Dimension 5社は7月3日(水)、建築ビジュアライゼーション向けのリアルタイムレンダラ「D5 Render」の最新バージョン、D5 Render 2.8をリリースした。AI Enhancer(ベータ提供)をはじめ、レンダリング、ワークフロー、アセットライブラリなど、広く機能強化が図られている。対応DCCツールはSketchUp、3ds Max、Rhino、Revit、Archicad、Cinema 4D、Blender、Vectorworks。無料で利用可能なCommunityライセンスもある。
半透明・透過エフェクトの向上
半透明のガラスなどを照明光が透過する表現に対応。「Affected by Light」オプションの有効化とOpacity値の調整により、マテリアルに光が当たるようになる。
また、ディスプレイスメントマテリアルテンプレートにOpacity Mapが追加され、生け垣や竹編みなど、素材に穴を空ける表現を正確にコントロールできるようになった。
太陽光の反射・屈折を手軽に調整できるSunlight Caustics
Get realistic sunlight refraction and reflection in your HDRI scenes with D5 Render 2.8. Adjust intensity and softness for perfect lighting effects! #LightingEffects #D5Render pic.twitter.com/G2XTMR76WQ
— D5 Render (@D5Render) July 5, 2024
IntensityとSoftnessのパラメータ調整により、太陽光コースティクスをリアルに再現。HDRIシーンの表現力が向上した。
レンダリング画像のディテールを強化できるAI Enhancer(ベータ)
New AI Enhancer (Beta) in D5 Render 2.8—Elevate your renders with enhanced details for lighting, materials, characters, and more! Adjust with precision and choose from weak, normal, or strong intensity—all with just a click. Boost your render quality effortlessly!
— D5 Render (@D5Render) July 4, 2024
D5 Render… pic.twitter.com/DgxHKke0yB
新機能「AI Enhancer」がベータ版として追加。画像全体、または選択した領域に対して、ライティング、マテリアル、キャラクター、乗り物、植生などのディテールをリアリスティックに強化できる。タスクはユーザーのD5アカウントに記録されるため、履歴の追跡や閲覧も可能だ。
ビューポート上でのアンビエント・オクルージョン(AO)の調整
リアルタイムでAOの強度を調整し、ビューポートでプレビュー可能となった。
アセット&マテリアルの追加
工事現場の表現に用いられるモデル(労働者のキャラクターモデル、コンクリート管、ブルドーザー、標識など)、半透明マテリアル(ポリカーボネートシートなど)、スキャタ用プリセット(植生など)が追加された。
その他、全更新内容はこちら。
https://forum.d5render.com/t/what-s-new-in-d5-render-2-8/34492
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