今年で42回目を迎えた世界最大のコンピュータ・グラフィックスの学会かつカンファレンスである「SIGGRAPH 2015」。今年は、8月9日(日)から13日(木)にかけてLAで開催された。本稿では、教育機関を中心とした日本からの展示・発表について紹介しよう。
<1>Emerging Technologies(E-Tech)
本年も、Emerging Technologiesへの日本からの出展は多く、26点の展示のうち10点の展示が日本からのものである。そのうちの9点の展示は、大学での研究によるものだ。その中には、Laval Virtual 2015で入賞している作品もある。また、Talksでは、5つのトピックのうち4つが日本からの展示に関する発表で占められている。
その中で、インタビューに答えていただいた5点の展示をここでは紹介する。
image courtesy of ACM SIGGRAPH
1−1.CHILDHOOD : Wearable Suit for Augmented Child Experience
『CHILDHOOD』は、自分の体を子供に変換する、というコンセプトで、身に着けるデバイスを用いて子供の感覚を自分の体に再現するという展示。開発のきっかけは、日本での学生向けのVRコンテストに出すデバイスのアイディアを考えていたときに、子供に戻ったような感覚を作ることはできないかとチームに相談したことだ。
外骨格と視線位置変換デバイスを用いて、人間にとって基本的である手でつかむという動作と、目線の高さの2つを5歳児相当のものに変換した。外骨格を使用した掴みにくさ体験では、子供の手にいかに大人用の食器が持ちにくいかを追体験できる。また、視線位置変換デバイスでは、自分の腰の位置の目線で身の回りの環境を見回すことができる。アイディアからプロトタイプ作成までで約半年かかり、ブラッシュアップを繰り返してちょうど一年ほど経っての今回の展示となる。開発で気を使ったところは、デバイスを使用して自分の感覚を変換するというダイナミックな作業を行なっているため、その中でいかに自然な身体動作や知覚系を保存するかというところだ。頭の動きとカメラの動きを正確に対応させたり、外骨格からの感覚のレイテンシーをなくすなど、ユーザーエクスペリエンスの設計に力を入れている。
今回展示したデバイスは、今後は製品デザインや空間デザインに生かすことができればと考えている。それ以外では、アミューズメント利用も検討しているとのことだ。
CHILDHOOD : Wearable Suit for Augmented Child Experience
発表者:西田 惇氏、高鳥 光氏、佐藤綱祐氏(筑波大学 グローバル教育院 エンパワーメント情報学プログラム 2年次)
childhoodproject.web.fc2.com
1−2.Air Haptics : Displaying Feeling of Contact With AR Object Using Visuo-Haptic Interaction
このシステムは、実際の動作とヘッドマウントディスプレイ越しの映像のタイミングにズレを発生させ、映像の一部をコンピューター処理して視覚に嘘をつくことで、そこに存在しないものにあたかも触っているかのような錯覚をさせてくれるシステムだ。ヘッドマウントディスプレイを装着して、マーカーの前でつまむ動作を行うと、親指と人差し指が触れた瞬間にディスプレイには出現した丸い球をつまんでいる体験者の指が映る。あくまでも画面の中の指は体験者の指であり、カメラを通して見る体験者の手の映像とシームレスにつながっているため、まるで中空に浮かんでいる球を実際に掴んでいるような錯覚を味わうことができる。
開発のきっかけは、元々所属しているチームがvisuo-hapticsの研究を行なっていたことだ。実際に物体に触っていなくとも、指同士が接触した感覚があれば、他の物体に触っているように錯覚させることが可能ではないかと考えた。
難しかったことは、指の接触するタイミングとバーチャルオブジェクトの接触のタイミングを綺麗に揃えることで、システムでは実際の手を消して、そこに変形したバーチャルな手の映像を重ねあわせている。指同士が接触した状態の手の画像からは、指を綺麗に切り離して提示することが困難だったため、掴む直前の手の形を切り出し、変形して使用している。展示用にセンサーのレンジを広く取られていたこともあり、合成した画像のつなぎ方のズレなど多少どうしても気になるところはあったが、個人に合わせてキャリブレーションされたらよりリアルな錯覚を味わうことができるのかもしれない。
