the point and primは9月19日(土)、Houdiniのチュートリアル動画「Transform pieces but its LOPS (USD layers / point xform LOP tutorial)」をYouTubeで公開した。HoudiniにおけるRBDシミュレーションの定番ワークフローであるTransform Piecesを、LOPとUSDレイヤーを用いて効率的に再現する手法について解説。なお、本チュートリアルで使用したHIPファイルはGumroadで無償配布している。
SOPにおけるTransform Piecesワークフローの利点
動画の序盤では、SOPにおけるRBDシミュレーションの基本構造を解説。シミュレーションには負荷の軽いプロキシメッシュを使用し、Bulletソルバからの出力結果をポイントクラウドとして保存する。このポイントには「name」「orient」「pivot」といったトランスフォーム属性が含まれ、後から高解像度のレンダーメッシュに動きを適用できる。この手法により、アニメーション全体を極めて軽い容量に抑えられる。今回のチュートリアルは、こうした軽量なデータ管理をLOP上でどのように構築するかという点にフォーカスしている。
静的レンダーメッシュのUSDレイヤー化
LOPネットワークに移行したら、まずはSOP Importノードを用いてアニメーションを持たない静的な高解像度メッシュを読み込む。ここで、USD上での階層構造を正確に構築するため、「Path Prefix」オプションを用いて各破片プリミティブに固有のパス(/mesh/piece0など)を設定する。その後、この階層構造を保持した状態で、ベースとなる静的なUSDレイヤーとしてディスクに書き出す。
Transform by SOP Points LOPによるアニメーションの適用
次に、Start New Layerオプションを用いて新しいUSDレイヤーの記述を開始し、そこに「Transform by SOP Points」LOPを接続。このノードは、SOPで作成したポイントクラウドのアニメーションをUSD上のジオメトリに適用する役割を果たす。ただし、正常に動作させるためにはポイント側にpathアトリビュートが必要となる。そのため、SOP側の点群に対してPoint Wrangleノードを利用して文字列を連結し、静的メッシュで設定したUSDの階層パス(「/mesh/」+「name属性」)と完全に一致するpathアトリビュートを生成しておく。
マルチレイヤー化による処理の高速化とラッパーUSDの作成
一連のセットアップにより、静的メッシュを記録したレイヤーと、ポイントから生成されたトランスフォームデータを記録したレイヤーの2つが分離される。最後に、これら2つのUSDレイヤーを参照するラッパーとなるUSDファイルを書き出す。このラッパーUSD自体は非常に軽量なため、毎フレームSOPからLOPへ重いメッシュジオメトリを変換・転送する処理が発生せず、ビューポートでのタイムライン再生が高速化する。
本チュートリアルで作成したHIPファイルは、Gumroadにて無料で提供されている。完成したSOP/LOPネットワークに加え、従来の非効率的なアプローチとのキャッシュ時間やディスクサイズの比較検証を含んだデータが含まれている。
■Transform pieces but its LOPS (USD layers / point xform LOP tutorial)(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=u5Iy48-gtB0
■RBD LOP point xform | tech demo houdini hip file | H22(Gumroad)
https://thepointandprim.gumroad.com/l/zmwrzz
CGWORLD関連情報
●Daniel Albarracin氏、Houdiniでの建物再構築エフェクトのチュートリアルを公開 点群や行列を利用したジオメトリックな破片のアニメーション
FramestoreのFX TD・Daniel Albarracín氏がHoudiniを用いた建物再構築エフェクトのチュートリアル動画「Procedural Building Reconstruction FX | Houdini Tutorial」を公開。TVドラマ『ワンダヴィジョン』(ディズニープラス)におけるILMのVFXから着想を得た、テトリスのブロックのように直角に切り出された建物の破片が、ジオメトリックな形状のまま空間に構築されるアニメーションの制作手法を解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202609-Houdini-Reconst.html
●SideFX、Houdiniユーザーグループの講演動画公開 SideFX Labsのアップデート情報、Copernicus、MLモデルの活用など
Houdini公式YouTubeが動画「Summertime HUG」を公開。本動画では4名のプレゼンターが登壇し、SideFX Labsの最新アップデートをはじめ、SDFを活用したモデリングから群衆制御に至るキャラクターワークフロー、刷新された画像処理フレームワークCopernicusによるプロシージャルなパターン生成、そしてMLモデルを直接読み込んで実行するライブリライティングなど、Houdini 22の新機能を中心とした技術情報を解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202609-Houdini-HUG.html
●SideFX、4DGSワークフロー解説動画公開 HoudiniからUnreal Engineへの技術パイプライン、Karim Rehimi氏による解説
Houdini公式YouTubeが動画「4D Gaussian Splats | Karim Rehimi | HEX」を公開。エフェクト・エンバイロメントアーティストのKarim Rehimi氏をゲストに迎え、HoudiniからUnreal Engineに4DGS(4D Gaussian Splatting)データを移行するための高度なパイプライン構築と技術的課題について解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202609-Houdini-4DGS.html