こうした多種多様な人材が集い、ともに切磋琢磨できる環境も、他にはない魅力といえよう。
“最先端のスタジオ設備”という魅力
リアルタイムコンポジット、バーチャルスタジオ、3Dスキャン、そしてそれらの出張設備まで。設備において、このレベルで肩を並べられるCGプロダクションは数少ない。
コンポジット設備
3Dスキャン設備
出張型設備
Creator's Interview
5人のクリエイターに聞く、サイバーエージェントの魅力
Priakhin Vadim氏
開発エンジニア・テクニカルアーティスト
/株式会社サイバーエージェント デジタルツインレーベル事業部
――フリーランスでプログラマーを長年やってきて、CGも学んで、どちらも好きで。サイバーエージェントでは、その両方を活かせることが非常にうれしいですね。基本的に効率化のためのツール開発を行うことが多く、現在は3Dスキャンプロセスを自動化するようなツール開発をメインに行っています。もちろんプロジェクトによるとは思いますが、自分的にはわりと融通の効くスケジュールが組めることが多く、プログラミングもCGも、両方をやっていく余裕がある中でやれている。そういう環境に居られることが、とても心地良いです。
Vladislava Mironenko氏
CGアーティスト
/株式会社サイバーエージェント スポーツDX事業部
――ZBrushのスカルプトからCGを始めゲームモデル制作等をしていましたが、3Dスキャンとそこから派生する写実的な表現のプロジェクトに携わりたかった。そこへは、個人制作ではなかなかたどり着けないので、身近にスタジオがある環境に居られてとても満足しています。日本、東京に行く、ということ自体も魅力で。来てみたら、オフィスの環境もとても良い! 夕日も綺麗で、しかも富士山が見える。私としては、これはこの会社で働く理由としては十分に大きいのでは?と思っています(笑)。それに、クリエイター/エンジニアは裁量労働制なので、柔軟に仕事ができるのもうれしいところ。
井上純二氏
CGアーティスト
/株式会社CyberHuman Productions バーチャル撮影事業部
――映画やTVといった映像制作畑からの転職組です。エフェクトアーティストを長年やってきましたが、大規模な映像案件では、一つの担当分野を極めるようなジョブスタイルになりがち。自分のやれる幅を広げたくて、(当時は)少人数体制でフットワーク軽く動けるCHPへ来ました。自分の希望どおり、ここでは自分ひとりでジェネラリスト的にモデリングからアニメーション、シェーディングからライティングまで全行程やらなければ、といった経験ができています。また、最初からフォトグラメトリにも携わるなど他ではできない経験もできますし、Unreal EngineによるリアルタイムCGにも触れることができています。学ぼうと思えば学べる環境で、自分自身、スキルアップできているなと実感します。フラットな環境で発言がしやすいのも良いですね。
不破香織氏
CGアーティスト
/株式会社CyberHuman Productions デジタルツインレーベル事業部
――ゲーム会社で背景ショットを作ったりしたのち、デジタルヒューマン制作を手掛ける会社を経てCHPに来ました。やはり、私はすぐ近くにスキャンシステムがあることに魅力を感じたのが大きいですね。サイバーエージェントには研究開発組織であるAI Labもあるので、普通のCG会社よりエンジニアが多くて、R&Dが強いと感じています。だから海外での先端の知識も集まってきていて、学べることもとても多い。アーティストレベルで、スタジオ設備や研究開発との距離感がここまで近いところは、ほかにあまりないのではないでしょうか? まだ規模は大きくなりそうだし、設備投資も続いているので今後も楽しみです。デジタルヒューマン制作について何かやりたいのだとすれば、この会社であればそれが見つかるし、やれる、と私は思います!
Matthieu Gouault氏
CGアーティスト
/株式会社CyberHuman Productions バーチャル撮影事業部
――これまで北米のIT企業、Apple、Microsoft、Amazon等でCGジェネラリストとして働いてきました。今後のキャリアを考え転職を検討した際、大手ゲーム会社とCHPの前身会社を比較して、3Dスキャンスタジオを自社で持ち、今後関わっていくプロジェクトの幅が広そうだと思いCHPに入社を決めました。今後の成長が期待できるということで、その成長に直接自分が貢献できる、そういうイメージが持てたのが選んだポイントでしょうか。私的には、そもそも母国からアメリカLAにも引っ越していますし、日本に来ることにも違和感は特になかったですが、それでも海外メンバーを含めて多様な文化を有する企業であることは、心強いところでしょうか。環境としては、オフィスがまず街のど真ん中でアクセスが良く、オフィスも綺麗で快適。また仕事に関しても、どんな職種であっても、やる気があれば別の役割でも、どんなプロジェクトにも、関わっていける。ジェネラリストになることができます。会社として常に成長しているし、常に新しいことに取り組めて飽きることもないですよ!
求人情報
サイバーエージェントグループでは未来の"当たり前"を実装するCGアーティスト・エンジニアを募集しています!
■株式会社CyberHuman Productions
① Unreal Engineが使用できる3DCGデザイナー
② リアルタイム合成撮影エンジニア
③ CG Generalist
④ Modeler
➄ Rigger
⑥ Animator
⑦ Houdiniシニアデザイナー
⑧ Houdini デザイナー
➈ Character TD
⑩ LookDev/LightingTD
■AICG部門
① Future Live事業/UEエンジニア
② Future Live事業/MLエンジニア
③ バーチャル撮影エンジニア
④ デジタルツインレーベル事業/パイプライン開発エンジニア
➄ デジタルツインレーベル事業/MLエンジニア
text_Sadamu Takagi / Photo_Tomohiro Takeshita