Alexey Vanzhula氏は9月18日(水)、Houdini用のモデリングアドオン「Modeler 2025 for Houdini」をリリースした。Modelerは、一般的な3DCGツールと同様に、Houdiniのビューポート上で3Dモデリングを行えるようにするアドオン。バージョン2025は、Houdini 20.5リリースを機にHoudiniのネイティブ機能(ラジアルメニューやホットキー、シェルフツールなど)を完全に活用するべく、コアとツールのコードを実質的にゼロから書き直している。価格はスタンダードフローティングライセンスが100ドル(約14,200円)。

Modeler 2025 for Houdiniでは全HDA(Houdini Digital Assets)を再設計し、より多くのカスタマイズパラメータを提供するだけでなく、よりプロシージャルになった。また、新しいコンポーネントを作成する全HDAに、プロシージャルな目的でグループを生成するオプションが追加された。

選択したポイントやエッジからポリゴンを作成するFaceツール

Faceツールが再設計され、曲がったポリゴンケージのギャップも簡単に埋められるようになった。

ラジアルメニューのサポート

Modeler 2025 for HoudiniはプラグインがHoudiniのシェルフツールやホットキーと統合されたことにより、Houdiniのラジアルメニューを無制限に使用できるようになった。

Modelerには次の7つのラジアルメニューが含まれている。

・Display Options(表示オプション):シェーディングモード、オブジェクトの分離、テンプレートノードの表示の無効化など
・Flatten(平坦化)
・Primitive(プリミティブ):四角形プリミティブとカーブ作成ツール
・Quick Mirror(クイックミラー):4方向のミラーリングを高速で行うツール
・Select(選択):ジェスチャーベースのツール選択により、モード切り替えを大幅に簡素化。選択を素早く解除し、選択とノードの状態を切り替えることもできる
・Symmetry(シンメトリー):モデラー・ツールのシンメトリー設定
・Topo(トポ):リトポロジー関連の全ツール

コンテキストメニューのカスタマイズ

コンテキストメニューはHoudiniのインターフェイスに似せて再設計され、Menu Editorを開いてドラッグ&ドロップでカスタマイズできるようになった。シェルフツールはどれでもコンテキストメニューに追加して使用でき、メニューを切り離してビューポート内の任意の場所に配置することもできる。

  • メニューを切り離して任意の場所に配置できる

サーフェスを直感的にパッチしてリトポロジができるDraw Patch

パッチの境界をサーフェス上に直接描画するだけで、均一な四角形ポリゴンのサーフェスを自動で作成する。

メインツールのPolyPenはスタイラスペンでの操作がよりスムーズに

Modeler 2025のメインツールPolyPenも再設計され、トポロジ編集がさらに便利になった。最も近いコンポーネントを見つけるアルゴリズムが改善され、カーソルがサーフェス上にない場合でもコンポーネントが識別されるほか、 スタイラスでの操作のスムーズ化、エッジやループの自動ウェルド(Weld、溶接)、ビューポートのカメラに基づいたループの直線への平坦化、新しいループ検出システムなどの機能を備える。

その他、全更新内容はこちら。
■Modeler 2025 for Houdini Changelog(英語)
https://same-trip-4ea.notion.site/Changelog-0130a51fdfe94226a3caeb0647ec8b50

CGWORLD関連情報

●Houdini 20.5 新機能紹介 No.1:COP、Solaris&Karma関連のアップデート

月刊 『CGWORLD + digital video』vol.313(2024年9月号)掲載の「.5のバージョンアップとは思えない魅力的な新機能の数々 Houdini 20.5 新機能紹介」より、注目の新機能を全3回に分けて紹介。
https://cgworld.jp/article/202409-houdini205-1.html

●『Houdini 20.5スニークピークのここがすごい』CGWORLD YouTubeチャンネルにて公開中!

Houdiniが公開したHoudini 20.5スニークピーク動画を観ながら、SideFXのさつき先生がKASSENの田邊陽太氏と村田英知氏と共に注目ポイントをわかりやすく解説。
https://cgworld.jp/flashnews/2409-houdini205.html

●リードゲームアーティスト Nikola Damjanov氏に訊く、Houdiniの新機能「COP」の可能性

Houdini 20.5で導入された新機能COP(Copernicus)を使った作品をXにアップロードしたリードゲームアーティストのNikola Damjanov氏にインタビュー。
https://cgworld.jp/article/2408-nikola.html