Adobe社は10月14日(月)、同社カンファレンスイベント「Adobe MAX 2024」にて、3Dファイルの表示・編集用のスタンドアロンデスクトップアプリ「Substance 3D Viewer(Beta)」を公開。また、Photoshop(Beta)との連携により、3Dモデルデータをスマートオブジェクトとして配置できるようになる。

利用にあたっては、Creative Cloud Desktopから「ベータ版アプリ」→「Photoshop (Beta)」および「Substance 3D Viewer (Beta)」のインストールが必要になる。

Creative Cloud Desktopからベータ版をインストールする

Substance 3D Viewer(Beta)は3Dアーティストではなくグラフィックデザイナー向けに開発されたアプリ。スタンドアロンアプリとして、USD、OBJ、FBX、STLといった3Dファイルを開き、カメラアングルの調整やライティングの変更、マテリアルの編集が行える。また、3Dモデルと画像生成AI機能が内蔵されており、テキストプロンプトから3Dモデルを生成したり、3Dモデルをベースに画像を生成することができる。

Substance 3D Viewer(Beta)起動後の画面
Adobeが提供しているサンプルファイル(Green_headphones.usdz)をSubstance 3D Viewer(Beta)にドラッグ&ドロップした
左ペインの「外観」からベースカラーを変更
左ペインの「環境」からライトプリセットを「アトリエ」に
左ペインの「生成」から「3Dモデルから画像生成」を選び、テキストプロンプトに「make it colorful」と入力。「合成シーンを生成」を選択して「画像生成」を実行した

Substance 3D Viewer(Beta)を使うと、Photoshop(Beta)で3Dモデルをスマートオブジェクトとして開くことができるようになる。移動や回転・拡大縮小はPhotoshop内で、カメラアングルの調整やライティングの変更、マテリアルの編集はSubstance 3D Viewer上で行う。

Photoshop(Beta)にサンプルファイル(Green_headphones.usdz)をドラッグ&ドロップ。スマートオブジェクトとして読み込まれる
Photoshop(Beta)からSubstance 3D Viewer(Beta)にデータを渡し、Substance 3D Viewer(Beta)でマテリアルを編集し「Photoshopに送信」を実行

■Adobe Substance 3D Viewer(Beta)(日本語)
https://helpx.adobe.com/jp/substance-3d-viewer.html

■Substance 3D Viewer で 3D モデルを Photoshop(Beta)アプリデザインに追加(日本語)
https://helpx.adobe.com/jp/substance-3d-viewer/using/photoshop-3d-intro.html

■View and explore 3D models with Substance 3D Viewer(英語)
https://helpx.adobe.com/substance-3d-viewer/using/explore-3d-models.html

■Export images from Substance 3D Viewer (beta)(英語)
https://helpx.adobe.com/substance-3d-viewer/using/images-from-3d.html

■Generate images using 3D models in Substance 3D Viewer(英語)
https://helpx.adobe.com/substance-3d-viewer/using/gen-ai.html

CGWORLD関連情報

●「Substance 3D Painter 10.1」リリース! 新フィルタ多数追加、USDサポートやパフォーマンスの向上など

「Substance 3D Painter 10.1」では8種類の新しいデフォルトフィルタが追加。既存フィルタやUIの改良、USDのインポート・エクスポートの更新、プロジェクトを開くまでの時間の短縮、テッセレーションパフォーマンスの向上なども実装している。
https://cgworld.jp/flashnews/202409-SubstanceP101.html

●Substance 3D Designer 14.0リリース! フォトリアルな画像から手塗りの絵画調質感を生成できる新ノード群に注目

ノードベースのプロシージャルテクスチャ生成ツールSubstance 3D Designer 14.0のリリース情報。入力画像をポスタライズ(色数を減らし階調を調整)するQuantize colorノードや絵画風の仕上げを可能にするKuwaharaフィルタをはじめとする新ノードがいくつも追加されたほか、ユーザビリティの向上、APIの改善なども盛り込まれている。
https://cgworld.jp/flashnews/202408-SubstanceD14.html

●フォトグラメトリーツール「Substance 3D Sampler 4.5」リリース! UE5、Blender、Mayaなどへのアセット送信機能を新搭載

Substance 3DファミリーのフォトグラメトリーツールSubstance 3D Sampler 4.5がリリース。ゲームエンジンや3DCGツールなどへのアセットのエクスポート機能などを新たに搭載し、使い勝手が向上している。
https://cgworld.jp/flashnews/202407-Substance-Sampler.html