Foundryは、Nuke 17.0の起動画面に表示されるスプラッシュスクリーンのアートワークを手がけたLéo Châtel氏へのインタビュー記事を公開した。

Léo氏は、フランスのCGスクール「Creative Seeds」でEnvironment/CG Generalistを学びながら、Rodeo FXで実務経験を積む学生アーティスト。

記事では、Deepノードを活用したコンポジット表現やルック開発、AIツールの補助的な活用方法など、制作プロセスについて紹介されている。

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学生リールをきっかけに公式アートワーク制作へ

インタビューでは、Léo Châtel氏のキャリアや制作へのアプローチについても語られている。


同氏は、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』をきっかけにVFX業界を志し、学生時代に制作した「Crashed Plane in the Desert(砂漠に不時着した飛行機)」が学生リールに採用されたことで、今回のNuke 17.0スプラッシュスクリーン制作につながったという。



『Crashed Plane in the Desert(砂漠に不時着した飛行機)』

奥行き表現を意識したコンポジットと世界観構築

今回のアートワークでは、『スター・ウォーズ』シリーズをはじめとするSF作品から影響を受けた世界観をベースに、巨大建造物や工業的な構造物、広大な環境表現によるビジュアルを構築したという。


制作では、NukeのDeepノードへのオマージュとして「奥行き(Depth)」を視覚的に表現することにも注力。ミスト表現については、単に背景を隠すためではなく、構造物の隙間を漂いながら光に反応するボリューメトリックな存在として設計したと説明している。


また、Deepコンポジットを活用することで、大気表現やマスキング、複雑なオクルージョン処理などをコントロールしたという。



試行錯誤を重ねたルック開発

制作初期には、ラフなコンポジションを素早く作成し、Nuke上でテストを繰り返しながら方向性を検証。その過程では、色味やライティング、空気感などを調整しながらルック開発を進行し、試行錯誤を重ねることで作品全体の方向性を整理していったという。

また、AIツールについては、低解像度リファレンスの補完やテクスチャのアップスケーリングなど、補助的な用途に限定して利用したとのこと。今回の制作を通じて、Deepノードをはじめとする高度な機能への理解も深まり、ボリューメトリックデータを活用したコンポジット技術も向上したと語っている。

今回制作されたアートワークは、Nuke/NukeX/Nuke Studioそれぞれに異なるビジュアルとして採用されている。

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