Air Haptics : Displaying Feeling of Contact With AR Object Using Visuo-Haptic Interaction
発表者:伴 祐樹氏(東京大学 廣瀬・谷川研究室)
www.cyber.t.u-tokyo.ac.jp/ja
1−3.VibroSkate : A Locomotion Interface With Exact Haptics and Kinesthesia
VibroSkateは、スケートボードでの走りをシミュレートし、プレイヤーにあたかもスケートボードの下に地面があるかのようなリアルな振動や加速度感を伝えることができる。仮想空間の中を、実際にスケートボードで走り抜けるような感覚を与えてくれるインターフェイスだ。
このインターフェイスは、キック入力デバイスとスケートボードデバイスの二つから構成されている。プレイヤーの蹴る力を検出し、そのダイナミクスをシミュレーションすることで、普段の生活で当たり前のように起きている筋肉や関節、腱の運動感覚と触覚との連動を正確に再現することに成功し、また同時に、スケードボードデバイスで運動に完全に同期させた振動を再現することにも成功している。
このインターフェイスの良いところは、小型で低コストであるところだ。振動の強さなどによって速度を擬似的に体感させることができることを利用しつつ、デバイスが巨大にならないよう入力デバイスに使用するモーターの数も絞り、ホイールから伝わる足の裏の振動を伝えるのみにとどめている。
形状が一般的なスケートボードであるということもあり、プレイヤーにとって直感的な操作が可能である。室内で簡単に楽しむことができるサイズであるのも魅力だ。
ハードウェアの作成に苦労したところは、加速させるために蹴る動作を行う際、足を巻き込まれない構造にすること、コンパクトにすること、力を正しく計ることができる設計にしたところだ。またソフトウェア面では、VibroSkateの良さが伝わるような特徴的なスデージ作りと、ゲーム上でのスケードボードの動き方のチューニングに苦労した。
将来的にはVR観光などに用いられればということだったが、ハードウェアの量産が容易で、かつユーザーが自由に作成したフィールドを擬似体験できるようになれば、そのうち新しいゲーム機の形として一般に普及する日も来るのかもしれない。
VibroSkate : A Locomotion Interface With Exact Haptics and Kinesthesia
発表者:佐藤大貴氏、清水ありさ氏、長谷川晶一氏(東京工業大学 長谷川研究室)
haselab.net/VibroSkate
<1>Emerging Technologies(E-Tech)つづき
1−4.Fairy Lights in Femtoseconds : Aerial and Volumetric Graphics Rendered by a Focused Femtosecond Laser Combined With Computational Holographic Fieldss
このシステムは、フェムト秒レーザーで発生させたプラズマを用いて、空中に立体の光の絵を描くことができるシステムだ。過去にもプラズマを用いて空中に描画する試みはあったが、今回のシステムが既存のものと大きく異なるのは、プラズマで描いた絵に触れさらにインタラクション性をもたせることができるという点だ。また、音も従来のものと比較すると極めて静かである。
フェムト秒レーザーは短時間にエネルギーを圧縮して発振を行う。そのため、強いレーザー光をきわめて細かい範囲、短い時間に絞っての照射が可能となる。インタラクションを可能にするために、このレーザー照射によって何秒でどのくらい皮膚がダメージを受けそうかという検証実験も行なっている。その結果、2秒以下であれば皮膚表面のダメージを受ける面積が直径約500μmの円程度であることがわかった。
これを受けて、実際の展示に際しては、あらかじめプラズマ発生部分を60フレーム毎秒のカメラで認識させておき、指がさわった瞬間にレーザーを切るようにするという安全策がとられている。また、同じ仕組みを用いて画像が切り替わるようにプログラムしておけば、触ると絵が変わるなどのインタラクション性を持たせることもできる。
同システムの今後の展望としては、より安全なレーザーを使用し、もっと自由に触れるシステムの開発をしてみたいとのことだった。また、現状では展示のための設備が大がかりなものとなってしまうため、展示できる場所もどうしても限られてしまう。この問題がクリアされれば、様々な場所で、空中に浮く光の演出が楽しめるようになるかもしれない。
