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Adobe After Effectsは定番の映像編集&合成ソフトだが、それに適したPC選びは、初心者にとって悩みどころだ。そこで今回は映像制作の入門書 『After Effects FIRST LEVEL:ゼロからはじめる映像制作基礎テクニック』などAfter Effectsの入門書なども手がける佐藤智幸氏と「パソコン工房」ブランドで知られるユニットコムに、最適なPCを提案してもらった。


TEXT _近藤寿成(スプール)

▲パソコン工房 CG・映像制作者向けブランド「CG・MOVIE GARAGE」販売サイト。本企画で佐藤智幸が監修したモーショングラフィックス・VFX対応PCが紹介されている。各ラインナップともに、目的に合わせて余分な構成は省き高いコストパフォーマンスを実現している。今後さらなるラインナップが登場予定だ >>>製品紹介ページはこちら

第10世代のインテル Core i5は6コア/12スレッドと、実力十分!

佐藤智幸氏(以下、佐藤):今回は、映像編集の初心者を対象とした「エントリーモデル」と、プロが利用したいと思える超高性能な「プロモデル」を考えました。エントリーモデルで重視したのはコストパフォーマンス。学生でも購入できる低価格ながらも、After Effectsを十分に活用できる構成を目指しました。プロモデルは、自分が買い替えることをコンセプトに置き、After Effectsだけでなく3DCGなどにも対応できるハイレベルでのバランスの良さを求めました。


  • 佐藤智幸 氏


    VFXディレクター/デザイナー。TV局や某CGプロダクションでの活動を経てフリーランスヘ。映画やドラマのVFX、LIVE映像、CDのアートワークなどを手がけるほか、クリーク・アンド・リバー社との協業で後進の育成にも取り組んでいる。
    tomoyuki-sato.themedia.jp/

パソコン工房スタッフ:その要望に基づき、エントリーモデルはCPUに8コア16スレッドのCorei7-10700、GPUにGeForce GTX 1650 Super、そして32GBのメモリなどを搭載し、12万円を切る価格を実現しました。プロモデルは、ハイエンドクラスの最新パーツを念頭に置いて全体を構成。CPUはコア数とクロック数のバランスを重視してCore i9-10900Xを選択したほか、GPUにはGeForce RTX 2080 Superを搭載し、あらゆるシーンで快適に動作するはずです。

佐藤:After EffectsにはGPU対応のプラグインがあるほか、GPU対応のレンダラも増えているので、エントリーモデルといえども最低限のGPUは必須です。一方プロモデルは、かなり優秀なGPUとなるので、作業効率の大幅な向上が期待できます。
また、エントリーモデルBは初心者向けながらも8コアのCPUなので、これならAfter Effectsだけでなく、BlenderやAfter Effectsに付属するCinema 4D LiteでのCG制作にも十分対応できるでしょう。

パソコン工房スタッフ:ストレージは、エントリーモデルで500GBのSSDを採用。プロモデルでは、OS用、キャッシュ用、作業用として3台の500GBSSDを搭載しました。この構成には「現場を知るプロならでは」と感心しました。

佐藤:自分は実作業に入る前の段階で、完成形の画を8割程度まで頭の中でつくってしまいます。そのため、ビジュアルに落とし込む実作業の段階では、極力手を止める時間をつくりたくないのです。もちろん、他のパーツも作業効率には影響しますが、そういった考えからSSDの3台構成は自分なりのこだわりです。少なくとも、SSDの採用はこれからの時代において必須となるでしょう。

パソコン工房スタッフ:実際に使った感想は?

