創刊19周年となる本誌228号の第1特集は「画龍点睛スペシャル」。同号の表紙は、もちろん画龍の描き下ろし。本誌連載にも登場したことがある同社のイメージビジュアル"龍"の最新バージョンだ。

※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 228(2017年8月号)からの転載記事になります

TEXT_早野海兵(画龍) / Kaihei Hayano(GARYU)
© 2017 Kaihei Hayano
EDIT_海老原朱里 / Akari Ebihara(CGWORLD)、山田桃子 / Momoko Yamada



完成作品

歴代の3作品

今回は特集ということもあり、当社のシンボルでもある龍を作成いたしました。これでこの龍をアレンジするのは4度目になります。

▲初代は本誌162号(2012年1月発売)の連載「画龍点睛」で作成。

▲そして、2代目は会社の引っ越しのときに新会社の内装のイメージでつくりました。

▲さらに、3代目はAutodesk様のAREA JAPAN(area.autodesk.jp)での連載で、当社スタッフとコラボで作成。初作から5年にわたり愛されている当社の守り神です。

モデル画像



▲モデル画像です。ZBrushでだいぶリトポロジーしたものの、それでも細かいところを表現するため、かなりのポリゴン数になってしまいました。

次ページ:
モデリング

[[SplitPage]]

モデリング

▲ZBrushで作業がしやすいように以前に制作したモデルを修正します。特に板ポリ状だと彫りにくいので、穴を埋めます。

▲パーツごとに整理して分解。

▲角も大きく2つに分類しました。

▲あとはZBrushにもっていき、ひたすら彫る。

▲パーツのひとつひとつ丁寧に彫っていきます。

▲腕のような細いパーツや玉も装飾していきます。

シーン制作と質感の設定

▲ZBrushで作成したパーツを3ds Maxに読み込み、配列します。このあたりは3ds Maxの方が得意ですね。

▲質感のベースはSSSを使用して透けた感じに。さらに、縁が金色になるように設定しています。

合成作業

▲縦8Kサイズでレンダリングしました。このサイズはアップにしても繊細なディテールが表現できています。いつものようにAfter Effects作業。

▲おなじみの反射やデプス素材も一緒にレンダリングしてあります。

▲32bitで合成し、色を整えて完成。



[Information]

  • 株式会社画龍よりスタッフ募集のお知らせ。一緒に楽しく働くスタッフを大募集中です。実写系のCGに興味のある方、CM、ミュージックビデオ、映画など、ジャンルにこだらず幅広い分野でハイクオリティの作品を手がけ続けています。新卒、中途どちらもご応募お待ちしております。詳しくは下記の弊社のWebサイトまで。
    www.ga-ryu.co.jp

[プロフィール]
早野海兵(はやのかいへい)
日本大学芸術学部卒業後、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント、(株)リンクス、(株)ソニー・コンピューターエンタテインメントを経て、フリーランスで活動。2007年(株)画龍を設立。
www.ga-ryu.co.jp
www.kaihei.net
@kai_hei

  • 月刊CGWORLD + digital video vol.228(2017年8月号)
    第1特集:画龍点睛スペシャル
    第2特集:CGWORLD白書 2017
    分冊付録:CGプロダクション年鑑 2017

    特別定価:2,268円(税込)
    判型:A4ワイド
    総ページ数:560(本誌:128、分冊付録:432)
    発売日:2017年7月10日
    ASIN: B071GW29GS