イギリスVEED.IO社は9月15日(月)、オンライン動画編集プラットフォーム「VEED」の動画生成機能に同社開発の動画生成AIモデル「VEED Fabric 1.0」を追加した。1枚の画像と音声ファイルから、人物が話しているリアルな動画を生成できるモデルで、有料サブスクライバー向けに提供される。

Introducing VEED Fabric 1.0. The world’s first AI talking video model. Built for creating great-looking videos, FAST.
• Create 1-minute-long videos
• 60x cheaper
• 7x faster


VEED Fabric 1.0 を発表します。世界初のAIトーキング動画モデルです。見栄えの良い動画を「高速で」作成するために開発されました。
●最長1分間の動画を作成可能
●(従来手法より)60倍安価に
●(従来手法より)7倍高速に

Fabric 1.0 is live  Here are 3 cool ways to use it
• Make characters talk: from team photos to mascots, turn any image into a speaking character.
• Create explainers in minutes: upload an image, add text or audio, and you’ve got a polished video.
• Repurpose content at scale: transform blogs, scripts, or updates into videos instantly.


Fabric 1.0が公開されました。素晴らしい活用法を3つご紹介します。
●キャラクターを喋らせる:チームの集合写真からマスコットまで、あらゆる画像を話すキャラクターに変身させられます。
●解説動画を数分で作成:画像をアップロードし、テキストや音声を追加するだけで、洗練された動画が完成します。
●コンテンツを大規模に再利用(repurpose):ブログ記事や台本、お知らせなどを、即座に動画コンテンツへ変換できます。


「VEED Fabric 1.0では、ユーザーは画像をアップロードし、製品の配置やスタイルの変更をオプションで追加できます。提案された文章を承認または編集し、Text to Speechで生成された音声をレビューします。数分で最終動画が生成されます。この技術は、SNS広告やデモ、キャラクターの作成など、様々な用途に使用できます。音声には自分の声や特定の声を適用でき、自由度が高いです。SNSで成功する動画はストーリーテリングが重要ですが、VEED Fabric 1.0は、AI生成動画に本物のストーリーテリングを復活させるモデルです」。

▲VEEDの動画編集画面。基本的な動画編集機能のほか、字幕の自動生成、背景ノイズの除去、スクリーンレコーディング、文字起こしなどが行える。マーケティングやeラーニング、SNS投稿など、用途別テンプレートも用意

▲VEEDの動画生成機能。VEED Fabric 1.0(執筆時は無料キャンペーン中)のほか、Hailuo 02、Wan 2.2、Kling 1.6、Veo 3、Veo 2、Luma Rayなどのモデルも利用できる

9月25日にはVEED Fabric 1.0 APIも公開された。

■VEED Fabric 1.0
https://www.veed.io/ai/fabric-1-0

プランと価格

VEEDは無料のFreeプランから有料のLite(年払いで月9ドル、約1,350円)、Pro(年払いで月24ドル、約3,590円)、Enterpriseまで4種類のプランを備える。Freeプランでは基本的な動画編集機能を利用できるものの、書き出し動画にウォーターマークが入るほか、書き出し時間やストレージ容量が制限される。

個人クリエイター向けのLiteプランでは、ウォーターマークなし、1080p書き出し、字幕の自動生成(月あたりの時間制限あり)などが利用可能となる。なお、動画生成機能の利用には、AIクレジット付きの有料プランを契約するか(Liteプランの場合、年払いで付き29ドル、約4,340円)、別途AIクレジットの購入が必要となる。

▲AIクレジット付きの有料プラン

■Pricing(VEED) 
https://www.veed.io/pricing

CGWORLD関連情報

●ブラウザで動作するVFXツール「EbSynth V2」リリース! 1フレームのペイント/編集だけで動画全体にスタイルを自動適用、無料版あり

Secret Weaponsがブラウザ上で動作するVFXツール「EbSynth V2」をリリース。動画の1フレームに適用された編集に対して、元動画の動きを精密に解析してキーフレームを細かく分解した後、フレームごとに再構築することでVFXを生成する。手描きアニメーションや実写映像の絵画風変換、動画レタッチやカラー化などの作業を効率化する。ブラウザから利用できる無料版と、4K出力に対応する有料版が用意されている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202509-EbSynth-V2.html

●AIプラットフォーム「KREA」がリアルタイム動画生成機能を新搭載! ベータテスター募集中

Krea AIが「KREA」にリアルタイム動画生成機能を追加。現在はベータテスト段階で、機能の利用には待機リスト(Wait List)への登録が必要となる。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202509-KREA-realtime.html

●アリババの動画生成AIモデル「Wan2.2」公開! MoEアーキテクチャ、シネマティックコントロールシステム搭載、3種モデルをオープンソースで提供

アリババグループが世界初のオープンソースMoE(Mixture-of-Experts)動画生成AIモデル「Wan 2.2」をGitHubとHugging Face、同社運営の機械学習モデルプラットフォーム「ModelScope」でそれぞれ公開。テキストまたは画像からの動画生成と、両者のハイブリッドモデルを合わせた3種類のモデルがフルオープンソース(Apache-2.0ライセンス)で提供される。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202508-Wan22.html