佐藤:2年前に35万円でハイエンド仕様のノートPCを購入したのですが、今回の検証において両モデルは、そのノートPCの性能をはるかに凌駕しました。まさに驚きの結果で、「もう買い替えるしかない」というのが本音です(笑)。特に、エントリーモデルは想像以上だったので、After Effects限定で利用するのであれば、CPUとメモリを1ランク落としても十分いけると感じました。

パソコン工房スタッフ:それなら、エントリーモデルのCPUを6コア12スレッドのCorei5-10400に、メモリを16GBに変更することで、10万円を切る価格で構成することが可能になります。

佐藤::10万円を切るモデルでAfter Effectsを利用できるというのは、かなり魅力的です。初心者はまずエントリーモデルを使い倒し、性能的に満足できなくなったらプロモデルなどに買い替えるといいでしょう。満足できないということは、それだけの「技術力が身についた」という証ですから。

POINT1:After Effectsに対応できるエントリーモデルとハイエンド仕様で構成されたプロモデル



エントリーモデルはモデルBが当初に考えた構成で、モデルAが後から追加されたものになります。また、AとBのちがいはCPUとメモリのみで、あとは全て共通です。After Effectsの必要システム構成では、メモリが「16GB以上(32GBを推奨)」となっているので、モデルAはAfter Effects限定であれば非常にコスパに優れた構成といえるでしょう。一方で、より幅広い動画制作にチャレンジしたいと考えているのであれば、CPUが8コアあり、メモリも推奨の32GBを搭載するモデルBがお勧めです。

プロモデルは、すべてのパーツがほぼハイエンド仕様となっており、メモリも64GBと申し分ない大容量です。特に、CPUは10コア20スレッドになっているので、After Effectsであれば複数起動で同時にレンダリングする際にはとても頼もしい存在になってくれることでしょう。もちろん、マルチコアに対応したAfter Effects以外のソフトでも、十二分に威力を発揮してくれることはまちがいありません。また、プロモデルではケースがエントリーモデルのミニタワーに対してミドルタワーを採用しているほか、電源も800Wに強化されています。そのため、携わる仕事に応じたさらなるカスタマイズにも、しっかり対応できる構成になっています。(佐藤氏)

※価格および各パーツのスペックは2020年9月時点の情報です。予告なく変更される場合があります。
www.pc-koubou.jp/cmg/

POINT2:エントリーモデルBとプロモデルのパフォーマンス検証

今回の検証は、エントリーモデルBとプロモデル、佐藤氏が2年前に購入したハイエンド仕様のノートPC(CPU:Intel Core i7-7700HQ/メモリ:24GB/GPU:GeForce GTX1080 with Max-Q Design)の3台で実施。3つの動画素材を用意し、After Effectsによる5つの処理時間を比較した。1つ目の動画(10秒/フルHD/16bit/300fps)では、GPU対応プラグイン「Optical Flares」を使ってGPUがONとOFFの2パターンの処理時間を、2つ目の動画(1秒/フルHD/16bit/24fps)では、グリーンバック合成の処理時間を計測。11のエフェクトを適用した3つ目の動画(20秒/フルHD/16bit/600fps)では、プレビューとレンダリングに要した時間を計った。

その結果、プロモデルだけでなくエントリーモデルBも、全てでノートPCを上回った。また、Optical FlaresのGPU ONではノートPCとの差が8秒と小さかったが、佐藤氏は「今回は1エフェクトでの比較でしたが、実務では複数のエフェクトを使うのが当たり前。また、Red GiantやSapphireなどでもGPUが利用可能なので、その点を踏まえればより大きな効果を生むでしょう」と分析。さらに、プレビューやレンダリングでは半分近い時間に短縮されたことから、「手を止める時間を作らない、というニーズを見事に実現しています」と評価した。

なお、検証にはAfter EffectsとCINEMA 4Dを用いて制作された佐藤氏の作品『-WE ARE THE JUSTICE-』【上】、『After Effects NEXT LEVEL : 豊富な作例で学ぶ映像制作プロテクニック』の映像サンプル【下】が用いられた。

【検証01:Optical Flares 】



【検証02:グリーンバック合成】



【検証03:プレビューとレンダリング】



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