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3DCG分野は制作に用いるPCの処理速度が実作業のスピードと密接に関わっており、昨今は作品規模の拡大化と併せて要求スペックがさらに高まっている。
今回はアニメーション業務を中心として3DCG制作全般を手がける神央薬品がマウスコンピューターを導入した理由と、CPUや搭載SSD、メモリなど全体の構成のねらいを聞いた。

アニメーション業務に必要なPCスペックー鍵を握るのは
CPUとM.2 SSD

近年の3DCG制作の現場では、肥大化するデータ容量やシミュレーションの複雑化を要因として、作業スピードがPCスペックに大きく依存するかたちとなっている。


  • ノブタコウイチ氏(代表取締役社長)

今回はアニメーション業務を中心に3DCG制作全般を手がける神央薬品代表ノブタコウイチ氏、プロダクションマネージャー山﨑遼氏、アニメーター山下祐太氏の3名に、近年導入された最新のマウスコンピューターのパソコンについて、現場でのリアルな使用感を聞いた。


  • 山下祐太氏(CGアニメーター)

同社が手がける作品は、一度に登場するフル3DCGモデルのキャラクター数が多いだけでなく、リッチな動的表現を行うための複雑な仕組みのリグが用いられるケースが多く、全体的に"重い"と感じる状況が多いという。アニメーション作業はBG、キャラ、プロップ等の各アセットが1つのシーンに入る最初のタイミングであることが多く、特にシーンが重くなりがちだ。


  • 山﨑 遼氏(プロダクションマネージャー)

ノブタ氏はこれまでも40~50万円のレンジでPCを購入しており、マウスコンピューター導入以前はXeonデュアルソケット、QuadroK1200、メモリ16GBのPCを活用していた。「今までもコストは割いている意識はあり、正直金額に対してパフォーマンスが大きく上がらなくても、"それはそういうもの"だと思っていました」(ノブタ氏)。そんな中、新たに25台導入されたPCはインテル Core i9-9900X(10コア・20スレッド)、メモリ32GB、NVIDIA GeForce RTX2080、512GB NVMe SSD+1TB HDDというスペックで前機種と大きく異なるのはCPU性能とSSDの2点となる。

DAIV-DGX760H1-M2S2 SPEC

  • OS
  • Windows 10 Pro
  • CPU
  • インテル Core i9-9900X プロセッサー (10コア / 20スレッド 3.50GHz / TB時最大4.50GHz)
  • GPU
  • NVIDIA GeForce RTX 2080(8GB)
  • メモリ
  • 32GB
  • ストレージ
  • M.2 SSD 512GB NVM Express SSD 1TB HDD
  • 電源
  • 1200W

優れたコストパフォーマンスながら、
リアルタイムプレビューやレンダリング速度が大幅に向上

POINT 01
10コア最新の第9世代インテル Core i9シリーズ搭載、レンダリングスピードは2倍以上に

『ReVdol!』©2019 Happy Elements Asia Pacific Co., Ltd.

クロスシミュレーションやヘアシミュレーションは特に負荷の大きい処理だが、3年前のXeonデュアルソケットのマシンと比較すると現在のインテル Core i9-9900X 搭載のマシンは2倍以上のスピードでレンダリングが完了するようになったという。 シミュレーションはトライアンドエラーの多い工程でもあるため、単純に2倍イテレーションを回すことができるようになり、クオリティアップに直結している。

POINT 02
NVMe SSDによってシーン読み込み速度が3倍に向上、複数キャラクターも難なく表示

『ReVdol!』©2019 Happy Elements Asia Pacific Co., Ltd.

キャラクターが複数体いる作業シーンは、これまでは展開するだけで24分程度掛かっていたが、現在は8分まで短縮されている。また、リグを動かす、タイムスライダーを移動する等の作業を行う際、従来はキャラクター1体だけを表示する、セカンダリ類を表示しないなどの工夫をしていたが、現在は負荷に気を遣わずに作業をすることが可能になっているという。特にフェイシャルを付ける際は、目線を送る相手が表示されている方が作業がやりやすいため、スムーズに複数キャラクターが表示できるメリットは大きい。

「アニメーターはできるだけプレイブラストを挟まず、Mayaのみのプレビューで作業を完結できるのが理想です。そのため、GPUをGeForce RTX 2080に変更したことの恩恵はとても大きかったです。ですが、やはり長尺のプレイブラストやめり込み確認のためのレンダリングを行うシーンは業務上必ず発生します。CPUのコア数アップの恩恵でレンダリングスピードが上がったことは、こうした場面でもかなりの効率化につながっています」(山下氏)。

また、クロック数の増加については、重いシーンにおける動作の快適さだけでなく、シーンの立ち上げやレンダリングスピード自体にも大きく関わっているため、実作業者にとってCPUは最も重視すべき点だと山下氏は指摘する。また、今回はストレージのSSD化による恩恵も大きく、従来はロードに10分以上を要していた重いシーンでも数分で起ち上がるようになっている。もちろんPC起動時間も短縮されている。

山﨑氏によれば、マウスコンピューターに決めた理由はコストパフォーマンスとサポート体制による ところが大きいという。サポートも自社内で24時間体制となっていることから信頼性が高い。3年間の保守サポートは故障がなかったため使用していないとのことだが、これもマシンの耐久面を物語るエピソードと言えるだろう。

「PCはもちろん、当社では椅子もそうですが、毎日使うものにはコストをかけるべきです。仮にPC1台が40万円だとしても4年運用すると考えれば1年で10万円、これを日割りにしたら微差です。日々のストレスの軽減の方がよほど重要です」(ノブタ氏)。

中長期的に見れば、実作業者にとって最適なPC環境を用意することは大きなリターンとなるはずだ。

問い合わせ先

株式会社マウスコンピューター
TEL(法人):03-6739-3808(平日:9~18時、土日祝:9~20時)
TEL(個人):03-6833-1010(9時~20時)
www.mouse-jp.co.jp/creator/





TEXT _神山大輝(NINE GATES STUDIO)、PHOTO _島田建二