Epic Gamesは1月28日(火)、スマホのカメラを利用してフォトグラメトリー(複数の写真から3Dモデルを生成する技術)が可能な無料アプリ「RealityScan 1.6」をApp StoreおよびGoogle Playで公開した。新バージョンではカメラをマニュアルでコントロールできるモードが追加されたほか、新しい処理オプションパネルが追加されている。
#RealityScan 1.6 is here
— Capturing Reality (@RealityCapture_) January 28, 2025
Transform everyday objects into high-quality 3D assets—right from your phone!
New features to explore:
Advanced Camera Control Mode
New Processing Options Panel
Download RealityScan 1.6 for free on your favorite app store!#RealityScan #3DScanning pic.twitter.com/2voda575o2
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カメラの設定をマニュアルでコントロールできる「Camera Control Mode」が追加
RealityScanには従来、リアルタイムで点群(ポイントクラウド)を表示し、カメラ位置ガイダンスを保持しながらキャプチャを行うのが仕様だったが、新バージョンでは従来のモードを「Augumented Reality Mode(拡張現実モード)」とし、新たに「Camera Control Mode(カメラコントロールモード)」が追加された。
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▲Camera Control ModeのUI。右はシャッタースピードとISOの手動設定の様子
カメラコントロールモードでは、フォーカスやシャッタースピード、ISO、ホワイトバランス、フラッシュ設定をマニュアルでコントロールできる一方で、リアルタイムの点群表示やカメラ位置のオーバーレイはできない。用途に応じて、拡張現実モードとカメラコントロールモードを切り替えてスキャンを行うことができる。
解像度などのカスタマイズに対応する新しいProcessing Options Panel
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スキャン後のプロセス前には新しくProcessing Options Panel(処理オプションパネル)が表示され、サムネイルでキャプチャした画像を素早くプレビューできるようになった。
また、Mesh Resolution(メッシュの解像度)はNormal(最大10万ポリゴン)またはHigh(最大100万ポリゴン)のどちらかを選択でき、さらにMesh Filtering(メッシュフィルタリング)オプションをSmoothまたはDetailedに設定できる。Smoothは複雑なディテールを必要としないメッシュに対して有効で、ノイズの少ない結果が得られる。Detailedでは細かなディテールのあるコインなどのスキャンに適している。
さらに、Texture Resolution(テクスチャ解像度)は4Kまたは8Kといった、それぞれ2択のオプションが用意され、パネル内で選択できる。
▲Mesh Resolution、Mesh Filtering、Texture Resolutionの2択をそれぞれ変更したところ。解説文が変化している
なお、スキャンしたモデルはSketchfabにアップロードしてからFBX、USDZ、glTF形式などでダウンロードできるほか、アプリからもディフューズとノーマルのJPEG画像、OBJ、MTL形式のファイルをまとめたZIPファイルがダウンロードできる。
■RealityScan 1.6 Release Notes(英語)
https://forums.unrealengine.com/t/realityscan-1-6-release-notes/2307066
CGWORLD関連情報
●3Dスキャンアプリ「KIRI Engine V3.13」リリース! 高再現性3D Gaussian Splattingによる鮮明かつシャープなスキャン品質を実現
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KIRI Innovationが3Dスキャンアプリ「KIRI Engine V3.13」をApp StoreとGoogle Play、Webブラウザ版でリリース。アプリは無料で、アプリ内課金がある。
https://cgworld.jp/flashnews/202501-KIRI-Engine313.html
●Nianticの3Dスキャンアプリ「Scaniverse」がMeta Questに対応! 世界中のスマホで撮影した空間がWebXRの没入型コンテンツに
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Nianticは、同社3Dスキャンアプリ「Scaniverse」でユーザーが作成した3D Gaussian splatsをVRヘッドセットのMeta Quest 3または3S上で閲覧できるWebXRアプリ「Into the Scaniverse」をベータ版としてリリース。また、Scaniverseのアップデートも行われ、マップのAndroidへの拡張と日本語サポートが実装された。
https://cgworld.jp/flashnews/202412-Scaniverse-MetaQuest.html
●Varjo、スマホを使った高解像度3Dスキャンサービス「Teleport」を一般提供開始! 7日間の無料トライアルも用意
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Varjoがスマートフォンを利用した高解像度3Dスキャンサービス「Teleport」の一般提供を開始。サービスは月29.99ユーロ(約4,720円)で提供され、7日間の無料トライアル期間も用意されている。アプリはiPhoneのApp Storeから無料でダウンロードできる。
https://cgworld.jp/flashnews/Varjo-Teleport.html