Houdini公式YouTubeは8月21日(金)、Houdiniユーザーグループの講演動画「Summertime HUG」を公開した。本動画では4名のプレゼンターが登壇し、SideFX Labsの最新アップデートをはじめ、SDFを活用したモデリングから群衆制御に至るキャラクターワークフロー、刷新された画像処理フレームワークCopernicusによるプロシージャルなパターン生成、そしてMLモデルを直接読み込んで実行するライブリライティングなど、Houdini 22の新機能を中心とした技術情報を解説している。

SideFX Labsの最新アップデートとパイプラインの効率化

Mo Salame氏は、ゲーム開発や映像制作で即座に活用できるSideFX Labsの新しいツール群について解説。SOPにおける作業を効率化する機能として、広大なシーンのビューポート上で特定のジオメトリをクリックするだけで該当ノードを選択・編集できるSelect Nodeや、VEXコードを記述せずに複数のアトリビュートを一度に受け渡せるMulti Attribute Promoteなどを紹介。また、スケルトンの動きのみをテクスチャに焼き付けてデータ容量を削減するSkeletal VATのアップデートや、3DGSの法線を抽出してSolarisに持ち込みリライティングする最先端のワークフローも示している。

キャラクターのセットアップからAPEXを活用した群衆制御

WaffleBoyTom氏は、Houdini 22で導入されたImplicit Surfacesによる直感的なSDFモデリングから始まり、キャラクターに命を吹き込む一連のワークフローを実演。KineFXのBiped Setupを利用して外部モーションを簡単にリターゲットする手法や、Vellumによる髪の毛のダイナミクスを解説した。さらに、作成したキャラクターを新しいアニメーションアーキテクチャであるAPEXに持ち込み、群衆ツールと連携させてラグドール状態のキャラクターを大量に物理制御するアプローチや、TOPsネットワークを用いてアニメーションカタログを自動生成する実務的なパイプラインを紹介している。

CopernicusにおけるUV Shapeノードを用いたプロシージャルなパターン生成

Jinho Jeoung氏は、Houdini 22で刷新されたCopernicus(COP)を活用し、テクスチャやパターンをプロシージャルに生成する手法を解説。新たに実装されたUV Shapeノードを使用することで、円盤やらせん、馬蹄型といった多様な基本形状を数学的モデルに基づいて歪ませ、複雑なパターンを無限に生成できる。講演では、IDの計算によるランダムな色付けや、Planar InflateノードとSDFを組み合わせてCOP内で直接ディスプレイスメントを生成し、木製のトレイや工芸品などの高度なルックデヴを行うアプローチを紹介していた。

Copernicusに統合されたMLツールとライブリライティング

Dmitrii Vlasenko氏は、Copernicus内でONNXモデルを直接実行できるMLツールを用いたワークフローを紹介。単一の画像から深度、法線、位置、G-splatなどを推論するNeural Layer Toノードを活用し、Webカメラからの映像に対してリアルタイムで法線マップを生成。その法線情報をもとに、COP内のLightノードを用いて映像内の人物をインタラクティブにリライト(再照明)するデモを実演した。さらに、オンラインで取得した目や顔を認識する外部のONNXモデルを読み込み、映像内の目の位置にパーティクルを生成して帽子を追従させるなど、Copernicus上でMLモデルが12fpsでライブ動作する、アーキテクチャの可能性を示して見せた。

■Summertime HUG(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=ea5KZwJNr4k

CGWORLD関連情報

●SideFX、4DGSワークフロー解説動画公開 HoudiniからUnreal Engineへの技術パイプライン、Karim Rehimi氏による解説

Houdini公式YouTubeが動画「4D Gaussian Splats | Karim Rehimi | HEX」を公開。エフェクト・エンバイロメントアーティストのKarim Rehimi氏をゲストに迎え、HoudiniからUnreal Engineに4DGS(4D Gaussian Splatting)データを移行するための高度なパイプライン構築と技術的課題について解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202609-Houdini-4DGS.html

●SideFX、SolarisのUSDワークフロー解説動画公開 FMX HIVE 2026でのMilk VFXによる講演

Houdini公式YouTubeが、Milk VFXによるFMX HIVE 2026イベントでの講演動画「Designing Solaris USD Workflows for Cross-Department VFX | Milk VFX | FMX HIVE 2026」を公開。従来のパイプラインからUSD(Universal Scene Description)を用いた非破壊的かつ並行作業可能なワークフローへの移行をテーマに、HoudiniのSolaris環境とShotGrid(現Flow Production Tracking)を連携させたアセット管理、および大規模なクリーチャーや環境構築における実務的な最適化手法について解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202608-Houdini-SolarisUSD.html

●SideFX、Netflix『プークーと魔法の植物』におけるHoudiniのVFXブレイクダウン動画公開 Annecy HIVE 2026でのSkydanceによる講演

Houdini公式YouTubeが、Skydance AnimationによるAnnecy HIVE 2026での講演動画「Swapped: Bringing the Four Elements to Life with Houdini | Skydance | Annecy HIVE 2026」を公開。Netflix『プークーと魔法の植物(原題:Swapped)』における巨大なダムの崩壊や津波、キャラクターに追従する炎、広大な森の火災など、Houdiniによるエフェクト制作のブレイクダウンを解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202607-Houdini-Swapped.html