Fairy Lights in Femtoseconds : Aerial and Volumetric Graphics Rendered by a Focused Femtosecond Laser Combined With Computational Holographic Fields
発表者:落合陽一氏(筑波大学図書館情報メディア 系助教)
96ochiai.ws/Yoichi_Ochiai
1−5.FlashTouch : Touchscreen Communication Combining Light and Touch
この展示では、タッチスクリーンを搭載したモバイル端末と双方向通信を実現する通信方式および技術が紹介されていた。仕組みとしては、タッチスクリーンの液晶パネルをアウトプット、デジタイザーをインプットとして用いている。スタイラス型のFlashTouch端末を使用することにより、投影型静電容量タッチスクリーンを有するすべてのデバイスで使用することができ、ユーザー間のデータの受け渡しやデバイス間のシームレスなデータの移動といった、実世界でのデバイスに即した情報共有が可能になる。
アイデアを着想してからデバイスを制作するのは簡単だったが、その後のハードウェアの調整に非常に苦労したということで、着想から実現までに3年の時間を有している。主に、光通信の安定性や検証、また、タッチ通信のための画面に触れる電極の距離やサイズの検証に時間がかかったそうだ。
今後は高速化と通信のさらなる安定化を行い、デバイスを触れあわせた時に確実に通信が行われるようにすることを目標としている。その後に、データ交換や外部端末との通信など、実際の使用場面を前提としたデバイス設計・アプリ開発を進めていくことを考えているそうだ。興味を持っている企業もいるとのことで、実用化に向けてコラボレーションしていきたいとのこと。
SDKを組み込むことで、これまでごく一部の携帯端末でしか使用できなかったおサイフケータイ機能に近いようなものが全ての端末で使えるようになるということなので、実用化されれば端末に縛られない様々なサービスが今後活性化していくだろう。
FlashTouch : Touchscreen Communication Combining Light and Touch
発表者:尾形正泰氏(慶應義塾大学情報工学科今井研究室)、杉浦裕太氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人間情報工学部門 デジタルヒューマン研究グループ 産総研特別研究員)、今井倫太氏(慶應義塾大学情報工学科今井研究室)
www.interaction-ipsj.org/proceedings/2015/data/20150226/A24.pdf
<2>VR Village
VR Villageは、本年から新しく始まったVRに特化した体験型展示である。会期中には様々な展示を日替わりで体験することができ、並ばずに済むよう公式ページから予約も受け付けていた。カテゴリとしてはヘッドマウントディスプレイを用いたもの、用いないもの、ドーム型映像のものの3つに分かれており、合計69もの展示が集まっていた。ドーム型映像と実際にクルマに乗って衝突テストを追体験する「VR Crush Test」に関しては会期中通して同じ展示が行われていた。
image courtesy of ACM SIGGRAPH
VISTouch
「VISTouch」は、Laval Virtual 2015にてINTERFACE & MULTIPURPOSE EQUIPMENT部門賞を受賞した直感的に3D空間を認識するためのシステムである。このシステムは、アルミを切り出して作成したスマホケース型ハードウェアと、アプリケーションから構成される。VR Villageでの体験型展示では、日本人唯一の出展となった。また、ヘッドマウントディスプレイ対応でもドーム型映像でもないコンテンツとしても唯一である。
3D空間を扱うインターフェイスとしてはヘッドマウントディスプレイが一般的であるが、ヘッドマウントディスプレイには眼鏡を使いづらい、長時間使用していると頭が痛くなることがある、など問題も多い。安本先生はこの問題を克服するため、本システムを考案した。
