株式会社 IMAGICA GROUPは、株式会社コスモ・スペース、ならびに映像制作とコンテンツ流通をシームレスにつなぐ映像技術サービスを展開する株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービスの技術協力により、宇宙エンタメの新たな可能性を実証する試みとして、高精細8K360度の映像で宇宙旅行を疑似体験できるVRコンテンツ『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』を制作した。
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■宇宙旅行の感動を多くの人たちに、『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』パイロット版について

近年、民間人でも宇宙が旅行できるようになり、宇宙旅行ビジネスは世界的に広がりつつある。宇宙から地球を見て帰ってきた人の誰もが「国境を感じさせない青く丸い地球」を実感したことで、平和への気づきや、これまでにない驚きと感動を体験したといわれる。しかしながら、高額な費用や搭乗のための厳しいトレーニングなど、宇宙旅行が一般的なものになるまでにはまだまだ多くの時間を要する。そこで同社グループは、より多くの人々がこの感動に触れられる機会を提供していきたいと考え、VRコンテンツ『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』のパイロット版を制作した。

同コンテンツは、千葉工業大学 惑星探査研究センター(PERC)の協力を得て、同社グループがこれまで培ってきた高精細映像の撮影や編集技術を活かして制作され、スペースバルーン※に乗って宇宙空間へ到達するまでをバーチャル体験できるものである。

コンテンツでは、地上から飛び立ち、雲を突き抜け、宇宙の入口である成層圏まで到達し、約6分半ワンカットの高精細8K360°映像で「国境線なき、青く、丸い地球」を体感できる。また、VRゴーグルを装着することで、子供から高齢者まで誰もが簡単に「バーチャル宇宙空間」へ旅立つことが可能である。

※スペースバルーンとは、空気より軽いヘリウム等のガスを気球に注入し、その浮力で成層圏や中間圏を目指す撮影技法で、打上げは千葉工業大学 惑星探査研究センター(PERC)協力の元、実施した。

■特殊撮影技術、高度約30,000mの成層圏まで高精細8K360°映像の撮影に成功

同コンテンツの制作に向け、8K360度撮影が可能なカメラを搭載したスペースバルーンを地上から高度約30,000mの成層圏まで飛ばし、パラシュートで地上まで落下したカメラを回収するまでの約2時間の連続撮影を敢行した。この撮影は、高解像度の長時間記録という難題だけでなく、気圧や温度変化(約-50℃)対策、風の影響によりカメラが回転することへの対策など、様々な実験の積み重ねやカメラ治具の開発を経て成功を収めることができた。

■今後の展開、プラネタリウムやエンタテインメント施設などへも

この実証実験を通じて、同社グループはより多くの人に宇宙旅行体験を届けられるコンテンツの可能性を追求し、今後はプラネタリウムをはじめ様々なエンタテインメント施設などへの展開も視野に入れ、さらなる実験および開発を継続していくという。