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2012年に設立されたインテグラル・ヴィジョン・グラフィックス(以下、IVG)は、ハイエンドゲームCGの制作やミュージックビデオ、TVCM、舞台映像演出、プロジェクションマッピングなど、さまざまな案件に取り組むCGプロダクション。現在、同社は第2次創業期を迎え、『変革』と『挑戦』をテーマに、若手を牽引してくれるディレクターとディレクター候補のデザイナーを募集している。その背景や豊かな教育体制、そして展望についてうかがった。
TEXT _日詰明嘉 PHOTO_弘田 充
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cgworld.jp/jobs/30125.html
募集職種
①ディレクター候補 ★急募
②プロデューサー候補(営業) ★急募
③3DCGモデラ―
④3DCGアニメーター
⑤テクニカルアーティスト/リガ―
⑥【新卒】3DCGモデラ―
全部できるのが当たり前じゃない
個人のスキルに合わせたキャリアを提案
岩肌から巨大な源頼朝が現れ歩き回るプロジェクションマッピング『頼朝の窟~The Cave of Yoritomo』。これは頼朝ゆかりの神奈川県湯河原町で行なわれた、多彩な技術を持ったデジタルアーティストたちが共演するイベントの一幕だ。本プロジェクトでは立体音響を使用し、音とマッピングが融合した演出により業界内で注目を集めた。
その企画演出を務めたのがIVGの創業者にして代表を務める馬場隆之氏だ。馬場氏がもともとVJから映像制作を仕事にしてきたこともあり、同社では表現方法として3DCGだけに固執せずに、常に新しく面白い映像演出を目指しているプロダクションである。
現在はハイエンドなコンシューマゲームをメインに長期的で大規模なクライアントワークに携わっているIVG。前述したプロジェクションマッピングやインタラクティブコンテンツなどの案件にも積極的に取り組みたいが、ディレクターが不足しているため、お断りせざるを得ないのが現状だという。
創業メンバーでディレクターの高橋純平氏は、CG業界におけるスキルのニーズ変化に合わせたディレクター育成が必要だと話す。「当社は10数年前にフリーランスのゼネラリストとして現場で活動していた人が集まって法人化した組織だったこともあり、"CG屋は全部できて当たり前"という価値観が根付いていました。そのため、ゼネラリストとして活躍することを新しく入ってくるスタッフにも求めていました。現在は当時よりも技術が細分化し、求められるクオリティは日に日に上がっています。全ての分野でお客様に満足いただけるクオリティを出せるスキルを身に付けることは、当時のそれとはまったく別次元の難易度になっています」(高橋氏)。
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高橋純平氏
インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス
CGディレクター
そこでIVGではCGデザイナーに対して、無理にゼネラリストを目指させるのではなく、モデリング・アニメーションなど各人がやりたいこと・得意なことを軸にスキルセットを伸ばしていく方針に切り替えた。そのため、CGディレクターもモデリングやアニメーションなどそれぞれが得意とする分野の案件を中心に実績を積み上げることが可能になった。同社ではもともと案件のリードをとれるスタッフを中心にした組織づくりを目指し、3~4年目のデザイナーを積極的にディレクターへ育てていく体制をとっていたこともあり、現在ディレクターとして活躍する2名も社内でデザイナーとして経験を積んだのち、ディレクターへとキャリアアップした。
モデリングディレクターを務める山本浩彰氏はデザイナーとして4年間のキャリアを経た後、現職に。現在もデザイン作業と並行してディレクションを行なっている。「現在はコンシューマゲーム案件で、モデリングに必要な要素をすべて担当しています。オーダーの幅が広いので、デザインの要素を含めてこちらから比較的自由に提案することができます。ディレクターになるとクライアントワークでも自分の仕事にでき、今まで以上に前のめりな姿勢で作品に携われるのが楽しいですね」と、ディレクターとしての仕事のやり甲斐を教えてくれた。
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山本浩彰氏
インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス
CGディレクター
高橋氏は「以前はゼネラリスト的な働きをしていましたが、現在はアニメーションやセットアップを担当しています。自分も3~4年間デザイナーを経験してディレクターになりました。当時はまだデザイナーでいたいという思いもあったのですが、実際になってみるとできることの規模が大きくなりましたし、担当パートに集中して細かい部分にこだわっていたデザイナーのときと比べて視野が広がり、全体のバランスを見ながらまとめ上げることの面白さに気づきました」と実感を語る。高橋氏・山本氏の仕事はクライアントからも評価が高い。高橋氏の得意とするトランジション系の案件では指名で依頼がくるほどだ。また、山本氏がスポットで担当したコンシューマ案件は成果物が好評で、継続した依頼につながり、それが同社のリアルタイム案件の大きなステップになったという。
ディレクターに必要な能力として「クライアントの要望を深く汲み取ること」を挙げたのは山本氏。師匠にあたるディレクターから教わったことを伝えてくれた。「クライアントが持っているのは何かを形にしたいという抽象的なオーダーで、代わりに具現化するのが僕らの仕事なんです。師匠はあれこれ指示してくれるタイプではありませんでしたので、ツールの選定をはじめ自分自身で調べて解決策を見つける力がつきました。こうしたゼロからの経験を積める環境は大きな会社にはない良さだと思います」と話す。