タッチセンサーを持つタブレットの上にこのハードウェアを装着した端末を載せると、載せ方に応じて各端末の画面に、その位置、その向きの3D空間の描画が行われる。例えばこのシステムを用いてGoogle Mapをタブレット上に表示させ、その地図上にスマートフォンを垂直に立てると、地図上の該当する場所のストリートビューをタイムラグなしに、任意の角度から見ることができる。それぞれの端末は完全に同じ3D空間を共有している。平行に重ね合わせた場合は、画面に表示される画像は上と下とで完全に重なり合う。
親となる端末のどこに子となる端末が触れているのか、といった情報は、親から子へとBluetooth経由で送られている。子は加速度センサーを使って接触している辺を軸とする角度を取得、空間上の該当する情報をリアルタイムに映し出すことが可能だ。
最大8台の端末で同じ3D空間を共有することが可能で、画面の大きささえ十分であれば1枚のタブレットの上に複数のデバイスを置いて使用することもできる。このシステムは、端末にケースだけ付ければ手軽に利用できるのも魅力のひとつである。ケースはどの辺が親となるデバイスの上にどのようにタッチしているか認識させるため、マーカーとして辺についているポイント(凸形のディスプレイへの接触点)の並ぶ比率をそれぞれ変えている。
開発で最も時間がかかったのはケースの作成である。デバイスの特性上、導電体である必要があったこと、また3Dプリンターを使用しての耐久度の高いハードウェアの作成が困難であったことから、アルミの削りだしで作成した。側面、および背面に設置されているマーカー用のポイントも完全に水平となるよう仕上げる必要があったため、非常に手間がかかっているが、その分美しく実用にも耐えうる作りとなっている。
VISTouch
発表者:安本匡佑氏(神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 助教)
<3>Posters
今年度のSIGGRAPHで大きく変わった内容のひとつは、Postersの展示方法だ。従来のように紙のポスターを並べて貼り付けるのではなく、Kiosk(キオスク)と呼ばれた10台端末を用いて閲覧したいポスターを検索して表示させる形式がとられた。発表者からはポスターを印刷し、持ち運ぶ手間が省ける反面、ポスター展示に使用されるスペースが大幅に縮小されたために目立ちにくくなるという弊害も生じたため、名刺などの配布が自由にできなくなったという声も聞かれた。
展示発表自体は、73件中34件が日本人によるもので、非常に採択率の高い年となった。また、今年のSIGGRAPHの特徴としてAR、VRに関わる発表、展示が目立つ傾向にあったが、ポスターセクションにおいても16件の展示があり、約1/5を占める結果となっていた。
image courtesy of ACM SIGGRAPH
3−1.Hands-Free Gesture Operation for Maintenance Work Using a Finger-Mounted Acceleration Sensor
このシステムは、分電盤の点検作業員の負担軽減のために開発された。メガネ型ディスプレイと指輪型の加速度センサーを装着することで、通常は分厚いマニュアルを手持ちで確認しながら作業を行わなければいけないところを、ハンズフリーで対応することができるようになる。ディスプレイは一般的なものである。
ディスプレイにはマニュアルの内容が表示される。手を挙げて横に振ったり、指を打つといったジェスチャーとそれを検知する加速度センサーとの併用によって、作業をしながらストレスなくマニュアルを次のページへと移行することが可能になる。
類似のハンズフリーのアイディアは過去にも考えられたことがあったが、指にスイッチを付けてジェスチャーを行う必要などがあり、切り替えに手間がかかるものであった。本システムでは、手を挙げて操作するという自然なジェスチャでアプリケーションの誤作動、誤検知を限りなく抑えた状態で、マニュアルと比較しながらスムーズに点検ができるようになる。
本プロトタイプの作成にあたっては、必要条件を満たす省エネかつ長時間作動できる軽量なセンサーの選定と、通常作業時には使われない操作時のジェスチャ選定に気を使ったとのことだった。いずれ製品化も考えたいとのことで、将来的にはこの発展形として、様々な教育や娯楽のためのデバイスとして身近なものになる日も近いのかもしれない。
Hands-Free Gesture Operation for Maintenance Work Using a Finger-Mounted Acceleration Sensor
発表者:中洲俊信氏、池 司氏、井本和範氏、山内康晋氏。以上、東芝
