3DCGを扱える性能を誇りつつ快適に持ち運べる14インチのモバイルワークステーションがあれば、興味を持つ人は多いだろう。2023年7月1日にHPから発売された「HP ZBook Firefly 14 inch G10 A」は、最新の高性能AMD製CPUを搭載し、HPのモバイルワークステーションの中で最小、最薄、最軽量となる画期的な製品だ。現在HPでは、同製品をお得に手にすることができる期間限定のキャンペーンを実施中だ。
今回、同キャンペーンに合わせ、HP ZBook Firefly 14 inch G10 Aの魅力と開発に込められた思いを、日本HP パーソナルシステムズ事業本部バリュービジネス部の大橋秀樹氏に伺った。
HPモバイルワークステーション史上初! AMD製のCPUを搭載
10年以上にわたってモバイルワークステーションを提供し続けてきたHPだが、HP ZBook Firefly 14 inch G10 AはCPUにAMD Ryzen PRO 7040HSシリーズ・プロセッサー(TDP 28W)というAMD製CPUを採用した初めてのモバイルワークステーションとなる。
2023年6月にリリースされたAMD Ryzen PRO 7040HSには、AMDが新しく開発したZen 4コアというハイエンドのCPUコアが使われている。Zen 4コアはプロセスサイズが4nm(ナノメートル)と、年々微細化されつつあるCPUコアの中でも最先端のプロセスで作られていることが特徴だ。
微細化が進むということは、同じスペースにより多くのコアを集積できることになる。それは発熱量を少なくし、消費電力を低く抑えることに繋がる。このAMD Ryzen PRO 7040HSの性能の高さこそが、HP ZBook Firefly 14 inch G10 AにAMD製CPUを採用した最大の理由である。
そしてCPUについて、もうひとつ特筆すべきことがある。CPUの中にAMD RadeonというGPUも内蔵されているのだ。グラフィック性能を上げるために、従来はCPU以外に外付けのGPUを独立させることが多かったが、CPUにGPUを内蔵させることで半導体の数を減らし、さらに電力の消費を抑えている。
だが、GPUをCPUに内蔵させることでグラフィック性能は落ちてしまうのでは? という疑問が浮かぶ。特に3DCGなどのソフトウェアを使う場合は心配になるが、内蔵したAMD Radeonは処理能力が非常に高いため、遜色ないどころかベンチマークテストの結果では外付けのGPUを上回る処理性能を出している。
3DCGの利用について付け加えれば、CPUと内蔵されたGPUともにAMD Radeon PRO Software for Enterpriseというドライバーを採用している上、ISV認証(ソフトウェアとの互換性や安定した操作性などを確認するためのハードウェアの認証テスト)を行っている。
ゲーミングパソコンなどではゲーム用のドライバーしかサポートしていないケースもあるが、Autodeskの3DCG製品やSOLIDWORKSの3D CAD製品など、プロ向けのソフトウェアが問題なく使えるようにソフトウェアメーカーと協調しているので安心だ。
快適なハイブリッドワークを実現するための機能も満載
ZBook Firefly 14 inch G10 Aは、CPUやGPUといったワークステーション本体以外の機能も充実している。コロナ禍で普及したハイブリッドワークでは、オンラインミーティングにおいて映像やオーディオ機能の向上も求められるようになったが、その中でも特にカメラ性能に力を入れて開発している。
内蔵されたカメラは視野角(FOV)が88度と従来機種よりも広角だ。さらにAIで強化されたオートフレーミング5MPカメラにより効果的なコラボレーションを実現。88度という広い視野角はオートフレーミングの恩恵をさらに受けることができる。
さらに、ZBook Firefly 14 inch G10 AにはHP Presenceというハイブリッドワークを支援する映像やオー
その他、外に持ち出すことが多いモバイルワークステーションのデータを守るために、エンドポイントのセキュリティ機能が実装されているのはもちろん、ミルスペックという米国海軍の調達基準を満たしている。これは物理的に落としても壊れにくい、振動に強い、埃に強いなど多くのテストに合格し、より堅牢な形で製品化をしているという証だ。
