アニメ制作スタジオ・CloverWorksは8月10日(月)、制作進行視点の商業アニメ制作指南書『制作進行の手引き』の概要を同社公式noteにて公開した。CloverWorksに入社した全員に配布される本格的な体裁の書籍で、商業アニメの制作フローにおける基本業務や、納品までの全工程を責任を持って管理する制作進行の実務ノウハウを体系的にまとめたもの。社外の個人への頒布は行っていないが、学校関係者からの連絡は受け付けている。

オリジナル作品の実データを用いた制作フローの可視化

『制作進行の手引き』は従来、現場での口伝や経験則に頼りがちだった業務内容を可視化し、コミュニケーションの重要性を軸に、クリエイティブ部門同士の相互理解を深めることを目的とする。アニメーション制作におけるパイプライン全体の把握と、実務に直結した知識を習得できる一次資料となる。

解説には、本書専用に企画されたオリジナル作品『アニごと』および『クラウン・オーダー』の実データを用いている。本書のために撮影工程まで終えたデータが作成されており、これらが各種設定などの素材説明や図解に直接使用することで、各工程の複雑な内容をビジュアルで理解できるよう配慮している。

CGアーティストが他セクションと連携する際にも、前工程からの素材がどのような仕様で届き、その後どう扱われるのかを実際のデータに即して正確に把握できる。また、専門的な説明が単調にならないよう、『アニごと』のキャラクターがSDキャラとして本文中のナビゲーターを務める工夫も施されている。

現場のリアルな連携とイレギュラー対応の実践的ノウハウ

本書は「第1部 打ち合わせ・イベント管理」「第2部 素材管理」「第3部 各セクションとの連携」の3部構成となっており、実作業におけるコミュニケーションに重きを置いている。

中間成果物(あがり)の扱い方を解説する第2部では、イレギュラーな事態が発生しやすい現場の実態に合わせてQ&Aやワンポイントアドバイスを多く掲載。さらに第3部では、発注に必要なリスト・伝票類を図解付きで解説しているほか、具体的な会話内容やメールのやりとりが実例として挙げられている。

また巻末には、脚本の読み方を解説するプリプロ工程の説明や、604語を収録した用語集が掲載されており、本文の欄外解説と連動して他セクションの専門用語につまずかないよう配慮されている。

■『制作進行の手引き』の内容を紹介します(note)
https://note.com/cloverworks/n/nd789cc8398e3

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202607-DF-OpenPBR.html