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8K時代を迎えた映画制作ワークフロー! デル デジタルハイエンド32インチ8Kモニタ「UP3218K」の実力を検証

8K時代を迎えた映画制作ワークフロー! デル デジタルハイエンド32インチ8Kモニタ「UP3218K」の実力を検証

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今日の映画制作を支えるハイエンドなデジタル制作技術。撮影機材の技術革新に伴い、素材をチェックするためのモニタも進化を続けている。もっとも、現在主流の4Kモニタでは作業が追いつかなくなりつつあるのが現状だ。デルが31.5インチモニタとしては世界初(※)の8Kモニタとして送り出した「UP3218K」は、解決策を提供できるのか。その実力をピクチャーエレメントに検証してもらった。
※2017年5月デル調べ

TEXT_小野憲史 / Kenji Ono
EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura(CGWORLD)、山田桃子 / Momoko Yamada
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota

4Kカメラの登場に伴い8Kモニタの時代が到来

「撮影素材の品質チェックはドットバイドットで行うことが必須です。撮影用カメラが4Kを超える時代を迎えつつある今、従来の4Kモニタではチェック精度の低下が懸念されます」。『シン・ゴジラ』(2016)をはじめ、数々の作品でカラーグレーディングを行なってきたピクチャーエレメントの齋藤精二氏は、現状の課題点をこのように指摘する。撮影から上映までの全工程に幅広くかかわる、日本映画のデジタル化を影で支えてきた第一人者だ。

ベンチマークになるのが、業務用デジタルシネマカメラでトップシェアを誇るARRIの製品だ。現行の主力製品であるALEXA SXTでは、3.2Kのセンサーを備えている。そのため齋藤氏も普段から4Kモニタで作業中だ。グレーディングもさることながら、最も重要なのがドット抜けや、圧縮時に発生するモアレのチェック。そのためにも、4Kモニタが必要なことは明らかだろう。

2018年は4K以上のシネマカメラが標準の時代に突入することが確実視されている。4.4Kのセンサーを搭載した新製品、ALEXA LFの発売が発表されたからだ。齋藤氏は「4.4Kの映像をドットバイドットで確認するには、それ以上のモニタが必要です。デルの8Kモニタ、UP3218Kは、そのための環境を提供してくれます。本製品に限らず、映画制作ではプロ用の品質を備えた4K以上のモニタが必要になってくると思います」と語った。

もっとも日本では、大半の劇場スクリーンが2Kサイズだ。しかし、それ以上の画面サイズで撮影を行うことで、編集やVFX作業時に多彩な演出が可能になる。「例えばゴジラが歩く際に画面が揺れる演出を加えるとします。その際には本来のフレームに加えて、上下左右に『揺れ幅』が必要になります。そのためオーバーサンプリングでの撮影が必要なのです。これがシネマカメラの進化によって、演出の幅が広がっていく要素のひとつです。われわれは演出に求められる技術を中心に追求しています」(齋藤氏)。

業務用の映像ワークフローで求められるモニタ性能とは

実際に齋藤氏にUP3218Kの使い勝手を検証してもらったところ、「作業環境が8Kに広がったことで、現状の3.2Kで撮影された映像素材のチェックや、カラーグレーディングなどの作業精度が、格段に向上した」とのコメントを得た。本製品の最大解像度は7,680×4,320ピクセルで8K UHDに対応しているが、画面サイズは31.5インチと現行の4Kモニタと大差なく、作業スペースは変わらない。逆にその分だけ、画面の密度感が高まっている。特に静止画のチェックでは、十分に実用に耐えるという。デジタルシネマの国際規格として知られるDCI-P3を、98%という高い精度でクリアしている点も及第点に挙げられた。

もっとも、いくつか課題点も感じられたという。第一に画面の映り込みが発生してしまう点だ。本製品では前面偏光板に反射防止処理が施されたIPSパネルが採用されている。にもかかわらず、作業時に室内の灯りや作業者の顔がパネルに映り込んでしまうのだ。業務用のモニタでは非光沢式パネルが前提であるため、意外に感じられたという。メニュー項目にガンマ値の設定がない点も、課題に挙げられた。

このほか、入力方式がDisplayPortのみで、HDMI端子が存在しない点にも注意が必要だという。大前提として、現在主流のHDMI接続では4K映像の入力が限界で、8K映像を扱うにはDisplayPortでの接続が前提になる。ただしHDMI端子がないことで、本製品で使用する映像が8Kに限定されることも、また事実だ。導入時には用途を見極めることが重要だと指摘された。

「これまでもデジタルシネマカメラの技術革新が、デジタル映像制作全体のワークフローを牽引してきました」と指摘する齋藤氏。4Kを超えるシネマカメラ時代を目前に控えて、本製品は時代のニーズに応えるべく登場したと言えるだろう。


デル デジタルハイエンドシリーズ
UP3218K 31.5インチ 8Kモニタ

最大プリセット解像度:7,680×4,320ピクセル(60 Hz)
色域(標準):Adobe RGB 100%、sRGB 100%、Rec.709 100%、DCI-P3 98%のカバー率
色深度:10億7,000万色
高さ(スタンド取り付け時、最低位置~最高位置):498.4~618.0mm
幅:720.5mm / 奥行き:222.0mm / 重量(パネルのみ):6.52kg

Point1
4K超のカメラの映像をドットバイドットでチェックできる

現場で撮影された映像素材はその都度、ピクチャーエレメントに送られ、3重のバックアップを経て作業が進められる。素材の確認作業やカラーグレーディングはドットバイドットの非圧縮映像で行われるため、デジタルシネマカメラの解像度を上回る表示モニタが必要だ。映像素材が4K解像度を超えても、8K UHD(7,680×4,320ピクセル)に対応したUP3218Kであれば、問題なく対応できる。


REDカメラで撮影した4.8K(4,800×2,700ピクセル)サイズの動画をドットバイドットで表示した様子。4Kモニタでは画面をスクロールしないと全体を確認できないが、本製品では一度に表示できる

Point2
DCI-P3をはじめとした国際標準規格への対応

本製品はDell PremierColorに基づき、主要な業界標準(Adobe RGB(100%)、sRGB(100%)、Rec.709(100%)、およびDCI-P3(98%))を満たしている。そのため本来の色彩を鮮明に再現することが可能だ。国際照明委員会が示す色差の基準値、Delta-Eが2未満になるようにAdobe RGBとsRGBが工場出荷時に調整されており、使用者は製品が手元に届いた瞬間から、信頼性の高い正確な色彩をすぐに活用することもできる。業務用モニタとして使用する上で、これらの業界標準を満たしている点は非常に重要な要素となる。



※上画像の赤枠線内を拡大

色域設定はモニタ右下の物理ボタンを押すことで表示される。Adobe RGB、sRGB、Rec.709、DCI-P3の規格のほか、ユーザープリセットも2種類登録でき、その中から選択する

問:図研ネットウエイブ株式会社
TEL:045-473-6821
E-Mail:info@znw.co.jp
URL:www.znw.co.jp

Profileプロフィール

ピクチャーエレメント

ピクチャーエレメント

写真左から渡辺卓人氏(DIT/3Dコーディネーター)、齋藤精二氏(DIプロデューサー/カラーグレーダー)

東宝スタジオ内にオフィスを構えるピクチャーエレメントはポストプロダクションだけに留まらず、撮影から上映までの工程を広く「デジタル・インターミディエイト(DI)」と捉え、映画制作全般に携わっている。近年では「PE RUSH!」のようなクリエイティブツールを開発・運営し、さらに活動の幅を広げている。

www.pictureelement.jp

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