なお、HP Presenceやセキュリティ機能、ミルスペックに関してはZBook Firefly 14 inch G10 Aに限った話ではなく、HPの最新のモバイルワークステーション製品全体に採用されてい
薄型、軽量、長時間バッテリーを求めるプロクリエイターや学生にこそ使ってほしい
このように高性能なZBook Firefly 14 inch G10 Aだが、どのようなユーザーに使って欲しいのかを伺ったところ、2パターンの想定ユーザーが示された。デスクトップで本格的に仕事をしているプロのクリエイターのサブ機として。もうひとつはこれから3DCGなどを学んでいこうという学生だ。どちらも薄型、軽量、長時間バッテリーの恩恵を最大限に受けるユーザーといえる。
クリエイターの場合、プレゼンテーションなどにとどまらず、持ち出した先でもある程度のクリエイティブワークができてしまうことは、一般的なノートパソコンに比べて圧倒的に仕事の幅が広がるだろう。3DCGソフトウェアを動かせる性能とソフトウェアが確実に稼働するISV認証があってこそである。
また、大画面のモニターに繋いでの作業も可能になっている。100Wまでであれば、USBのパワーディストリビューション機能によってUSB-Cケーブル1本あればモニターへの接続と給電もできてしまうので、クリエイターにとっても利用する場所を選ばない使い方ができる。
モニタ関連では、今まで14インチのモバイルワークステーションは液晶画面が16対9の画角だったが、ZBook Firefly 14 inch G10 Aでは16対10に変更されている。微妙な変化ではあるが、縦のサイズが少し大きくなったことで使い勝手が良くなるシーンもあるかもしれない。
学生について言えば、これから3DCGを学んでいくような人に使って欲しいとのこと。コンパクトながら3DCGソフトウェアを動かすための最低限のスペックはあるので、初めてモバイルワークステーションを買おうという学生にとっては最適な選択肢となるだろう。
そして、大橋氏からユーザー、特に学生に対する思いが語られた。「昨今の物価高騰によって、モバイルワークステーションもご多分に漏れず値段が上がっています。そのため、学生の方がせっかく学ぼうと思っても、手に取る機会が減ってしまっている気がします。そこで3DCGを操作できる性能を持ちながら、ある程度価格を抑えた製品を提供したいと思い、ZBook Firefly 14 inch G10 Aを世に送り出しました」
期間限定のキャンペーンを開催中。今がチャンス!
AMD製CPUを採用することによって実現した性能と価格のバランス。大きすぎず、小さすぎない14インチという画面サイズ。3DCGの操作も最低限でき、鞄に入れてもギリギリ苦にならない1.5kgという重さ。これらに魅力を感じて、ZBook Firefly 14 inch G10 Aの購入を検討している人には朗報がある。
【期間限定】HP ZBook Firefly 14 inch G10 A / HP ZBook Power 15.6 inch G10 A これええんちゃう!ハイブリッドワークはこれや!唐紅のキャンペーンと題したキャンペーンが実施されているのだ。通常価格より30,000円(税別)もお得に購入することができる。このキャンペーンには、さらに大型の15.6インチモデルの「HP ZBook Power 15.6 inch G10 A」も通常価格より73,000円(税別)安い価格でラインナップされている。キャンペーンに指定されているモデルのスペックが合うならば、またとないチャンスだ。
なお、HP ZBook Firefly 14 inch G10 Aの「A」はAMD製のCPUを搭載しているという意味の製品名となっている。キャンペーンモデル以外にも上位モデルのAMD Ryzen 7 PROやRyzen 9 PROを搭載したモデルも選べる。
また、同キャンペーンのもうひとつの対象製品となる15.6インチサイズのHP ZBook Power 15.6 inch G10 AもAMDのCPUを搭載したマシンだ。このHP ZBook PowerではCPU内蔵GPUのモデル以外にNVIDIA RTX 2000 Adaなどの外付けのGPU搭載モデルもある。本格的に3DCGソフトウェアを使いこなしたいならば、各モデルのスペックをHPモバイルワークステーションシリーズのWebサイトで比較検討してみるといいだろう。