中国・快手(Kuaishou)社5月29日(木)、動画生成AI「Kling AI 2.1」をリリースした。動画生成モデル「Kling 2.1」が720p(Standard)と1080p(Professional)の2モードに対応したほか、上位モデルの「Kling 2.1 Master」は1080p出力に完全対応となり、空間コヒーレンス(可干渉性)アルゴリズムが導入され、生成動画のリアリズムと一貫性が向上したほか、動画レンダリングスピードも短縮されたという。

公式リリースノートより。Kling 2.1 ProfessionalモードとKling 1.6 Professionalモードで同じプロンプトからの生成結果を比較している

Kling 2.1は現在画像からの動画生成のみサポートし、テキストからの動画生成は現在サポートしていない。また、Kling 2.1とKling 2.1 Masterの画像からの動画生成はどちらもスタートフレームの画像のみ指定でき、エンドフレームの画像指定は行えない。エンドフレームの画像指定が行えるモデルはKling 1.6のみとなる。

Kling 2.1による1回の動画生成について、720pのStandardは5秒で20クレジット、1080pのProfessional(要有料サブスクリプション)は5秒35クレジットを消費する。Kling 2.1 Masterは1080pで5秒100クレジットを消費する。

▲Kling 2.1のStandardを選択中。無料のBasicプランでも生成できる唯一のオプションだが、Kling側がビジー状態になると処理をしてくれない
▲Kling 2.1もKling 2.1 Masterも、画像からの動画生成はどちらもスタートフレームの画像のみ。エンドフレームの画像指定は行えない

■Huge Update: Introducing the KLING 2.1 lineup!(公式リリースノート)
https://app.klingai.com/global/release-notes

プランと価格

有料サブスクリプションはStandard、Pro、Premierの3種類が用意され、Kling 2.1 ProfessionalとKling 2.1 Masterの利用にはStandard以上のプランが必要となる。Standardプランは年払いで79.2ドル(約11,400円)、月払いで6.99ドル(約1,000円)。

「Kling 2.1 CREATIVE CHALLENGE」作品受付中

快手はKling 2.1のリリースを記念して作品コンテスト「Kling 2.1 CREATIVE CHALLENGE」を開催中。1位20名には1年間のProプラン、2位50名には6ヶ月間のProプラン、3位70名には3ヶ月のProプラン、入選100名には7,500クレジットが進呈される。作品の応募締め切りは6月19日(木)。

■Kling 2.1 CREATIVE CHALLENGE投稿ページ
https://app.klingai.com/global/activity-zone?id=754775582990942216

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