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時短・副業・リモートワークなど、働き方の多様化が進む昨今だが、一方で自由に自分の就労スタイルを選択できているクリエイターはまだまだ少数派といえるだろう。家庭の事情やライフステージの変化によってクリエイティブの仕事をあきらめざるを得ないクリエイターは多い。
こうした中、優秀なディレクター陣と独自の進行管理システムを有し、急速な成長を続けてきた企業にMUGENUPがある。同社デジタルクリエイティブ事業はクリエイターとクライアントの間にディレクションを必ず介することで、速さや質の高さを実現してきた。そんな同社はこのたび新たに人材コンサルティング事業に進出した。そこで、同社にサービス提供の現状や今後のビジョンを伺うとともに、同社を活用して働いているクリエイターたちに活用状況やそのメリットを伺った。

海外生活&育児を行いながら3DCGデザイナーのキャリアもあきらめない

「海外で乳幼児がいても、在宅なら安心して働けます」
MUGENUPのデジタルクリエイティブ事業を活用して、3DCGデザイナーとして働いている駒崎 愛氏。カナダで育児をしながらの在宅勤務だ。MUGENUPの登録メリットについて聞くと、このような答えが返ってきた。

  • 駒崎 愛氏

国内大手ゲーム会社で5年間、3DCGデザイナーとして働いてきた駒崎氏。カナダ人男性との結婚を機に移住し、現地で仕事を探し始めた。しかし、なかなか適職が見つからない上に、就労ビザが下りるまで27ヶ月も要することに。家計のためにも、自身のスキル向上のためにも、デザイナーとして働くチャンスを求めて他の案件紹介サービスを利用してきたが、継続的な案件に恵まれなかった。

しかし、2017年5月にMUGENUPに登録したところ、1週間で案件がスタート。現在までモデリング・スキニング・リギングなどの仕事を継続的にこなしている。「専用の管理システム上でコミュニケーションが完結するのがいいですね。スタッフのチェックバックやスケジュール管理も手厚く、在宅でも安心して働けています」(駒崎氏)

「育児と並行では、平日の8時間勤務は難しい」と語る駒崎氏。スキルアップのために、育児が落ち着いたらZBrushやUnityなどにも挑戦したいと抱負を語る。東京一極集中が進む一方で、出産・育児や介護などによるキャリア継続が社会問題になりつつある中、「MUGENUPのようなサービスが一般化すれば、もっと3DCGデザイナーがあきらめないで働けるようになると思います」と語った。

主夫クリエイターとして仕事と家庭を両立

働く妻を支えながら、主夫クリエイターとして働く岡本恵氏。妻と二人の子どもを送り出してから、在宅で仕事を進める毎日だ。勤務時間は平日の9時半から17時半で、作業の進捗によっては夜半に仕事を行うことも。いずれにせよ、夕方には晩ご飯を作り、家族そろって夕食をとる。「家族として、とても大切な時間」だと岡本氏は語る。

  • 岡本 恵氏

こうした働き方を可能にしているのも、駒崎氏と同じく、MUGENUPのデジタルクリエイティブ事業だ。「はじめに案件の資料とスケジュールをいただきます。いつも丁寧な資料をいただけるので、あまり困ることはないですね。質問はチャットツール上でやりとりをしています。修正内容に悩むようなケースでも、MUGENUPの担当者から細かいニュアンスの説明や資料の追加をいただけるので、助かっています」(岡本氏)。

結婚や子どもの誕生を機に、ワークライフバランスについて考えるようになったという岡本氏。家族を大事に想う気持ちを抱きつつも、当時、勤務していた会社でキャリアアップをめざすには勤務時間を延ばすしかないという矛盾を抱えていた。そんな中、妻の仕事に対する希望も考慮して、在宅勤務を決意したという。「妻の仕事は遅くても深夜になることは少ないですし、もともと家にいるのが好きでしたからね」(岡本氏)

その上で今後は、キャラクターの顔をもっと魅力的に描けるなど、はっきりとした長所を持つクリエイターになりたいと語った。家族の時間を大切にする姿勢が、クリエイティブにも好影響を与えそうだ。

オリジナル作品の実現と生活の両立を目指し、派遣クリエイターを選んだ

イラストレーター・漫画家・2DCGデザイナーとして働くクリエイター Ⅰ氏。アパレルや携帯販売などの接客業から転身した女性だ。

専門学校でイラストを学んだ後、「絵の仕事」に就くために上京。オリジナルの絵で生計を立てる夢を持っていたが 、なかなか結果を出せず、接客業の仕事をしながらイラストを描き続けていた。そんな時、夢を応援してくれていた父親の勧めでMUGENUPの存在を知り、一般職と掛け持ちしながら、在宅で仕事がスタートした。

