Adobeは3月24日(月)、同社製品で利用可能な生成AIモデルをAdobe Fireflyだけに制限せず、サードパーティ製AIモデルを選択可能にするとブログで発表した。まずはAdobe Project ConceptAdobe Expressで利用可能になるという。

今回利用可能となるのは下記のAIモデルで、今後さらに増やしていくとのこと。

■画像生成 Flux 1.1 ProBlack Forest Labs
■アップスケーラー fal
■動画生成 Google Veo 2Google Deepmind
■画像生成 Google Imagen 3Google Deepmind
■画像生成 Runway FramesRunway


これらのサードパーティ製AIモデルを利用する際には、下記のようなアラートが表示される。これについてAdobeは、Fireflyが「商用利用可能で知的財産に配慮した」「知的財産に配慮し最終納品物に適した」AIモデルであることを強調しつつも、クリエイターが主導権を持ってサードパーティ製AIモデルを選択することを明示するためとしている。

▲Adobe Project Concept内で画像生成AIモデルをImagen 3に切り替える際に表示されるアラート

なお、生成にどのAIモデルを選択しても、ユーザーのコンテンツがAIモデルのトレーニングに利用されることはない。

■クリエイターやユーザーにAIモデル選択の自由をもたらす、サードパーティとのパートナーシップ(Adobe Blog)
https://blog.adobe.com/jp/publish/2025/03/24/cc-adobes-approach-customer-choice-in-ai-models

Adobe Project Conceptとは

Adobe Project Conceptは、クリエイティブの初期段階で作品の方向性を広く探ったり、アイデアをまとめて最終的な方向性を選択する際に生成AIを活用するツール。自身のアセットや他のソースからプロジェクトを開始し、画像を組み合わせたり、アセットの一部を変換したり、構成要素をリミックスするなどの作業を、Fireflyをはじめとする生成AIが担う。現在はまだプライベートベータの段階で、利用には順番待ちリストへの参加が必要となる。

▲Remix機能を使ってカラーソースを画像に適用した例
▲プロモーション動画

■Adobe Project ConceptによるAI時代のムードボードとコンセプト創出(Adobe Blog)
https://blog.adobe.com/jp/publish/2024/10/14/cc-new-creative-beginnings-gen-ai-redefining-ideation-with-project-concept

■Project Concept (Private Beta)
https://concept.adobe.com/discover

Adobe Expressとは

Adobe Expressは、SNS用画像・動画作成をターゲットにしたアプリケーションスイート。Webブラウザ版とiPhone/Androidアプリ版があり、基本機能は無料で利用できるほか、個人向けのプレミアムプラン、リアルタイムの共同作業向けのグループ版プランも用意されている。


執筆時点でAdobe Expressが備える生成AI機能は「画像を生成」、「オブジェクトを削除」、「オブジェクトを挿入」、「テンプレートを生成」、「テキスト効果を生成」、「動画を生成(ベータ)」の6種類。

▲生成AIに関する6種類の機能
▲「画像を生成」の作成画面

■Adobe Expressトップページ
https://www.adobe.com/jp/express/

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