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コロナ禍でアニメ制作の現場も多くの変化を迫られている。その1つが、在宅作業に伴うツールのデジタル化だ。アニメ制作会社として『ソードアート・オンライン』シリーズ『うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE』シリーズなど数多くの作品を手がけるA-1 Picturesでは、作画スタッフに液晶タブレットやPCの支援を行ない、このコロナ禍で一気に作画のデジタル化を進めたという。そんなA-1 Picturesで作画監督として活躍する竹内由香里氏に、プロユースの液晶タブレットXP-PEN「Artist Pro 16TP(4K)」の使い心地を、アニメ制作のプロの視点から検証してもらった。

アニメーターをはじめて3年で作画監督に

「新しい機材があるなら試してみたい」と、常にアンテナを立てているようすを話してくれたのはA-1 Pictures所属のアニメーター・竹内由香里さん。動画担当としてアニメ業界に入ってから、わずか3年で『BLEACH』の作画監督をまかされるようになり、順調にステップアップを重ね、『ヒプノシスマイク Division Rap Battle "Rhyme Anima"』の総作画監督や、『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズほか、多くの作品で10年以上も作画監督を続け、『NORN9 ノルン+ノネット』ではキャラクターデザインと総作画監督を務めてきた。

「子供の頃に『スレイヤーズ』を観て、マンガ家かアニメーターになろうと思いました。業界に入ってはじめて動画を描いた作品は『とっとこハム太郎』 でした。仕事中はひたすら鉛筆を動かし続け、家に帰ってもずっと絵を描いて、また上手い方の原画や修正を参考に学びつつ、本当にずっと描き続けていました。」と、振り返る。

競争が厳しいアニメーターの世界。ここまで続けられた秘訣とモチベーションについて聞くと、こう答えてくれた。「一番の理由は子供の頃に『絵が上手いね』と褒められたからですね(笑)。そこから、もっと上手くなりたいという一心で続けてきました。この業界は絵の上手い方が本当に大勢いて、そうした方が身近にいて刺激を受けてひたすら描いてきました。描いた枚数の数だけ上達すると言っても過言ではないと思います。総作画監督はキャラクターに合った表情芝居を表現する必要があるので、そのキャラクターの特徴をしっかりと捉える必要があります。魅力的なキャラクターに出会うとモチベーションがより高まりますね」。

作画の手法がアナログからデジタルへと移行しつつあるアニメ業界だが、彼女の制作環境もまた急速に変化が進んでいる。「アニメは集団作業なので、紙での作画にこだわるスタッフがいると作画修正も紙で載せた方が手っ取り早くなります。そうした従来の制作方法が一気に変わったのが昨年からのコロナ禍でした」。感染対策として出社に制限がかかるとともに、A-1 Picturesではフリーの作画スタッフを含めて液晶タブレットとPCの支援を行ない、在宅作業でのデジタル作画体制へと舵を切った。現在も100%ではないが、かなりの割合までデジタル作画が高まっているという。

デジタル作画のメリットについて竹内氏に尋ねると作画監督ならではの事情を挙げてくれた。「アナログの場合はカットごとに大きな封筒に入れて管理をするのですが、作画枚数が多いカットの場合ですとそれだけ修正する枚数も増えて、カット袋が物理的に重くなってもち運びが大変なんです。そのため、設定資料を含めてデータで取り扱う方が容易です」。一方でアナログのメリットについて聞くと、また別の側面からの答えが返ってきた。「素材の管理面についてはアナログの方が直感的でわかりやすいと思います。デジタルの場合はフォルダの階層が深くなるとなかなか目的のファイルにたどり着けなかったり、たくさん並んでいると見つけるのに苦労することがあります」。

どこまでもクオリティを追求できる拡大縮小機能が快適

そんな竹内さんにXP-PENの「Artist Pro 16TP(4K)」を試用してもらい、使い勝手を検証してもらった。検証はキャラクターのアップのカットを修正する総作画監督の作業と版権イラストのラフの作業で行われた。

「4K対応液晶ということで画面の解像度が高くとても綺麗ですね。また、マルチタッチ機能が優れていて、指で拡大縮小をするときの挙動がとても快適でした。ショートカットキーでもできますが、指で行なうと紙を動かしているように扱うことができます。拡大することで細かいところまで描きこむことができ、どこまでもクオリティを追求することができます。あと、細かいところですが、スタンドの角度も私にはちょうど合っていて、従来使っていたものと比べて肩を凝らすことなく使うことができました。アニメ業界全体では基本的に原画にはA4サイズの紙を使用しているため、タブレットもこのサイズが最も馴染みが良く、薄くてもち運びがしやすい点も良かったと思います。それでいて安価なのがいいですね。」と話す。

使用したスタンドは別売りの「AC18 多機能金属スタンド」。購入のお問合せはアスクまで

アニメーターが紙での作画からデジタル作画に移行するにあたって、躊躇する大きな理由の1つに描き心地の問題がある。鉛筆で紙に描くときのレスポンスや線を引く際の強弱などを再現するのはなかなか容易ではなく、敢えてスタイラスペンに摩擦感を出すためのフィルムシートをタブレットに貼って使うアニメーターもいるほどだ。竹内さんの場合はどのように対応しているのかを聞いた。「私はそこはあまり気にしないタイプです。むしろザラザラしたフィルムを貼るとペン先が削れやすくなってしまって、描き心地が変わってしまうことの方が苦手です。手があまり大きくないため、ペンを長い時間握っていると指が痛くなりやすいので、個人的にはペンは細めの方が好きです」。

最後にアニメーターとしての今後の目標について伺った。「自分がレイアウトを描くときにはデジタルで進めていたのですが、作画修正についてはまだ紙に描く方が手が早く済むので、それをデジタルでも同じペースで進められるようにしたいですね。あとは、どこまでも絵が上手くなりたいです。そして自分として納得できるくらい上手くなって、大好きな作品に巡り会えたら嬉しいなと思います」。

製品情報

Artist Pro 16TP(4K)

寸法 406.4 x 263.1 x 15.4mm
表示領域 345.6 x 194.4mm/13.6"x 7.6"
画面解像度 3840 x 2160 (UHD)
色域 (標準) 92% Adobe RGB、88% NTSC、124% sRGB
スタイラスペン バッテリーフリー
傾き検知機能 60°
筆圧レベル 8192
コントラスト 1000:1
解像度 5080LPI
マルチタッチスクリーン あり

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