当時を振り返り、「ソーシャルカードゲームのイラスト制作などが主でしたね。ラフ・ペン入れ・着彩・仕上げなど、工程ごとに業務内容がはっきり分かれていて、自分が一つの工程のみを担当することが可能なため、時間の調整がしやすく、一般職との両立が実現できたので助かりました」と語った。仕事に慣れるほどに単価もアップしたことで、業務の相場観がつかめたことも役立ったという。

その後、後述する同社の人材コンサルティング事業開始にあわせて、派遣社員としてゲーム会社で働くことに。これにあわせて一般職を卒業し、念願だった「絵の仕事」専業をはたした。設定画をもとに、さまざまな表情やポーズがついたキャラクターの立ち絵や、グッズ用のビジュアル素材を作成するというもので、周囲からの評価を通して自分の作品を客観的に分析できるようになった。

「それまでは一人で好きなように作品を描いていましたが、 会社に入ったことでみんなが好きになるものは何か?を考えることの大事さを丁寧に教えていただきました。その点、企業の視点や考え方を学びつつ、しかも自分の時間や選択肢を持てる派遣社員という働き方は私にあっていました」(I氏)

そんなI氏が、今、取り組んでいるのはキャラクターデザインの仕事だ。設定や脚本をもとに、自由にイメージをふくらませて、登場人物のビジュアルなどを創り出していく。キービジュアルも担当しており、ファンにも好評で、ゲーム化の構想も進行中だ。

ちなみに、ここでも派遣時代の経験が生きた。どの方向性のイラストがユーザーに求められているのかといったニーズをくみ取るように努力したところ、次第に自身の作品に対する反応が増えていった。それと前後して、漫画の仕事も舞いこんだ。商業雑誌でデビューをはたし、このチャンスを活かしたいと考えている。

「有難いことに正社員の話をいただいたこともありましたが、オリジナルの絵を生かしたいと前もってお伝えしていたので 、せっかくのお話でしたがお断りさせていただきました。いくつかの働き方の希望を相談し、クライアントとのやりとりを円滑にしてくださったMUGENUPさんにはとても感謝しています」(I氏)

様々な経験がすべて自分の糧になっているというI氏。「自分がそうであったように、誰かの人生に影響を与えられるキャラクターを創り出したいですね」と語った。

「右から左の」マッチングサービスではない同社の取り組み

以上3名のMUGENUP登録クリエイターの声を紹介してきた。共通しているのは「働き方に様々なオプションを持ったことで、各々のキャリア形成が実現されている」ことだ。 クリエイターの中には、一般的なクラウドソーシングサービスに対して「安い金額で叩かれそうだ」「安かろう悪かろう」のイメージを持たれる方も多いだろう。しかし、MUGENUPのデジタルクリエイティブ事業において、3DCGの制作チームを担当する星田 究氏は「社内でのマネジメントやディレクションに力を入れることで、他社との差別化を図っている」と説明する。

  • 星田 究氏(アートディレクター)

同社が重視しているのは、単に案件を右から左に流すだけではなく、クライアントとクリエイターの間に立って、関係者の誰もが満足できるよう、スムーズに仕事を進めることだ。社内で案件管理を徹底することで、成果物の品質管理や適切な予算感・無理のないスケジュールを実現させている。万が一、MUGENUPに登録している在宅のクリエイターだけでは案件が受けきれない場合は、MUGENUPの社内受託チームが案件を引き継ぐことも想定されているほどだ。

また、同社の強みの一つに、イラスト・3DCG・動画など、クリエイティブに特化した制作管理ツールの「Save Point」がある。進捗やタスク・工数を可視化し、プロジェクトに参加する外注パートナー企業、内製メンバーのコミュニケーションとデータ管理を円滑にするもので、すでに100社以上で採用ずみだ。その上で電話やチャットなどを駆使して、コミュニケーションコストの低下につとめているという。

「クリエイターによって最適な伝わり方は千差万別。相手にあわせた対応を心がけています」と語る星田氏。こうした気配りが多くの登録クリエイターから信頼を寄せられる土壌を産みだしている。

