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ノートPCの強みは、もち運ぶことで場所にとらわれず制作活動を続けられる点にある。特に個人のゲームクリエイターであれば、試遊やプレゼンで実機を誰かに見せる場面も出てくるはずだ。日本HPのモバイルワークステーション「HP ZBook Create G7 Laptop PC」(以下、ZBook Create G7)は、ノートPCでありながら、開発のメインマシンとして通用する高性能なクリエイター向けPCである。アドベンチャーゲーム『黄昏ニ眠ル街』を個人で開発中のnocras氏に、その性能を検証いただいた。
TEXT_安田俊亮 / Syunsuke Yasuda
EDIT_山田桃子 / Momoko Yamada
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota
『黄昏ニ眠ル街』
東洋ファンタジー世界を自由に探索することができるアドベンチャーゲーム
store.steampowered.com/app/1015890/_/
UEもZBrushも作業に圧倒的速度! 『黄昏ニ眠ル街』開発シーンで検証
もともとゲーム会社で3Dデザイナーとして活動し、現在フリーランスで活動しているnocras氏。イラスト制作や3DCG制作を行う一方で、まったく新しい取り組みとして、Unreal Engine 4を使用してアドベンチャーゲーム『黄昏ニ眠ル街』を開発している。
▲『黄昏ニ眠ル街』より
今回nocras氏が検証したのは、「ZBook Create G7 パフォーマンスモデル」だ。CPUはCore i7 10850H、GPUはGeForce RTX 2070 Max-Q Design 8GBを搭載したハイスペックモデルとなっている。比較対象としたのは、nocras氏の現行機であるCPUにCore i7 6700、GPUにGeForce GTX 970 4GBを搭載したデスクトップマシン。「現行機は5年前に購入して、作業には問題ないのでまだまだ現役で使えると思っていました。でも実際に検証を進めてみると、予想以上にZBook Create G7に圧倒的な差を付けられました」と驚く検証結果にとなったという。
■スペック比較
現行機 BTOデスクトップ(2016年版)
- OS
- Windows10 Home
- CPU
- Core i7 6700
- GPU
- GeForce GTX 970 4GB
- メモリ
- 32GB
検証機 HP ZBook Create G7 Laptop PC パフォーマンスモデル
- OS
- Windows 10 Pro
- CPU
- Core i7 10850H
- GPU
- GeForce RTX 2070 Max-Q Design 8GB
- メモリ
- 32GB
■スコア比較
CPU
- 現行機
- Core i7 6700e
- 8116
- 検証機
- Core i7 10850H
- 13315
GPU
- 現行機
- GeForce GTX 970
- 12000
- 検証機
- GeForce RTX 2070 Max-Q Design
- 20703
■検証1 ZBrushでの作業
ZBrushは主にキャラクターをつくる際に用いており、主人公のユクモの素体は350万ポリゴンで作成されている。ゲーム用のデータはZリメッシャーを利用して1.3万ポリゴンまで減らすのだが、この計算が現行機では25秒、ZBook Create G7では6秒で完了した。
Zリメッシャー
目標ポリゴン5、350万→1.3万
- 現行機
- 25秒
- 検証機
- 6秒
またPBR(フィジカルベースドレンダリング)を行なっても、現行機は10秒かかるところ、ZBook Create G7は7秒で反映される。解像度の出力はZBook Create G7が4K、現行機がフルHDとなっているので、性能差は歴然だ。もちろん4K解像度でも、ZBook Create G7では作業上必須の動きの滑らかさがもちろん確保されている。
PBR
- 現行機
- 10秒
- 検証機
- 7秒
■検証2 UE4での作業
では、UE4ではどうだろうか。『黄昏ニ眠ル街』ではゲーム全体で背景アセットが600から1,000ほどの種類があるが、特にZBook Create G7の実力を感じたのはライティングビルドだ。背景の配置を少しでもズラすだけで焼き付けはすぐに崩れてしまうため、作業の区切りのたびに計算し直す必要がある。実測値では、3,000ほどのアクタが配置されているシーンで現行機が13分11秒かかっていたところ、ZBook Create G7は8分23秒で完了できた。「約5分の短縮ですが、マップが何十個もあるのでこの5分が大きいのです。5分がいくつも積み重なって、そのまま作業時間に跳ね返ってきます。そう考えると、決して見逃せない数字です」。