一緒に働きたい人物像について、2人は以下のように教えてくれた。 「技術的な面でいうと、現在はゲーム案件が多いのでリアルタイムの技術やプロシージャル、そして3Dスキャンに興味がある人。マインド的には提案力があって、技術探求に能動的な人が望ましいですね」(山本氏)。「少人数のチームならではの裁量の大きさを楽しめる人がいいですね。やれることが多い状況で自ら主体的に進めていくことができる人に来てほしいです」(高橋氏)。
インターンから社外セミナーまで
全社員のスキルアップを目指す豊富な教育体制
IVGのスタッフのキャリアはさまざまだ。山本氏は大学卒業後、一度は警察学校に進学するも、夢を追い、CGの専門学校に入学しなおした。そこで講師をしていたIVG代表の馬場氏にスカウトされて入社。高橋氏は大学時代、友人の影響でCGに興味を持ち、大学卒業後にCGの専門学校に入り、馬場氏と出会った。モデリングを担当するデザイナーの金村 沙耶氏(3年目)は、美術大学で油絵を学んでいたが、キャンバスに囚われない表現を求めてCGの世界に。山田 麗氏(1年目)は、アドバルーンの原型制作からデジタル表現に転向し、専門学校に通いつつインターンを経て入社したという。
IVGはスキルアップのため、社内全体の教育にも力を入れている。若いスタッフをはじめ、社員ひとりひとりに向き合って個人にあわせた案件やキャリアプランを提示しているという。ディレクター候補として山本氏のもとで経験を積んでいる金村氏は、「『興味があるならやってみる?』と、代表からも直接仕事の相談を受けることもあるので、モーショングラフィックスやライティングの演出、短い2Dアニメの絵コンテ・原画まで、何でもチャレンジしています。ひとつひとつの仕事にこだわれますし、社外から指名があったことも伝えていただけるので、モチベーション高く仕事をさせていただいています」と語る。
今年入社したばかりの山田氏は「できることはどんなことでも取り組むようにしています。社内の方を見ていると段取りがしっかりされていて、最短距離でゴールに向かう仕事への取り組み方はとても勉強になります。まだまだ新たに覚えることは多いですが、それらを会得したときに達成感を覚えるので、それが仕事のモチベーションになっています」とこれからへの意気込みを示した。
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山田 麗氏
インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス
CGデザイナー
山田氏が新人研修で行なった、Unreal Engine 4を使ってモデリングをする課題はリアルタイムの仕事に向けた実践的な取り組みだ。背景から動物までさまざまなテーマの課題が与えられ、リファレンス写真とともに提出する。
Unreal Engine 4を使ったモデリング課題作品。「最もモチベーションが上がる背景を作る」という課題に対して山田氏は吉祥寺のハモニカ横丁を制作。「ゲームなどで実際に歩くことを意識してました。全体が暗いので、看板は書体でかわいさを出して先に進んでも大丈夫だと思ってもらえるといいなと思って制作しました」(山田氏)
金村氏がZbrushで制作した研修作品「イグアナ」。リファレンスのため動物園に写真を撮りに行くことから制作がスタートしたという。
同社ではインターンシップも積極的に行なっている。参加者によって期間はまちまちだが、山田氏は約6ヶ月間にわたり、リモートで課題提出・添削を繰り返し行なったという。1ヶ月ほどの短期間から6ヶ月に渡る長期間まで、参加者と相談の上インターンシップのプランを決定しているそうだ。
社内のインターン出身者、北岡大樹氏によるビッグベン(ウェストミンスター宮殿付属時計台)は、「Unreal Engine」ランチャーの「今週の1枚」に選ばれた。
また希望する全社員を対象に、隔週土曜日に社外有識者を招いて行なうハンズオンのセミナーも実施している。内容は背景モデル制作やリギングなど実践的な内容で、課題提出もあるため、スキルアップが見込まれる。SV級の講師の授業を無料で受けられるということで、複数のコースを受講するデザイナーもいるとのこと。
このほか、「私の仕事術」というプレゼンの機会も隔週で行なわれている。これは現在の自分の仕事や成果物における自身のこだわりや、苦労した点などを紹介し技術を社内共有するというもの。こうした形式のフィードバックによって、各自当事者としての気づきを誘発する。また、"人に伝える"ということ自体の勉強にもなるという。 「気づきを得る機会を定期的に作るようにしています。一方的に技術だけを教えるのは、その瞬間は楽ですし、当座はしのげます。ですが、自分で感じ、考えて、よりよいものを作る姿勢を身に着けてほしいので、他の人がどう考えて仕事をしているかを知ってもらうことや、自身でやってみるプロセスが生まれる取り組みを心がけています」(藤川 鑑氏)。結果、IVGには"ディレクターとデザイナーの距離がとても近い"社風が生まれている。
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藤川 鑑氏
インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス
シニアマネージャー
今後の会社の目標と指針について、藤川氏は次のように教えてくれた。 「リアルタイムの知見を深めたいのもあり、当面はゲーム案件に力を入れていきます。また、長年イベント演出などをやってきた弊社としては、eスポーツなどのリアルタイムコンテンツを用いたイベントにとても魅力を感じています。コンテンツづくりだけでなく、イベント自体を盛り上げる演出や映像制作も行なっていきたいと考えています。 われわれの強みとする演出を活かした制作や新しい表現にどんどん挑戦していきたいです」。
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④3DCGアニメーター
⑤テクニカルアーティスト/リガ―
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