デジタルクリエイティブ事業で培ってきた経験を活かし、マッチング精度の高い、人材コンサルティング事業をスタート。

さらに、会社が成長するにつれ、新たなビジネスチャンスも見えてきた。現在、同社に登録しているクリエイターは約4万名にもおよぶ。その中には、在宅勤務だけではなく、オフィス勤務を望む声も多かった。そこで新たに始まったのが、正社員や派遣社員として登録クリエイターを企業に送り出す、人材コンサルティング事業だ。本事業の立ち上げから関わった梶本真依子氏は、「『創ることで生きる人を増やす』という経営理念にも即しており、転職支援・人材派遣への進出は自然な流れでした」と語る。

数ある人材サービスと比較したMUGENUPの強みについて、梶本氏は下記の3点を上げた。第一にデジタルクリエイティブ事業の実績から、数多くのクリエイターがポートフォリオや実績ともに登録されているため、案件に対する高いマッチング精度が実現できること。第二に社内に受託制作チームがあるため、クライアントからの案件をかみ砕いて伝えられること。そして第三に制作管理ツール「Save Point」の外販によって得られた業界内ネットワークを生かして、登録クリエイターに様々な案件が紹介できることだ。

クリエイターとの信頼関係が重要であることは、デジタルクリエイティブ事業も人材コンサルティング事業も変わらないという梶本氏。クリエイターに案件を紹介する前には、必ず1回は電話で面談をするのがルールで、緊張のあまり声がふるえる応募者もいるほどだという。前述したI氏も梶本氏の担当だ。I氏と同じように在宅から派遣に業務形態を切り替えたり、両者を併用したりする登録クリエイターも多いという。

「収入の不安定さからストレスを感じるクリエイターは少なくありません。在宅のみでは経済的に不安定でも、派遣なら毎月決まった収入が得られます。その一方で在宅ではなく、出向での勤務を希望する企業が多いことも事実です。契約形態は1ヶ月単位・半年単位とさまざまですが、できるだけ長く働いてもらえる人材が求められる傾向にあります。自由な働き方を求めるクリエイターと、人手不足に悩む企業をうまく繋げられれば」(榎本氏)。

このようにクラウドソーシングと受託開発経験を生かして、ミスマッチの少ない派遣・紹介業をめざす同社。目下の課題は2DCGに比べて、3DCGの登録者数が少なく、登録者の傾向にも偏りがあることだ。「2DCGでは女性が中心ですが、3DCGはほとんど男性です。また、2DCGではゲーム業界以外の方の割合も多いのですが、3DCGでは登録者数自体がまだまだ少ないのが事実です。本サービスの認知度を高めて、創ることで生きる人を増やしたいですね」と語った。

就労の多様性を高めて、市場を創り出す~MUGENUPのビジョン

このように、クリエイターの就労多様性を高めて、一人ひとりの可能性を広げ、デジタルクリエイティブ産業の文化を変えつつあるMUGENUP。その試みは業界内外で高く評価され、「平成29年度 輝くテレワーク賞」「Work Story Award 2017」の受賞につながった。社員数もうなぎのぼりで、過去2年間で社員数が倍増、いまや約220名にも及ぶ。

中でも近年、実力派の3DCGクリエイターに対する需要の増加を実感しているという。「単なるモデリングやリギングなどに留まらず、プロジェクト管理までできるクリエイターが人気ですね。他にエフェクトデザイナーも高い需要があります」(伊藤氏)。そこにはVtuberをはじめとした、新規市場の拡大がある。

  • 伊藤勝悟氏(代表取締役)

その一方で結婚・出産をはじめ、さまざまな理由で従来の働き方を諦めざるを得ないクリエイターが増加しているのも事実だ。代表取締役の伊藤勝悟氏は「インターネットやツールの進化で、多様な働き方が可能になってきた。しかし、クリエイティブの業種は大都市に企業が多く集中し、地方にはまだまだ就労機会が少ない。性別・場所・年齢を問わず、創ることで生きる人を増やしていきたい」と語る。

もっとも、同社の挑戦はそれだけに留まらない。これまで見てきたように、同社サービスの根底を支えるのが、コンテンツの受託開発チームと、内製ツール「Save Point」の開発・外販チームの存在だ。この両者が、クラウドソーシング事業・人材コンサルティング事業と並ぶ収益の柱になっている。

その上で伊藤氏は「将来的に自社IPを立ち上げて、新たな市場を創造したい」と展望を語った。社内の開発力と登録クリエイターをつなげて、新たな価値を生み出したいというわけだ。それはまた「創ることで生きる人を増やす」ことにもつながる。同社の挑戦に注目が集まりそうだ。



TEXT_小野憲史
PHOTO_弘田 充(伊藤氏と星田氏の撮影を担当)

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