キャラクターアーティスト・Christine Choi(mokunachoi)氏は10月7日(火)、テクスチャ画像をオープンソースのペイントツール「Krita」で加工してノーマルマップを作成しBlenderで活用するチュートリアル動画を自身のXにポストした。

動画ではまず、ノーマルマップの適用がない3Dモデル(左)と適用した3Dモデル(右)を並べ、後者にはエッジに沿ったハイライトと陰影が付くことにより立体感が出ている様子を説明。

続いて、Kritaでのノーマルマップ作成に移る。白のキャンバスに黒いアウトラインで描かれた図案に対してフィルタメニュー→「エッジ検知(Edge Detection)」→「高さマップを法線マップに...(Height to Normal Map)」を実行する。

▲白黒2値で描いた図案を用意
▲フィルタメニュー→「エッジ検知(Edge Detection)」→「高さマップを法線マップに...(Height to Normal Map)」を実行

ダイアログでは「ソーベル輪郭検出(Sobel)」、「青(Blue)」、「水平方向の半径(Horizontal Radius):7」、「垂直方向の半径(Vertical Radius):7」、XYZは3つともマイナスに設定し、「OK」ボタンで適用。これでノーマルマップのテクスチャ画像が完成する。

▲ダイアログでノーマルの深さや角度を調整
▲ノーマルマップ画像が完成

このノーマルマップをBlenderでモデルに適用する。モデルを開き、作成したノーマルマップのテクスチャ画像をマテリアルエディタに読み込み、「色空間(Color Space)」を「非カラー(Non-Color)」に変更後、「カラー(Color)」出力から「ノーマルマップ(Normal Map)ノード」を追加して、ノーマルマップノードの「Color」入力に接続する。そして、ノーマルマップの「ノーマル(Normal)」出力を「プリンシプルBSDF」ノードの「ノーマル(Normal)」入力に接続して完成となる。

▲Blenderのマテリアルエディタにテクスチャ画像を読み込み、ノーマルマップノードを介してプリンシプルBSDFノードに接続し適用完了

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