Adobe社は10月22日(火)、Substance 3Dファミリーのデスクトップ&VR対応モデリングツール「Substance 3D Modeler 1.15」をリリースした。プリミティブに対してブーリアン演算とブレンド演算を適用して複雑なオブジェクトをモデリングする、非破壊のプリミティブワークフローが正式に搭載されている。
We've just released Modeler 1.15 on Creative Cloud, Meta Quest Store, and Steam. This release ships our non-destructive primitive tools. @GioNakpil shows off some of its capabilities in the video below. Release notes here: https://t.co/TKDjQKhQpY pic.twitter.com/MqAa7FxRoL
— Lydia Choy (@choy) October 22, 2024
Substance 3D ModelerのProduct/Engineeringディレクター・Lydia Choy氏はプリミティブワークフローの実例として、Xに上記動画を投稿。サンプルを制作したのはSubstance 3Dのワールドワイド・ビジュアル開発エバンジェリスト・Gio Nakpil氏。Substance 3D Modelerのプリミティブワークフローで制作したモデルにSubstance 3D Painterでペイントとルックデヴを行ったものだ。
We just released the awesome non-destructive primitives update for Modeler. It’s the only tool that lets me conceptualize as I’m building, which Is hard with more topology-based methods. I hope this video I did shows how powerful its capabilities are. https://t.co/FQm3NO3lmQ
— Gio Nakpil (@GioNakpil) October 22, 2024
Lydia Choy氏はさらに、サンプルモデルを利用して、改良された自動デシメーションツールの適用結果を紹介。「より良いトポロジーとエッジやディテールの保存のために着実に改良されています」とコメントしている。
Our automatic decimation tools have also been steadily improving for better topology and preservation of edges and details. Here is this model exported as quads and tris with adaptive settings. pic.twitter.com/qiBOAQ09Rm
— Lydia Choy (@choy) October 22, 2024
プリミティブワークフロー機能はパブリックベータでも提供されていたが、リリース版では追加機能として「Inset」、「Extrude」、「Groove」、「Tongue」、「Repel」、「Avoid」という6つのCombineモードが追加され、パラメータベースでプリミティブ同士の相互作用をコントロールできるようになった。
また、スムーズブレンディングと面取りブレンディングを選択できるブレンディングタイプセレクタも追加されている。
開発チームはYouTubeにもプリミティブワークフローのハンズオン動画を公開している。
Substance 3D Modeler 1.15ではその他、「Logitech MX Ink」ペンのサポートが改善され、コントロールが快適になった。
また、解像度を上げる新しいモードとしてシェイプ検出(Shape detection)を搭載。レイヤーのエッジと形状を認識し、より良い結果を提供するという。ハードサーフェイスのモデリングに適しており、解像度はオリジナルの2倍になる。
その他、全更新内容はこちら。
■Substance 3D Modeler V1.15 Release notes(英語)
https://helpx.adobe.com/substance-3d-modeler/release-notes/v1-15-release-notes.html
CGWORLD関連情報
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Adobeは3Dファイルの表示・編集用のスタンドアロンデスクトップアプリ「Substance 3D Viewer(Beta)」を公開。Photoshop(Beta)との連携により、3Dモデルデータをスマートオブジェクトとして配置できるようになる。
https://cgworld.jp/flashnews/202410-SubstanceViewer.html
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https://cgworld.jp/flashnews/202409-SubstanceP101.html
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ノードベースのプロシージャルテクスチャ生成ツールSubstance 3D Designer 14.0のリリース情報。入力画像をポスタライズ(色数を減らし階調を調整)するQuantize colorノードや絵画風の仕上げを可能にするKuwaharaフィルタをはじめとする新ノードがいくつも追加されたほか、ユーザビリティの向上、APIの改善なども盛り込まれている。
https://cgworld.jp/flashnews/202408-SubstanceD14.html