CGWORLD +ONE Knowledgeにて動画チュートリアル『WOLFGAMESが教える氷エフェクトの作り方』が販売開始したのを記念して、大人気VFXアーティストWOLFGAMES氏にUE5で行うエフェクト制作に役立つTips・アーティストとしての心得を伺った。
チュートリアル情報はこちらVFXアーティスト・WOLFGAMES
VFX Artist
Twitter:@wolf_games_vfx
BOOTH:http://wolfgames.booth.pm
おすすめプラグイン・Electronic Nodes
CGW: VFXアーティストとして数々のエフェクトを制作されているWOLFGAMESさんですが、エフェクトを作成する際に一番大変だと感じる部分は何ですか?
WOLFGAMES: 自分が納得できるレベルまで、仕上げるのが大変です。知識以上のことをやろうとすると、その分色々調べたり時間が掛かりますし、最終ルックを自分がカッコイイと納得できなかったら永遠に完成しないのが難点です。新作を作るモチベーションは「新しい表現や技術でエフェクトを作ってみよう」なので、毎回ハードルが高くなってしまうのも原因だと思います。
CGW: UE5におけるエフェクト作成の効率化のためには、どのようなテクニックやツールが有効だと思いますか?
WOLFGAMES: デザイナーは処理負荷度外視でノードを組むと思うので、視認性を良くする為にもElectronic Nodesは入れた方が良いと思います。
WOLFGAMES: あと、最初からNiagaraでエフェクトを作り始めない方がベターです。スケッチのようにレベル上でメッシュとマテリアルを組み合わせて、モックを作ります。
最終ルックのイメージが頭に存在しない状態で作り始めると迷子になるので。。
自由度の高さがUE5の強み
CGW: Unreal Engine 5の中で、エフェクト作成において最も不可欠だと思われる機能は何ですか?マテリアルですね。
WOLFGAMES: 高性能なノードが多く、自由度がとても高いです。それ以外にも、Niagaraのモジュールなどデザイナーが今まで踏み込めなかった部分をGUIにしたことで、新しい表現を手軽に作れるようになりました。
CGW: エフェクト作成とUE5の相性についてどのように考えていますか?
WOLFGAMES: デザイナーが実装まで踏み込めるので相性が良いです。凝った表現になると実装も絡んでくるので、BPとエフェクトの構造を一緒に考えながら作れます。
これからUE5でエフェクト制作を始める方へ
CGW: 今後のUE5の発展に対して期待する点や、あれば良いなと思う機能はありますか?
WOLFGAMES:大規模な破壊は想定してないと思いますが、Chaos Destructionが重いので軽量化を期待してます。エフェクトに特化した、高性能なモデリングやテクスチャ作成ツールがUE内にあれば良いなと思います。
CGW: UE5でエフェクト制作をこれから始めるアーティストに対して、アドバイスをおねがいします。
WOLFGAMES: UEは公式ドキュメントが充実しているので、初心者にとても優しいです。先ずは機能別サンプルのNiagaraデータを見て勉強することをオススメします。
その後は『WOLFGAMESが教える氷エフェクトの作り方』をチェックしましょう。私が2時間半エフェクトの作り方を丁寧に教えることは珍しいので、本当にオススメです。