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自動車CG制作で先陣を切るスマートエンジニア。2018年3月で創業10周年を迎え、自社スタジオを新たに設置。海外展開や教育事業にも取り組むなど、新たな成長期に突入している。目標は2025年に「日本一のCG会社になる」ことだ。新人・中途を問わず、積極的に人材を募集中という同社に、現状の取り組みや働き方について聞いた。

TEXT_小野憲史 / Kenji Ono
PHOTO_蟹 由香 / Yuka Kani

自社スタジオを開設し、独自の社風を作り上げる

自動車の静止画CG制作で草分け的な存在であるスマートエンジニア。名古屋に本社を持つ、スマートグループ傘下のCG制作会社だ。自動車の3D CADデータを3DCGデータに変換するデータ収集整備から事業を起ち上げ、2017年3月で創立10周年を迎えた。その間、人数も10名から約60名に拡大し、日本の高級車ブランド「レクサス」のカタログ用CG制作を手がけるなど、着実に実績を上げてきた。

もっとも、10周年は通過点にすぎない。同社で執行役員を務める飯塚丈也氏は「日本一のCG会社になる」ことを目標に掲げて、新たに「2025年プラン」を策定。その一環として「自社スタジオの開設」、「海外拠点の設立」、「教育事業の拡大」という3つの計画を実施中だと語った。

  • 飯塚丈也氏
    (執行役員)

最大のポイントは自社スタジオの開設だ。これまで同社では主要クライアントであるトヨタ自動車の社内に常駐し、CG制作業務を行なってきた。10周年を機にさらなる成長をめざして、自社スタジオの開設を決断。CG制作チームを一堂に集めて、仕事を進めるようにしたのだ。これにより、以前よりリラックスした環境で作業ができるようになり、社内のまとまりも出てきたという。

この点について、デザイン&エンジニアリング部でマネージャーを務める近藤篤史氏は「平均年齢が20代半ばと若く、自分たちの好きなBGMを流しながら作業ができるようになりました。服装もラフな格好が多く、自由な雰囲気で仕事ができていますね」と語った。同じくデザイナーの松永留依氏も「会社の目の前に公園が広がる好立地。共有スペースで昼食を一緒にとるなど、一体感も出てきています」という。

  • 近藤篤史氏
    (デザイン&エンジニアリング部 マネージャー)

また「海外拠点の設立」では、フィリピン・マニラに現地法人を開設した。まずは少人数のスタッフで始動し、徐々に規模を拡大させていく方針だ。飯塚氏は設立意図について「費用対効果を求めてのアウトソーシングではなく、対等なパートナー関係を築いていきたい」と明かした。英語を話す国民が多いことから、最新CG技術の情報収集を進めることも期待されている。

最後の「教育事業」では、同社会議室を利用して学生や転職・転部希望者を対象に、3DCGセミナーの開催が予定されている。ATC(オートデスク認定トレーニングセンター)に加入し、Mayaと3ds Maxの一日体験講座からスタートする予定だ。近藤氏は「まだまだ3DCGはニッチな存在。教育事業を通して3DCGのすそ野を拡大していきたいし、他人に教えることで弊社社員の成長にも繋がる」と説明した。将来的に同社の業務内容に即したカリキュラム策定も検討しているという。

ライフ&ワークバランスの充実も同社ならではだ。デザイナーの北川正憲氏はトレイルランが趣味で、週末を使って各地の大会に遠征することも。松永氏も趣味でイラストを描き、SNSに投稿して楽しんでいるという。子育て中の近藤氏も、たっぷりと子どもと触れあう時間が持てている。「1歳半の女の子で、可愛い盛り」とのことだ。CG業界でも「働き方改革」が進行中だが、同社ではそうした取り組みが自然と実現できている。

このように「地方に拠点を持つ3DCGスタジオ」の枠を越えて成長を続ける同社。そのためには、まだまだ多くの力が必要だ。ただし、社員数が増えれば、そのための制度づくりも必要になる。飯塚氏は「60名程度だと、まだ全社員の名前と顔が一致する。これが100名を超えれば、適切な社内制度が必要になる。個人のがんばりから、組織で結果を出す会社に脱皮させていきたい」と抱負を語った。質的転換の時期だからこそ、多く の可能性が秘められているといえそうだ。

