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莫大なデータを日常的に扱うハイエンドゲーム映像制作の現場では、スペックはもちろん、堅牢でサポート体制の整ったPC環境が欠かせない。『FINAL FANTASY XV』、 NHKスペシャル『人類誕生』を手がけたスクウェア・エニックス・グループのLuminous Productions松尾祐樹氏に、今の時代に求められるマシン選びについて伺った。

INFORMATION

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高いスペックが要求される最先端ゲームの開発現場

CGWORLD(以下、CGW):松尾さんの所属と担当業務について教えてください。

松尾祐樹氏(以下、松尾):11年前にスクウェア・エニックスに入社し、第一制作部で『FINALFANTASY』シリーズ、『KINGDOM HEARTS』シリーズにキャラクターモデラーとして長年携わってきました。『FINAL FANTASY XV』ではシェーダ全般や料理のフォトグラメトリーなど、テクニカルな業務も担当しています。








  • 松尾祐樹氏
    3Dキャラクターアーティスト

CGW:現在のゲーム開発で求められるPCスペックはどのようなものでしょうか?

松尾:フォトリアル調のゲームは、リアルタイムCGながらどんどん映像に近づいているような感覚があります。ハード側が進化すると、今まで多くてもせいぜい5万ポリゴン程度だったのが一気に100万ポリゴンにジャンプアップするといった状況も出てくるので、メモリやGPUが重要です。また、Substance PainterやMARIなどGPUベースの3Dペイントツールを使用することが増え、グラフィックスボードも上位のものが求められます。これらのツールは複数同時に起動するため、待ち時間削減のためにもある程度ハイスペックなものは必要になりますね。

CGW:今回「Endeavor Pro5900」を導入した際に、最も変化したと思われた作業範囲はどの部分でしょうか?

松尾:Hairのシミュレーションが劇的に改善されました。私たちはキャラクターごとに10万本クラスの毛髪を使うのですが、従来のGeForceGTX 970マシンでは動作が重く、MayaやOrnatrixでのリアルタイムプレビューは不可能でした。しかし、今回からはグラフィックスボードがGeForce GTX 1080 Tiとなったことでレンダリングせずともビューポートで100%確認できるようになり、イテレーションが効率良く回せるようになりましたし、そもそも起動自体が難しかったMARIをはじめ各種ツールも軽快に動作するようになっています。8Kなど高解像度のテクスチャワークもすごく快適になりました。

安定した制作環境を求めて

CGW:Luminous ProductionsではEndeavorシリーズをご使用とのことですが、スペック以外の理由があれば教えてください。

松尾:一番大きな理由は安定稼働できていること、もっと言えば「壊れない」ことです。スタッフの中には、裏でレンダリングなど別の作業が走っていたり、中断した作業内容を残したいなどの理由から、毎日シャットダウンをしない運用の人も多いのですが、こうして四六時中動いていてもうちでは動作が不安定になることはありません。数年にわたるプロジェクトの中でも故障したケースは1人いるかどうかのレベルですし、いざトラブルが発生したとしても、エプソンブランドは国内各地にサービス拠点があるため訪問保守などのサポートが非常にスピーディなのが良いですね。ほかにもフロントベイによるHDD換装のしやすさや、細かいところだと筐体の取っ手による可搬性の高さなど、特にわれわれのような法人で利用する際のメリットは多いと感じています。

CGW:キャラクターデザイン以外のアーティストも同じようにエプソンのPCを使用しているのでしょうか。また、実際に使用された感想はいかがですか?

松尾:Luminous Productionsでは2機種をベースとしており、それに加えてハイスペックが求められる場合は適宜Endeavorシリーズをカスタムして使っています。基本構成は同じですが、例えばアーティストだけでなく描画まわりを担当するプログラマーも同様にハイスペックなものが求められますし、エフェクトも表現力を向上させるために、GPUパーティクルなどの検証を行うと、さらに高いスペックを求められる場合があります。キャラクターデザインではツールを多重起動するのが基本スタイルですが、例えば実機・Maya・ZBrush・Substance Painter・Photoshopなどを同時に起動した状態でも、まったく問題なく快適に作業できています。ニーズに合わせたカスタムの幅広さと、負荷の高い運用でもトラブルのない堅牢性がEndeavorシリーズの利点だと思っています。

今回導入されたEndeavor Pro5900と2013年版のスペック比較

松尾氏が実際に使用した新旧PCのスペック表は図の通り。CPUはCore i7-4770Kから現行のCore i7-8700Kに変更されている。両者の最も大きなちがいはグラフィックスボードで、GeForce GTX 1080 Tiに変更されたことにより、各種DCCツールのリアルタイムプレビューの描画速度が大幅に向上。また、メモリがDDR4 SDRAM 64GBとなったことで余裕をもってツールを複数同時起動することが可能となっており、作業スピードの向上に大きく貢献している。

フロントアクセスベイとキャリングハンドルで取り回しもラクラク

Endeavor Pro5900はストレージの交換・増設が容易なフロントアクセスを採用している。従来はPCの筐体を開けてストレージの換装を行なっていたが、Endeavor Pro5900では前面から交換が可能なため、専門知識が不要で手間も少ないのがポイント。Luminous Productionsでは原則RAID1での運用が主となるため万が一トラブルが発生した場合も、フロントアクセスによって早急に処置が可能となっている。また、筐体の上部に取っ手(キャリングハンドル)が付属しており、可搬性に優れるのも大きなメリットだ。プロジェクト終了後の配置換えに伴う席の移動などが頻繁に行われるLuminous Productionsでは、PCを持ち運ぶ際に非常に重宝するという。

優れた安定性と充実した保守体制

Endeavorシリーズは標準で3年間部品保証が付いているが、それとは別に訪問修理が1~6年単位で選択可能となり、トラブル時も即時的に来社対応をしてくれる。保守サービスは定額のため、導入前から運用年数に照らし合わせた保守コストが想定可能な点もありがたい。

まとめ

ハードウェアの高性能化、開発タイトルのマルチプラットフォーム化に伴う各種アセットの高解像度化によって、ゲーム開発の現場では今後さらに大容量データを高速に取り扱う必要がある。多岐にわたる職種に適合するカスタマイズの多様さと納品までのスピード感、導入後の拡張性、管理のしやすさと確実なサポート体制を兼ね揃えたエプソンPCは、クリエイティブワークだけに集中できる環境づくりの根幹として大きな期待を集めている。

[問い合わせ先]

エプソンダイレクト株式会社
TEL:0120-545-101
https://shop.epson.jp/pc/




TEXT_神山大輝(NINE GATES STUDIO)
PHOTO_弘田 充