アニメーターのJeff Lianza氏は9月30日(月)、自身のLinkedInArtStationにフォトリアルなフェイシャルアニメーション作品を公開した。Lianza氏が題材としたのは、自身のヒーローである著名なアニメーター/映画監督のグレン・キーン(Glen Keane)氏。まるで実写かのようなまばたきやシワの様子に、多方面から驚きの声が上がっている。

Lianza氏は自身のArtStationの中で、キーン氏のポートレート制作方法についてこう記している。

For the initial stages, I chose to start with a base mesh from TexturingXYZ instead of sculpting from scratch. This allowed me to focus more on hand-sculpting the intricate details that capture Glen’s unique features. Using multi-channel maps from TexturingXYZ, I honed in on the finer aspects of his likeness. During the look development phase, I dove into Sefki Ibrahim’s course, which introduced me to new techniques, it offered more technical perspective compared to my prior learnings from Kris Costa.



A significant part of the project was animating Glen's eye expressions. I hand-sculpted multiple eye shapes for the blink animation, meticulously animating each frame using reference material. Incorporating blendshapes alongside wrinkle maps brought more life to the eye movements. I used Faceform formerly R3DSWrap to fix the intersections on the eye shapes, it's way faster and more convenient rather than spending time to clean up in Zbrush. Having a clean mesh with no surface clippings will result a good displacement map when baked. Adam Spring’s blog on the FACS system was invaluable in understanding how to implement them effectively.



Throughout the process, I faced numerous challenges in Maya, especially with the 2024 version. Xgen hair would inexplicably disappear, no matter how cautious I was when amending files, and there were rendering issues as well. Some frames would change the hair thickness, particularly when rendering sequences across different computers. Despite these technical hurdles, the process was both rewarding and enjoyable.



初期段階ではゼロからスカルプトするのではなく、TexturingXYZのベースメッシュから始めることにした。これにより、グレン・キーン氏のユニークな特徴をとらえる複雑なディテールを手作業でスカルプトすることに集中できるようになった。



TexturingXYZのマルチチャンネルマップを使って、彼の似顔絵の細かい部分に磨きをかけた。ルックの開発段階では、Sefki Ibrahim氏のコースに飛び込み、新しいテクニックを学んだ



このプロジェクトの重要な部分は、グレン・キーン氏の目の表情をアニメーション化すること。まばたきのアニメーションのために、複数の目の形を手作業でスカルプトし、参考資料を使って各フレームを丹念にアニメートした。目のシワのマップと共にブレンドシェイプを取り入れることで、生命感のある目の動きが生まれた。目の形状の交差の修正にはFaceformを使った。サーフェスクリッピングのないきれいなメッシュは、ベイクしたときに良いディスプレイスメントマップになる。Adam Spring氏のFACSシステムに関するブログは、効果的な実装方法を理解する上で非常に貴重だった。



このプロセスを通して、私はMayaの特にバージョン2024で数多くの困難に直面した。XGenのヘアは、ファイルの修正時にどれだけ慎重にやっても、どうしようもなく消えてしまうし、レンダリングにも問題があった。特に、異なるコンピュータ間でシーケンスをレンダリングすると、フレームによっては髪の太さが変わってしまった。このような技術的なハードルにもかかわらず、このプロセスはやりがいがあり、楽しいものだった。


DeepL翻訳による翻訳から部分的に修正)

Jeff Lianza氏
LinkedIn https://www.linkedin.com/in/jeffdlianza/
ArtStation https://www.artstation.com/jefflianza

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