『灼熱の大地ラテンアメリカ』


「ランクル」の愛称で親しまれているクロスカントリー4WDモデル「トヨタ・ランドクルーザー」。その高い走破性と耐久性を買われ、世界中のラリーレイド大会で活躍している。「通常のスタジオカットでは車全体を見せるのが原則ですが、今回のテーマが躍動感だったので、足回りを中心に迫力ある絵にしたいと考えました。そのため、下から煽るような構図にして、泥や砂埃を全体に散らしました」(北川氏)。ロケーションや光源を自由に設定できるのがCGのメリット。実写とかわらないクオリティの静止画が低コストで制作可能になる中、新規事業に育てられればという。

  • 北川正憲氏
    (デザイン&エンジニアリング部リーダー)

『冒険の終着点』


これまでスタジオカットが中心だった同社で、異例の背景込みのCGとなる『灼熱の大地ラテンアメリカ』、『冒険の終着点』。クライアントから、役員応接室で掲示する目的で発注を受けたものだ。制作時に提示された要件は「トヨタ・ランドクルーザー」で「躍動感」を表現すること。この案件に4名が手を挙げ、最終的に北川氏と松永氏の作品が採用された。北川氏は「ダカール・ラリーに代表される、南米の悪路をワイルドに疾走している状況」。同じく松永氏は「ドライブの果てに到着した、見知らぬ山の頂き」をモチーフにCGを制作したと語った。「通常業務の合間をぬって、数ヶ月かけて作成しました。実質的な作業時間は50時間程度になります」(北川氏)。「ドライバーの気持ちやストーリーから考える必要があり、勉強になりました」(松永氏)。制作されたCGはA1サイズのパネルに印刷され、迫力十分。クライアントからも高い評価を受けており、すでに第二弾の依頼も舞い込んでいるそうだ。

  • 松永留依氏
    (デザイン&エンジニアリング部)

個性豊かな2018年度の新人紹介

2018年4月に入社し、デザイン&エンジニアリング部に配属された新人4名。左から本田和暉氏(HAL名古屋卒)、石黒 優氏(トライデントコンピュータ専門学校卒)、比嘉恭平氏(名古屋市立大学卒)、楊 鑫(ヨウ・シン)氏(東京デザイナー学院卒)だ。一番の自動車好きが本田氏で、スマートグループ主催のカート大会で優勝したほど。中国・重慶出身の楊氏は東京で勉強していたが、従兄弟と共に暮らすため就職先を名古屋に選んだ。石黒氏は地元で静止画CGができる会社として同社を応募。比嘉氏は大学でプロダクトデザインやCG・プログラミングなどを幅広く学んできた。4名は研修後、希望や適性を見て内装・メカ・外装チームに配属され、すでに実務に携わっている。今後、本人の希望があれば、ジョブローテーションや配置転換なども行われる予定だ。


左から本田和暉氏、石黒 優氏、比嘉恭平氏、楊 鑫(ヨウ・シン)氏

スマートエンジニア株式会社

  • 職種
    1.3DCGデザイナー
    2.2DCGデザイナー(フォトレタッチャー)
    3.コンポジター
    4.モデラー
    5.ディレクター(制作ディレクター/アートディレクター)
    6.プログラマー
    雇用形態
    正社員 ※入社後3ヶ月の試用期間あり(試用期間中、雇用条件の変更なし)
    勤務地
    愛知県名古屋市、愛知県豊田市(客先常駐)
    待遇
    [月給]
    中途:21万5,000円~55万円(実績値)
    新卒:19万円~21万円(実績値)
    ※中途採用の場合、前職、スキル、経験を考慮し決定
    賞与あり(年2回、初回日割り計算)/昇給制度あり/残業代全額支給/通勤交通費支給(上限あり。月/4万円)/社会保険完備/福利厚生
    [休日休暇]
    完全週休2日制(土・日曜日)/年末年始休暇/夏季休暇/GW休暇
    ※2016年度休日実績123日
    有休休暇/慶弔休暇/育児休暇
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    cgworld.jp/jobs/30208.html