3−2.MR Coral Sea Evolved : Mixed-Reality Aquarium With Physical MR Displays
このデバイスは「サンゴディスプレイ」として、そのプロトタイプがバーチャルリアリティの国際会議「LavalVirtual 2014」にも出展されていた、アート性の高いインタラクティブデバイスだ。通常はセンサーモジュールの見た目がサンゴのようであることを生かし、海を模してデバイス上部に設置したLEDプロジェクターから魚が自律的に泳ぎまわる映像が投影されている。また、センサーとしてリープモーションが使用されており、手をデバイスにかざすと手の上に貝殻が出現する。さらに手をフリップさせると貝の上に魚のエサが出現し、それを目指して魚が近寄ってくるという仕組みだ。
センサーモジュールの中には、触覚検知センサー、LED、バイブレーションが組み込まれている。
本デバイスの今後の発展としては、モジュールを細く密な束に変更し、草原を模したデバイスやぬいぐるみに植え付けてコミュニケーションロボットとするなどの構想があるそうだ。また、本デバイスの日本での展示はモジュールの耐久度を上げる改良を行なった後にメディア芸術祭に応募を考えているということで、結果を楽しみにしたいところである。
MR Coral Sea Evolved: Mixed-Reality Aquarium With Physical MR Displays
発表者:賀集美和氏、北野貴士氏、櫻井清花氏、大島登志一氏(立命館大学 映像学部)
3−3.Shadow Shooter : 360-Degree All-Around Virtual 3D Interactive Content
本デバイスはVR Villageでも展示を行なっていた神奈川工科大学助教の安本先生によるもので、こちらも「Laval Virtual 2015」への出展を果たしている。実際の洋弓のパーツを使用したゲーム用のARデバイスである。このデバイスを用いたゲームはコントローラーを使用して遊ぶゲームとは異なり、実際の身体能力をゲームに生かすことができ、かつ弓のトレーニングにもなっているのが大きな特徴だ。
アルミで削りだされた特殊な形状の弓のグリップ部分には、プロジェクターとセンサー、バッテリー、小さなWindowsコンピューター、マイコンとその制御基板が収納されている。センサーからの情報を元にゲーム中の3D空間内の位置を計算、ゲーム内での正面に相当する景色がプロジェクターから正面に投影される仕組みだ。
小型のプロジェクターはパワーがないこと、また、室内に投影される景色に対する違和感を少なくし、没入感を出すために、ゲームは暗い部屋の中で遊ぶように作られている。プロジェクターから投影される景色も、まるで暗闇に懐中電灯を向けているかのようだ。画面は白と黒で構成され、放った矢は光の線、的となる敵は黒い影で表現される。プレイヤーは3D空間の中を探索しながら敵を倒していく。中に入っているセンサーは位置だけではなく時間軸に沿ったひずみゲージの情報も取得できるため、これを利用して弓の引き方の癖なども知ることができる。
開発に苦労した点は弓を引く強度に耐えられるだけのグリップの素材の選定で、最終的にアルミを削りだしたものを使用することになった。また、型のWindowsコンピューターを用いていることもあり、開発環境よりもかなり性能の低いグラフィックボードのため、思い通りに動かなかったりと、予期せぬエラーをデバッグする手間がかかっている。
今後の課題としては、使用しているPCが使用3時間程度で熱暴走を起こして落ちてしまうのを改善したいということと、プレイヤーの室内での移動の検知やマルチプレイへの対応をしたいとのことだ。また、デバイスを取り外しの容易な汎用性の高い形にし、プレイヤー本人が持つ弓でもゲームを遊ぶことができるように改良していきたいとのこと。
Shadow Shooter : 360-Degree All-Around Virtual 3D Interactive Content
発表者:安本匡佑氏(神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 助教)
TEXT_遊佐怜子(FLAME)
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SIGGRAPH 2015
会期:2015年8月9日(日)~13日(木)
場所:ロサンゼルス コンベンションセンター
主催:ACM SIGGRAPH
s2015.siggraph.org