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同業他社に先駆け、2009年からデジタル作画に取り組んできた旭プロダクション監修のデジタル作画専用マシンがサードウェーブデジノスから登場。その全貌を紹介しよう。

液晶ペンタブレットを加えても20万円以内!

ここ数年で一気に周知が進み、CGWORLD(2016年1月号)でも特集を組んだデジタル作画。とは言え、長年紙と鉛筆での作画を生業としてきたスタジオや個人が導入するには、クリアすべきハードルが多々ある。その1つが"マシン選び"だろう。「インターネットでメーカーのサイトを検索しても、選択肢の幅が広すぎて判断できなかった。専門店で店員に相談したら、"映像やCGをつくるには最低限このスペックが必要"と言われ、すごく高いマシンを勧められた等々、初めての人には酷な障壁が多々あると聞きます。ところが実際には、2Dのデジタル作画に特化するなら、それほど高いスペックのマシンは必要ないのです」と"宮城白石スタジオ"の開設直後からデジタル作画導入に関わってきた制作の鈴木理人氏は語る。


鈴木理人氏(制作)

デジタル作画を浸透させるには、導入の敷居を下げる必要がある。そう感じていた同社に対し、取り引きのあったサードウェーブデジノスがデジタル作画専用マシンの開発協力を打診したことがきっかけとなり、"デジタル作画モデル"と"デジタル作画・編集モデル"の2モデルが誕生した。「前者のモデルであれば、RETAS STUDIO やCLIPSTUDIO PAINT EX(以降、CLIP STUDIO)と合わせても10万円程度で導入できます。当社スタッフの場合、Cintiq 13 HDなどの液晶ペンタブレットを使う人もいますが、それを加えても20万円以内で納まります」と鈴木氏は続ける。


石山智之氏(撮影監督)

これらを一括購入するだけで、デジタル作画の環境が整うというわかりやすさは心強い。フリーランス、スタジオを問わず、安心して導入できるモデルだと撮影監督の石山智之氏は語る。「設備投資の金額が判然としないから、導入をためらっていた方々は多いと思います。今回のモデルは、3年間の使用に耐えるという見通しでつくられています。デジタル作画のはじめの一歩を踏み出すのに、最適なモデルだと思います」。

【MODEL1】デジタル作画モデル



「raytrek 旭プロダクション監修 CLIP STUDIO PAINT EX デジタル作画モデル IM」は、RETAS STUDIO やCLIP STUDIOを使用したデジタルでの原画・動画に必要なスペックを満たしつつ、コストを抑えた低価格モデルだ。複数台の導入を検討しているスタジオや、デジタル作画への取り組みを検討しているフリーランスのアニメーター向けに開発されている。作画だけに専念するなら、作画監督の仕事にも十分対応できるスペックだ。


~デジタル化による変化~
原画や動画をパラパラめくる作業もデジタル化

(左)鉛筆による作画/(右)デジタル作画

デジタル作画に加え、鉛筆による作画にも対応している東京都練馬区の"本社スタジオ"では、今も両方の光景が見られる。一方、デジタル作画のみに特化している "宮城白石スタジオ"では、扱う紙の量が非常に少ない。「アニメスタジオでは日常的だった、原画や動画をパラパラめくって動きを確認する作業は、連番画像のプレビューに置き換わりました。プレビュー機能はRETAS STUDIOやCLIP STUDIOにも搭載されているので、作画から確認まで、 1つのソフトウェアだけでまかなえます」(鈴木氏)。"宮城白石スタジオ"では、仙台とその周辺地域の教育機関卒業生を中心に、定期的に新人を採用している。慣れ親しんだ土地でアニメの仕事に携われることを歓迎する声は多いという。「アニメーションは未経験でも、何らかのデジタルツールで絵を描いた経験ならあるという人が多いので、飲み込みは速いです。簡単な動画であれば、速い人なら1ヶ月、長くても3ヶ月あれば担当できるようになります」。

【MODEL2】デジタル作画・編集モデル



「raytrek 旭プロダクション監修 CLIP STUDIO PAINT EX デジタル作画・編集モデル LC」は、NVIDIA Quadro K620 を搭載しており、RETAS STUDIO やCLIP STUDIOはもちろん、After Effectsや Premiere Proも動作するスペックを有している。そのためデジタル作画からコンポジット、編集まで幅広く対応できる。しかもHDDに加え、SSDも搭載しているので、高速なデータの読み込み・書き込み、映像のプレビューが可能だ。


~デジタル化による変化~
将来のワークフローの変化も見据えたスペック

(左)鉛筆による作画/(右)デジタル作画

原画や作画監督の仕事がRETAS STUDIO やCLIP STUDIO だけで完結している今の状態が続くのであれば、このようなハイスペックモデルは必要ないだろう。しかしデジタル作画のワークフローは現在も変化のただ中にあり、未来は誰にも断定できない。「あくまで仮定の話ですが、ひょっとしたら原画や作画監督がAfter Effectsを使い、カメラワークやフレーミングを確認するようになるかもしれません」(鈴木氏)。そういう未来のワークフローをいち早く開拓したい人は、このモデルを選択すると良いだろう。実際にスタジオがデジタル作画を導入するなら、マシン選定はもちろん、保守点検、ネットワークの整備、データ管理のためのルール策定まで担える担当者を確保するのが理想ではある。とはいえ、一朝一夕に理想の体制が整うとは限らない。そういうスタジオにとって、今回紹介したモデルや、サードウェーブデジノスのサポートは非常に心強い援軍となるだろう。

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TEXT_尾形美幸(CGWORLD)
PHOTO_弘田充