ライティングビルド
3,000程のアクタが配置されているシーンのライティングビルド
- 現行機
- 13分11秒
- 検証機
- 8分23秒
時間の短縮という点では、プロジェクトファイルのコピーや読み込み速度にも効果がある。現在開発中のプロジェクトファイルは合計で40GBほどになっており、UE4のアップデートが入るたびにファイルをコピーする必要がある。またシーンから別のシーンにデータをコピーするため、シーンを開き直すことが頻繁にある。「ZBook Create G7のSSDはより転送速度の速いM.2規格のSSDが搭載されていて、コピーや読み込みの速度は作業のストレスが軽減されるほど効果を感じました。何万アセットを読み込むような場合は、より効果が大きくなっていくと思います」。
なおゲームを最高画質に設定した場合、現行機ではフルHD解像度で平均80FPS、ZBook Create G7は4K解像度で平均90FPSでプレイできる。テストプレイする上では、4K解像度で作業を進めることの重要さに改めて気付いたという。「普段はフルHD環境で開発やテストプレイをしているのですが、4K解像度で改めて画面を見てみると、画面の細かい部分が気になってくるんです。テレビ撮影の解像度が上がって、俳優さんが肌の状態を気にするようになったのと一緒ですね(笑)。今では4K解像度環境でプレイされる方も多くいらっしゃるので、環境を上に合わせていくことの大切さが理解できました」。
ゲームプレイ
『黄昏ニ眠ル街』最高画質でのゲームプレイ
▲ゲーム中のプレイ画面
- 現行機
- 平均80FPS フルHD
- 検証機
- 平均90FPS 4K
開発マシンがそのまま試遊機にモバイルの利便性が"万能感"に繋がる
「ZBook Create G7はそのままで、高性能のデスクトップPCかそれ以上のパフォーマンスを発揮してくれます」とnocras氏は話す。加えて、このハイパフォーマンス性はノートPCの「もち運べる」という利点をさらに活かすことになると続ける。
「ゲームをつくるようになって感じるのは、プレゼンの大切さです。イラストなどはタブレットで見せるだけでOKでしたが、ゲームとなると映像や言葉だけでは伝わらない部分があります。やはり、実機プレイですね。その点、ZBook Create G7があれば制作中のものをそのまま見せられますし、その場でプレイもしてもらえます。プレゼンは段違いにしやすくなると思います」。
またゲームショウなどで試遊版を出展する際もZBook Create G7でカバーできる。「今までは物理的な制限から試遊台を設置できず、やむなく映像をながすだけに留めたこともありました」。しかし、約1.9kgと驚くほど軽いZBook Create G7が1台あれば、どこへでも運び込んで出展し、試遊のフィードバックを直接聞ける。
「正直、クリエイター向けPC=デスクトップPCだと思いこんでいるところがありました。ZBook Create G7はノートPCでありながら十二分の性能がありますし、開発のメインマシンとしても試遊機としても使えます。デザインもスマートで、手軽なのにハイスペックといろいろ兼ね備えているところが頼もしいですね」。
高速化の積み重ねはそのまま試行回数の増加=作品のクオリティ向上に直結し、モバイルの利便さは周囲との重要なコミニュケーションを手助けしてくれる。「ゲームを開発していれば、モバイル機が欲しいなと思う場面がいずれ出てくるはずです。Zbook Createはあらゆる面とメリットを併せもっているので、これからクリエイター向けPCを買おうと考えている人、フットワークの軽い個人クリエイターには特にオススメではないでしょうか」。大は小を兼ねると言うが、Zbook Createは"兼ね備えている"点でその通りの意味になっている。ハイスペックさを伴い、万能さを備えたZbook Createに注目だ。
製品情報
-
HP ZBook Create G7 Laptop PC
パフォーマンスモデル
OS:Windows 10 Pro(64bit)
CPU:Core i7-10850H プロセッサー
(2.70GHz - 5.1GHz、コア数6/スレッド12、キャッシュ 12MB)
メモリ:32GB 2933MHz DDR4 メモリ
GPU:UHDグラフィックスおよびNVIDIA GeForce RTX 2070 with Max-Q Design(8GB GDDR6)
価格:298,000円(税抜)~
※カスタマイズ可
jp.ext.hp.com/immersive/zbook_create_g7/