ロンドン大学王立獣医学校で進化バイオメカニクスの教授を務め、英国王立協会フェロー(FRS)でもあるJohn R. Hutchinson氏によるオンライン講座『脊椎動物のロコモーション〜動物はどう歩き、どう走るのか? 〜』が、9月23日(水)にCGWORLD ONLINE ACADEMYにて開催されます。

本講座では、脊椎動物が陸上で脚を使って歩き、走る基本原理を解剖学・生理学・物理学の観点から読み解きながら、歩様(ゲイト)の切り替わりとタイミング、体のサイズと「重さ」の表現、骨格構造にまつわるよくある誤解、加速・急停止・ジャンプといった非定常状態の動きまで、動物やクリーチャーのアニメーションを科学的な裏付けをもって設計するための知見を体系的に解説します。

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講義内容

本講義では、骨を持つ動物=脊椎動物が陸上で脚を使ってどのように歩き、走るのか、その基本原理を、ロンドン大学王立獣医学校(Royal Veterinary College)で進化バイオメカニクスの教授を務め、英国王立協会フェロー(FRS)でもあるJohn R. Hutchinson氏が詳しく解説します。解剖学・生理学・物理学の観点から動物の移動運動(ロコモーション)を読み解きながら、歩様(ゲイト)の切り替わりとタイミング、体のサイズと「重さ」の表現、骨格構造にまつわるよくある誤解、加速・急停止・ジャンプといった非定常状態の動きについて説明します。さらに、最新の科学的知見をもとにアニメーションをリアルに見せるための考え方や、恐竜などの絶滅動物やドラゴンのような架空のクリーチャーに「説得力のある制約」をどう与えるかについても紹介します。この講演を通じて、動物やクリーチャーの動きを科学的な裏付けをもって設計するための実践的な知見を学ぶことができます。

※本講座は日本語字幕付きで実施されます

カリキュラム

【第1章】- 基礎:歩様とタイミング、キネマティクスとキネティクス

ウォーク/トロット/ペース/キャンター/ギャロップといった歩様がどのように切り替わるのか、各歩様における足の接地順とタイミングを解説します。

馬・猫・ゾウなど種による歩様パターンの違い、速度・ストライド長・ストライド頻度の関係を紹介し、動物が「速い」と感じられるために実際に何を変えるべきなのかを説明します。

【第2章】- 体のサイズとスケール

体の大きさによって移動運動がどう変わり、なぜ大型動物はゆっくり動いて見えるのか(動的相似)を解説します。

巨大クリーチャーで実際に破綻するのは何か、それでも映画で描くとしたら説得力を保つためにどの原則を守るべきかを紹介し、接地時の脚の圧縮、慣性、軟組織の揺れなど「重さ」を伝える要素について説明します


【第3章】- 骨格構造とよくある誤解

蹠行・趾行・蹄行という3つの姿勢と、たびたび混同される「後ろ脚が逆に曲がっている」問題(実はかかと)について解説します。鎖骨の有無と肩甲骨の位置が前脚の動きに与える影響、バランス・旋回・猫の空中立ち直り反射における脊椎と尾の役割、這い歩き型から直立型への四肢姿勢の変遷、四足歩行と二足歩行の違いを紹介します。

【第4章】- 非定常状態の動き

加速、急停止、旋回、スリップ、ジャンプと着地衝撃の吸収など、一定速度ではない動きを解説します。疲労時・負傷時・老齢の動物の動き、警戒・威嚇姿勢での動きについても紹介します。

【第5章】- 応用編

直立させた二足歩行の動物キャラクターをどう「ありえる」ものに見せるか、誇張とリアリズムの境目。様式化した表現は観客が違和感を覚える前に力学からどこまで離れられるかを解説します。公開データセットやX線動画(XROMM)など、リファレンス映像や研究データの探し方についても紹介します。

【第6章】-質疑応答

講師紹介

John R. Hutchinson 氏

ロンドン大学王立獣医学校(Royal Veterinary College)で進化バイオメカニクスの教授を務め、英国王立協会フェロー(FRS)にも選出されている進化バイオメカニクスの第一人者です。進化生物学とバイオメカニクスの両分野にまたがる研究を行い、特に巨大な動物がどのように立ち、動くのか、そして陸生脊椎動物の各グループで移動運動(ロコモーション)が進化の大転換期を経てどのように変化してきたのかを主なテーマとしています。動物の動きを扱うドキュメンタリーやその他メディアの科学コンサルタントも数多く務めています。

開催概要

開催日時

2026年9月23日(水)18:00 ~ 21:00

講義時間

180分 ※休憩も含みます

アーカイブ配信

あり

価格
12,000円(税抜)
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